設定・あらすじ
【登場人物】
・民間人
海成梵/"サファイア"ドラゴン
本作の主人公。ドラゴンに変身する能力に目覚めた、15歳の少年。ドラゴンの体色は青。過去の悲惨な経験から、性格は内向的。長年の夢であった父との再会を果たすも、程なくして父こそが母の仇であったと判明。最後は自らの手で、父に復讐を果たした。
永代雪也/"アルビノ"ドラゴン
梵と同じ能力を持った15歳の少年。ドラゴンの体色は白。梵とは友人同士。積極的な性格で、他者のために命を賭すことができる。両親は事故死したとされていたが、実際は梵の父によって殺害されていた。数ヶ月前までバスケ部に所属していた。同期とは引退後も交友が深い。
式条美咲
梵の同居人である15歳の少女。とある事件に巻き込まれたところを梵に救われ、それ以来友人となった。普通の人間であるが、事あるごとに梵を気にかけている。
永代和彦
雪也の祖父であり、育ての親。顔が広く、雪也の友人たちとも親しい。
永代智子
和彦の妻にして、雪也の祖母。
進藤拓巳
バスケ部に所属していた、雪也の無二の親友。兄貴分気質であり、部活でもメンバーのまとめ役であった。
・政府•軍関係者
式条憲一
国防陸軍大佐にして、特別部隊「D-スレイヤー」の指揮官。美咲の父でもある。イーラの脅威が顕在化して以降は、娘のもとに帰れない日々が続いている。
木原勇
国防陸軍中将。堅物ではあるが、同時に穏やかさも併せ持つ。かつての教え子である式条には、絶大な信頼を置いている。
寺島昇
式条の部下であった青年軍人。七潮島にてテロ組織「メサイア」と交戦するが、D.G.ウィルスによりドラゴンと化し、その後消息不明となる。
鞍馬智沙
D-スレイヤーの副官である女性軍人。階級は少佐。
重松志郎
日本国総理大臣。迫りくるドラゴンとの戦争に危機感を募らせる。
朝霧葉月
極秘組織「サーガ機関」に所属する女性研究員。イーラの脅威を前に、科学者として人類を守るべく尽力する。
・その他
海成天人/"オジマンディアス"ドラゴン
梵の実父。梵と雪也にドラゴンの能力を与えた張本人。テロ組織「メサイア」に所属していたが、後に反逆。その真意は、ウィルス兵器で全人類をドラゴン化させることにあった。過去に雪也の両親を事故に見せかけて殺し、自らの妻をも死に追いやった。東京にバイオテロを仕掛けるも、梵に敗北し絶命する。
長門圭介
天人の腹心であった青年。七潮島の戦いにて深傷を負い、瀕死状態のところを囚われた。現在はサーガ機関及び米軍の監視下にある。茶色のドラゴニュートに変身する。
エリック・ウォレス
メサイアの現最高指導者。イーラを復活させるべく、中部アフリカのエベニア共和国に拠点を構える。
海成香織
天人の妻であり、梵の母であった女性。14年前、天人の企みに気付いて我が子を救出しようとするも、暴走した雪也により惨殺される。
・ドラゴン
イーラ
ドラゴン族の王にして、唯一のブラックドラゴン。その血液には、生物をドラゴンに変異させる力がある。古生代において種族を繁栄させるも、2億5000万年前に何らかの原因で地上から姿を消した。現在はエベニア共和国の地下に潜伏している。
ブリード
イーラの血液により誕生した最初のドラゴン。
【用語】
・ドラゴン
数億年前に栄華を誇った、地球最強の生物。他の生物のゲノムが変異することで誕生する。イーラが種族の始祖とされているも、その明確な起源は不明。ペルム紀の大量絶滅により殆どの個体が死滅するが、現代まで生き残った個体も少なくない。
・ドラゴニュート
ドラゴンの血液を摂取し、竜人となった人間の総称。
・サーガ機関
国連の管轄下で世界中に展開する秘密研究組織。現在はドラゴンの調査を主としているが、他にも多くの極秘活動を行なっている。数百年前に存在した「サーガ騎士団」が源流。
・メサイア
イーラを信奉する国際テロ組織。ドラゴニュートの力を持つ者たちにより、戦間期に創設された。冷戦期に米ソ核戦争を起こすべく暗躍するも失敗、その後は第三世界の各地に潜伏し、エベニア共和国にてイーラを匿っている。
・D.G.ウィルス
海成天人により開発された、究極のウィルス兵器。生物を見境なくドラゴンに変異させる効能を持つ。感染した人間は、大半が理性と記憶を失う。天人によるバイオテロ終結後は、サーガ機関により厳重に管理されている。
【最終章あらすじ】
讃えよ、漆黒の王を――――。
両親との再会が最悪の結果に終わり、梵は世界を守る意義を見出せずにいた。多くの家族や友人に囲まれる雪也に対しても、次第に引け目を感じるようになる。
そんな矢先、イーラ率いる数十万のドラゴンが世界中に侵攻を開始。人類が存亡の危機に瀕する中、梵は遂にドラゴンの側へと寝返ってしまう……。




