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第三話「敗者」

「さぁー!今回の優勝者はー!はいドラムロール!」

ドゥルルルとスネアドラムの音が会場に響くそしてモニターに優勝者相澤心という文字が浮かび上がる。

「なんと新人の相澤心ちゃんでーす!まだ二つ名はないから本名だよ!」

うぉぉー!すげー!あっ僕賭けてた!ずりーぃー!

「おうおう盛り上がってるねぇー!」

「じゃあもっと盛り上げちゃうぞー!」

「今回は3人の敗者がいるねー?誰が罰ゲームかなぁ?」

「そーだ!心ちゃんが選ぼっか!」

「ハイかもん!相澤心!」

ステージの上の一部が光に包まれた。そこに相澤心は立っていた。

「いきなりなんですか・・・」

「この光景を見て心ちゃん。この人達全員君を祝福してるんだよ。」

心ー!新人の、しんちゃーん!しーん!しーん!

「どう凄いでしよ?すごいよね!」

凄いってもんじゃないこんな光景生まれて初めてだ、心の中も心の外も私の事を誰も悪く言わないそしてみんな私を讃えてる。

「じゃあ心ちゃん今日の罰ゲームの人を選んでね!」

「選ぶって、誰を選べばそれになぜ私が」

「誰でもいいよ、きみのが会場のみんなの声を聞けば観客が誰を望んでるかわかるからさ。」

みんなが私を応援してくれたか私もみんなを喜ばせたいと思う。みんなが誰を望んでいるのか、私に教えて!

・・・わかった、みんなが望むならこの人にする。

「罰ゲームは、最強の戦士キリカゼ」

「おーけぃ!さぁ今回の罰ゲームは最強の戦士キリカゼだーー!カモン!」



「いやだいやだ!罰ゲームはやだ!」

「決まりはきまりだよぉー?みんな君の罰ゲーム望んでいるんだからさぁー大人しくしててね?」

罰ゲーム!罰ゲーム!罰ゲーム!

「罰ゲームコールが鳴り止まないねぇ最高だよ!」

「なぁ俺はこれまでみんなを楽しませただろ?」

「うんそうだね。でも罰ゲームでもっと人を楽しませてよー!」

「嫌だああああああああああああああ!」

「絶対許さねぇ!相澤心てめぇは死んでも呪ってやる!」

キリカゼは私に恐怖と怒りが混じった顔でそう言って、司会者に引きずられていった。

「罰ゲームくらいで大げさだぜなぁ心」

「そうねここの罰ゲーム死なないんでしょ?」

「死ぬより怖いことなんてないわ。」

「でも!生きてても苦痛はあるんだよー!」

「さぁ罰ゲームスタート!」


罰ゲーム「キャット・パニック」


「君たち?猫って生き物を知ってるかい?」

「そう、あの自由きままの可愛い動物」

「でも知ってるかい?オスの猫は自分の性器に棘があるんだ」

「あんま可愛くないよね!でもさ中に入れられたメス猫はとても気持ちいいと思うんだ!」

「ふぅ前置きはこれくらいにしておこうか」

「ここにキリカゼ君がいます、彼をまず女の子にします!」

ヒュー!可愛い!巨乳だー!おおおおおおおおあ

「そして、服を脱がせます」

「嫌だああやめてくれぇぇえええええ!」

「うるさいなぁでも、その叫び声が観客をわかせるんだよねぇ。」

「はい!ここで発情期のオス猫投入!相手は人間だけど猫ちゃん達にはキミが猫に見えるようにしてあるから大丈夫!」

「猫ちゃん達彼をたーんと可愛がってね」

猫達はキリカゼ目掛けて走って行く。会場にはキリカゼの叫び声と喘ぎ声が聞こえ続ける。

「助けてくれ!」

だがその声はどんどん弱気な声になって。

「もぅらめぇぇあん!ひぐっ!」

猫達に揉みくちゃにされながら、彼の精神はどんどん壊れていく。

それを見て甲高い笑い声を上げる司会者。その声と光景をみて喜ぶ観客。そしてそのステージの上でこの中でただ一人、喜びの感情がわかない者がいた。


なんで気づかなかったんだ!なにが普通のゲームだ!なにが死なないグロくない普通のゲームだ!私は馬鹿だ、こういうタイプの話は何か必ず落とし穴があるとなぜわからなかった!最高いい話には最後に待ち受ける最悪最低のことがあるって。あの時すぐ気づけばよかった!なぜ彼があんな顔をしたのかってことを!

「スズメ!この事なぜ教えなかった!」

「俺も知らなかったんだよ!上からは強い子と強い子を戦わせるゲームとしか聞いてないんだ!」



「はい!終了!うっひゃあ!キリカゼちゃん凄い顔」

「今の感想は?なにかな?なにかな?教えておくれ」

「・・・にゃんにゃぁん皆の赤ちゃん生むにゃあ」

「あははっ!最強の戦士だったのに今はもう猫達のお母さんだね!」

「見事に壊れちゃったなこりゃー今月の脱落者はキリカゼ君だね!」

「ばいばいキリカゼ君。キミの勇姿は忘れないよ」

「さて!今回のノースウォッチングゲームはいかがだったかな?」

「次回もお楽しみに」


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