平行宇宙もので小説書きたい!その6
異世界ものと違って、平行宇宙ものは……
サブヒロインを出そう。そういう話の要諦でしたが、その前に……
私の考える平行宇宙は、およそ3000あると設定しております。
この現実世界は、便宜上その真ん中1500番。
そして、このエッセイの一番最初に書きました、
映画「THE ONE」に基づくなら、
全並行世界に自分と同じ存在が居る。という事になります。
さぁ、ややこしい。
ここが平行宇宙ものが、異世界ものに比べてウケが悪い点かも知れません。
では、今回の企画「復讐は誰がために?」でも同じ事が言えるはずですね。
この現実世界で最愛の女性を、親友と信じた男が自分から奪い取る為に、
無残に殺されるはめになった主人公が、異世界に転生した場合、
彼は別の存在として、その世界に生まれます。
ならば、そこには、その世界でのかつての自分と同じ存在が居るはずです。
そして、最愛の女性も。自分を殺した元親友も。
転生した主人公は、その世界で、どう向き合うのでしょうか?
それではサブヒロインについて、開幕です。
まずは、いつも通り剣と魔法の世界に転生した場合の、陽の展開から。
コードネーム「陽まほ」の主人公には、最初の世界から旅立つ時に
一人の同行者が存在します。(ここが他の3人とは違います)
蝶の羽を生やした少女姿の妖精、背丈は手の平サイズ。
ティンカー・ベルかリリス・ファウか?
(あ、蝶の羽では有りませんね、どちらも)
彼女は話す事ができません。全くの無音。
言葉どころか、唸り声すら出せないのです。
それが如何なる意味を持つのか?彼女は誰なのか?
メインヒロインとの関わりは?
次にコードネーム「陰まほ」。ネクロマンサーと化したガイコツの話。
不死の存在になる為に、老人となった主役は暗黒の儀式を行います。
そのような儀式には、生贄が不可欠。
彼は、まもなく結婚するはずだった若い男女を捕らえ、
二人を犠牲にして化物になりました。
その際の、女性の眼差しを、ガイコツは忘れる事ができません。
恐怖や嫌悪あるいは怒り、では無く、
憐憫と慈悲を込めた、澄んだ眼差しで自分を見詰めた女性、
彼女は誰なのか?
「陰まほ」のサブヒロインは、思い出の中にしか存在しません。
どのようにキーパーソンとなるのか?
メインヒロインとの関わりは?
さて、ここから科学万能の世界に転生した、ロボットものに。
コードネーム「陽ロボ」のサブヒロインもまた、思い出の人です。
(彼女は生きています。念の為)
十代の少年である彼の、初恋の人。
罪の意識から逃れる為、転生した世界に置いてきぼりにした
学校の同級生であり、共に最終決戦に挑んだ戦友。
傷ついた少年の心を癒すには、同い年の少女には荷が重過ぎ、
彼女の言葉は主人公を追い詰め、逃避へと走らせました。
それでも、少年にとって彼女は
どんな時でも忘れがたい存在なのでしょう。
彼女は誰なのか?メインヒロインとの関わりは?
最後に、コードネーム「陰ロボ」。
脳だけになってしまった主人公、彼には転生した世界で得た妻が居ました。
彼と同じく開発者の後輩にあたる女性。
そのまま、慎ましく暮らしていけば、彼は幸せだったかも知れません。
しかし彼は技術者としての栄達を望み、巨大二足歩行人型破壊兵器の
制御方法で、人としての道を踏み外してしまいました。
その因果応報が……自分自身と共に、
妻である女性の脳も、制御装置の一部とされてしまう結果を招きます。
全長2kmを超える巨大なロボットの、左腕の制御機構として
主役の妻の脳が使われています。が、メインコンピュータに接続された
彼は、その事を知りません。
ただ、コンピュータに繋がれたせいでしょうか?
サブヒロインの内、彼女だけが戻ってきた
1500番地ならぬ1500番宇宙で、メインヒロインと共鳴を起こします。
もうお判りですね。
サブヒロインたちは皆、主人公が転生した平行宇宙の異世界での、
この現実世界の最愛の女性と同じ存在だった。
という事に。
ある者は、自らの手で最愛の女性と同じ存在を屠り、
ある者は、転生先で最愛の女性と同じ存在を得ながら、失ってしまう。
彼らは、いずれ罪を償わなければならないでしょう。
ヒロインたちが、それを望むと望まざるとに関わらず。
では、今回はこの辺りで。
次回は主役に付き従う者、従者であったりロボットを詳しく、です。
更新するたびに、お読み下さる皆様、いつもありがとうございます。
友人からサブタイトルが悪い。と指摘され、変更しました。
中身は変わってないです。以前に読んでくださった方。
紛らわしくて申し訳ありません。
ただ、もう一度、読んでもらえたら嬉しいです。