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光の剣聖  作者: 良臭
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1話 試験の朝

初投稿です!

様々な種族が繁栄、共存していた豊かな世界。

今、この世界では文明で別れた3つの国が覇権を我がものにせんと戦争していた。



ーーー貴方のお父さんはね、立派で、勇敢な騎士なのよ



魔物を従え、魔力に秀でた種族「魔族」


圧倒的な身体能力を武器に敵を蹂躙する「獣人」


天恵という天より授かる能力を持つ「人族」



ーーー僕もお父さんみたいな勇敢な騎士になる!



一度始まってしまえば、止まらない。地を踏み荒らし、森を焼き払い、命さえも軽々しく投げ出される非情な世界。



ーーー報告致します。ユークリッド·イガリヤ殿が殉職されました。



残される者。残さねばならぬ者。そして奪う者

そういった人の葛藤や感情など、戦争の前には塵に等しく、無情にも刈り取られる物だった。



ーーーどうして、どうしてなの!!どうしてあの人が逝かなければならなかったのよ...



だが、その戦場に風を起こすのもまた人の感情である。

少年がどのような決意で戦場に立つのか。何を想いながら剣を振るうのか。

幾重にも訪れる戦場を超えた先にあるのは勝利か、はたまたーーー






ーーーあの人が居ない世界なんてどうでもいい!もういやああああああ!!


「ーーっが、はぁっ!」


ずっと首を絞められていたかのような息苦しさから開放されると同時に、目を覚ました。


「はぁっ、はぁっ、ぐ、はぁっ」


必死になって新鮮な空気を取り込む。

口は乾き、頭は鈍痛が襲い、大粒の汗が流れる。

最悪の目覚めだ。


「はぁ、ふぅ。はぁーまたこの夢か...」


もう、何度も見た、見させられた光景。


8年も前になる。騎士である父が任務の途中に死んだ。

最愛の夫を失った母が錯乱状態になり、息子である幼子共々...

そこから先は思い出したくない出来事である。

危ない所を近所のオヤジさんに助けてもらえなかったら今頃どうなっていたか、分からなかった。


「っと、そろそろ準備してしまわないとな」


体を起こし、毎日の日課を始める。

顔を洗い、パンとソーセージを焼き、ミルクを注ぐ。二人分作られたそれは1つはテーブルの上へ、もう1つは棚に飾られた錆びた短剣の前へと置く。

この短剣は亡き父親の装備で死ぬ直前まで持っていた、言わば形見だった。

この短剣に語りかける日課を、まだ気だるさが残る体を押して進める。


「父さん、いよいよ今日が入軍試験の日だよ。父さんみたいな騎士目指して頑張るから...母さんは僕に任せて。」


そう言って、食事を始める。自分の分を食べたあと、父親の分にも手をつけ始める。

きっちり二人分食べるのが自分なりのルールだ。


「それじゃあ、行ってくるよ父さん。」


食事を終え、装備や道具の準備を整えて玄関へ向かう。

今日は、待ちに待った入軍試験の日。

15歳を迎えた男女が軍に入れるかどうか基本的な要点を抑えた試験を受けさせられる。


騎士になるには、まず軍に入る必要がある。そこで様々な訓練を受け、戦場に赴き死線をくぐり抜け、階級をあげ兵を率いる。そして、天からの贈り物「天恵」を獲得すると晴れて騎士になることが出来る。

もちろん例外もあるが、これが1番明確かつ確実な方法なのだ。


「やっとこの時が来たんだ...必ず軍に入って、騎士になって、いつか必ず...母さんが泣くことの無い世界を作る。」


今は施設に送られ、離れて暮らしている母の事を想う。

もう、あの人を1人にしない。絶対に悲しませない。父親の分まで...


硬い決意を胸に、ドアを開く


「さて、行こうか。」




ドアの向こうから溢れ出る眩しい日差しが、これから目標に向かって歩み始める若者を祝福しているかのような、爽やかな朝。


これから始まるのは、母を守るべく奮闘する男の話。

母が泣くことの無い、平和な世界を作らんとする騎士の話。

男は、戦争を無くすために戦争を繰り返す。

その先にあるのは勝利か、はたまたーーー


物語の出だしって難しいですよね(^^;

読者の読みたい気持ちを引き出せてるかどうか...


見切り発車ですがどうぞよろしくお願いします!

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