プロローグ
「おはようございます」
ちゅんちゅんと雀がないている。その声で私は目覚める。
また、同じ1日が始まってしまった。これから私は着替えて学校に行って部活と勉強をして。家に帰ってゲームして寝る。という1日を過ごすと思う。
「ちゅんちゅん!ちゅん!」
(おいおい、詰まんねぇ事言ってんな姉ちゃん?)
「ちゅんちゅんちゅちゅん!」
(人生楽しまなきゃそんだぜ!)
「そうね。でもね最近私は何をやってもつまらなく感じるの」
「私の心が熱く燃えて、心が踊るような楽しいことが何も無いの」
「部活も勉強もゲームも友達も私の心を満たしてはくれないの」
「……驚いたぜ」
「どうかしたの?」
「俺はちゅんとしか鳴いてなかったぞ。動物と話せる人間は多いがそれはその動物が意味をもって鳴いていたからだ」
最悪だ。私は、いつものように動物と接したつもりだった。
動物は人間と同じで発する言葉はいつも意味がある。鳴き声は言葉の代わりだと思っていた。
……でもこの雀は違った!鳴き声を一つの言葉とせずただの鳴き声で鳴き、心の中で呟いてただけだった!
「お前は心が読めるな? お前見たいな人間は初めてだ!」
「どうだ? 毎日に退屈してるなら俺と一緒にちょっと楽しいことしないか?」
「なぁに悪いようにはしないさ」
「同じようなくそみたいな1日を送るか、心が踊るどころか楽しすぎて踊り狂う1日を送るか、俺についてくれば後者の1日を約束するぜ」
こんな怪しい誘い普通なら断ると思う。すっごい胡散臭いし。
だけど普通じゃない今の私はこいつの誘いに乗ってしまった。
「OK姉ちゃん、ところで名はなんだ?」
「私の名前は相澤心」
「よっしゃあ! 心!お前の心を満たしてやるよ!」
そう言われ、私はワクワクしながらこいつに、ついて行ってしまった。
それがこれから始まる最悪最低なゲームに参加するとも知らずに。