第十七話「水着ロワイヤル電気街編」
「ふぅ、こんなものかしら?」
「ちょっと剣がボロボロになっちゃったけど大丈夫でしょ!」
「よいしょ.......あっちょっと狭い」
「ちょっと掘り直すか.......おいしょっ」
「.......おいしょ、おいしょ、.......おい! しょっ!」
「.......抜けない」
「どーすんの! いやまじで! お願いします! 誰が助けてくださーい!!!!」
「街の中って電気があって、幸せー!」
「電球私の家から買ってくれないかなぁ」
宮島月子、能力電気を操る能力。武器キラキラステッキ
電気製品を見ると、目がキラキラ輝いてしまう。ちなみに家は電気屋さん
「.......あら? 貴方は宮島月子ちゃんかしら?」
「誰!」
「あっ! ごめんなさい私天野千名っていいます」
「.......天野さん何しにきたの」
「怖がらないでください、ちょっとお話したいと思いまして」
「.......」
「警戒されてますね、まぁ仕方ないですけど」
「じゃあ独り言だと思って聞いてください」
「私とお友達になって、ほかの皆様をうち倒せば貴方がナンバーワンに慣れると思うのです」
「.......何でですか?」
「聞きたいですか? じゃあこの続きは私と友達になってからで」
「それは、私が天野さんと組むってこと?」
「ええ、そうすれば絶対の勝利を勝ち取ることができますわ」
なんだろう、この天野千名って人。
周りを包み込むような白いオーラそして、その笑顔。
私はこの人になら背中を任せられる気がする。
そう思ってしまう.......!
でもなんだろう、なにか引っかかることがある気がするなー。
「.......わかりました」
口ではそう言っとくけど、まだちょっと警戒はしておこう。
「やったー! ありがとう!」
「はっ!?」
「じゃあ私の事好きになーれ!」
「わっと! 危なかった.......」
「ちょっとちょっと! 逃げないでよ! せっかくお友達に使用としたのに!」
「天野千名! 何をする気だった!」
「貴方に私を愛させようとした、ただそれだけ!」
「私のこと好きにならなきゃ私のお友達じゃないもん!」
天野千名、能力愛させる能力。武器弓矢
天野千名が好きにさせたい相手に愛を注ぐことにより、その相手が天野千名だけの言うことに耳を貸すことしか出来なくなる。
「わかったとは言ったけど、愛するとは言っていない!」
「えー! 友達になりましょうよ!」
「ならないって言うなら、やっちゃうよ?」
「いいわよ、でも私の電気は痛いわよ? 私手加減出来ないから」
「生意気な口も私とお友達になれば塞いじゃうんだから!」
「さぁ! かかってきなさい!」
「愛の弓矢! 受け止めて!」
「すべて撃ち落とす!」
「こら! 雷で落とすな!」
「もう! 私を拒まないで、私の愛をうけとめて!」
「矢を大量にうてばいいってもんじゃないっての」
あいつの攻撃に当たれば私は終わり.......。
至近距離でビリビリ攻撃を食らわせれば確実に倒れるけど、その前に私が打たれる可能性があるし、遠くからだと威力落ちちゃうどうすればいいかな.......
「いたっ! ビリビリする.......」
「それくらいで泣かないでよね、私が悪者みたいじゃない、攻撃しかけてきたのは天野さんなのにさ」
「.......許さない」
「千名が優しくしてるのに! 貴方はなんで!」
「いいよ、千名の本気の愛受け取るがいいよ!」
「ちょっと、逆切れ!? こっち来ないでよ!」
月子の攻撃をうまくかわして、千名は月子に近づいてくる。
月子は千名から自分を守るため能力を放つ。
「無駄だよ、そんな攻撃」
千名は素早い動きで、月子に飛び込んできた。
早すぎて月子は避けきれず、千名に抱きつかれてしまった。
「えへへー捕まえた」
「ちょっと、酷いことされたけど許してあげる」
「私の愛受け取ってね」
千名は月子の顔に自分の顔をぐっとくっつけると、そのまま月子の唇に愛を注ぎ込んだ。
月子はどんどん愛で満たされていく、千名のことしか考えなくなるまでそう時間はかからない。
「そのままじっとしてて、友達にしようと思ったけどやっぱり貴方はいいや」
「その水着私にちょうだいね」
千名に命令された月子はそのまま抵抗もできず立ち尽くすしかなかった。
千名が紐をほどこうと、水着にふれたその時だった。
バチっ!
「きゃー!!!!」
「痛い! なんて人なの! 水着に電流を走らしてるなんて.......」
「といてよ! 能力といてよ!」
「申し訳ありません、能力の解き方が分かりません」
「なんで!? なんでよ!?」
天野千名の能力は欠点がある、それは能力を使った人の千名の愛に染まる前の人の記憶が薄れていくという少々こまった欠点が。
そして、もう一つ自分が愛することを忘れるとかけた能力が無くなるということだ。
「天野千名、よくも私のファーストキスを奪ったわね」
「あっ! 私の能力がとけちゃった!」
「まったく、このことは私のビリビリを受け取らなきゃ許さないんだから!」
「私のビリビリ受け取ってよね」
「きゃああああああああああああああ!」
天野千名、宮島月子の電撃により戦闘不能
.......残り5名