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平行宇宙と多元宇宙。この、似て非なるもの」その2 なぜ平行宇宙が必要か?

難しい話を、自分が判る範囲で、親しみやすく。新テーマで再開です。

どうぞお付き合いくださいませ。

またかなりの時間が経ってしまいました。お久しぶりです。


さて、第2話「なぜ平行宇宙が必要か?」始まりです。


平行宇宙あるいは平行世界は、物理学の一つ「量子論」の多世界解釈によるもの、だそうで。宇宙誕生の直後から世界は分岐し始めた、そして現在に至るまで枝分かれを繰り返してきて無数になった。という考え方です。


多世界解釈と言うのは、ミクロな物質のふるまい(?)を説明するための物理学、先ほど出ました「量子論」における解釈(??)の一つなのだそうです。


原子や電子などのミクロ物質には「同時に複数の状態になれる」といった常識では理解しがたい(いや、できない)現象が起きるそうで(これは事実との事)、このふるまい(?)を計算で求める事ができるとか。量子力学の基本式「シュレーディンガー方程式」を使うそうですが、計算で得られる数式は我々の常識が通用しないのだとか。


では何故、計算し数式を求める?と思うのですが、そこは置いといて。


常識が通用しない数式の背後にある意味を理解しようとする為に、さまざまな解釈(??)が必要になるのだそうです。その一つが多世界解釈。量子論の不可思議数式を説明するものとして「たくさんの世界が同時に存在する」という考え方です。


第2話で登場のS大学非常勤講師S・W博士は「我々が認識するこの世界から、無数に存在しているはずの別世界を観測することはできません。それでも多世界解釈では、色々な世界が実際に存在していると考えます」とおっしゃっています。(いや、矛盾してませんか?)


何だか屁理屈をこねられている様に思えてしまったのですが、続きとしてS・W博士は更にこう、おっしゃっています。「世界が枝分かれ(分岐)する際、あらゆるものが一緒に枝分かれします。貴方自身も複数の世界に分かれて存在する事になります」と。


この考え方を発展させていくと、枝分かれした世界がかの正の数だけ存在する。と言う考え方になっていくそうで、「実在性」(?)を追い求めると多世界解釈に至るのだそうです。


さて、ここで量子論、多世界解釈の実験の一つを挙げてみます。


1コの電子(陽子、中性子とかのアレです)をスクリーンに向かって発射する。と言う単純なものです。

広い範囲のスクリーンのどこに電子が衝突するか?は、実際に衝突するまで判りません。当たり前ですが。1コの電子はスクリーンのどこかに衝突し、1点だけ衝突した痕跡を残します。これも当たり前だと思います。実験で確認されているとの事です。


量子論の標準的解釈「コペンハーゲン解釈」ではこの現象を、漁師は空間を広がりのある波として進み(なのでその時点では無数に衝突地点が存在する)、スクリーンに衝突した瞬間、収縮して(?)粒子となってスクリーン上の1点に痕を残すのだと説明しているそうです。


電子はスクリーンに衝突するまでは空間に波として広がっていた(つまり電子は無数に存在していた)のに、当たった瞬間には衝突地点以外の波は世界から消滅してしまう、と説明するのだそうです。


ここで多世界解釈の登場です。「多世界解釈」において、それまで空間に広がっていた波が衝突した1点を残して消滅するとは考えない。との事。「電子は衝突する可能性がある全ての場所に衝突するのだ」と考えるのだそうです。


しかしながら、実際に実験すれば1コの電子は1カ所にしか衝突しません。当たり前な気がするのですが、ここで多世界解釈では1カ所にしか観測されないから、実は電子が衝突した地点ごとに、別々の世界に分かれるのだと考えるのです。電子がスクリーン上の1000カ所に衝突の可能性を持つなら、それぞれの場所に衝突した1000の世界に分かれるのだと。


衝突するまでは1000の世界がどの世界が観測されるか判らない状態(どの世界にもなれる状態)で共存し、衝突した瞬間、つまり観測された瞬間に断絶した1000に異なる世界へと枝分かれするのだと。


前述のS・W博士はこう語られます。「電子の波を何らかの実在するものとして解釈しようとすると、多世界解釈にならざるを得ない。それまで存在していた波が、衝突した瞬間にパッと消えてしまうなんて有り得ないから」


これが、平行宇宙の基本、量子論から説明される世界観でした。正直、屁理屈こねてるようにしか思えないのは私の理解力が及ばないからなのでしょう。


とにかく平行宇宙とは量子論で起きた矛盾を解消する為に考えられた物であり、こことは異なる世界がすぐそばに無数に存在する、が認識できない。そういう物として捉えるようです。


ただね、前述のS大学非常勤講師S・W博士ですが、この後とんでもない発言をなさるのです。いや~驚きました。


それでは次回、「平行宇宙と多元宇宙。この、似て非なるもの」その3 なぜ世界は分岐すると考えるのか? どうぞ、お楽しみに。

お読み頂き、ありがとうございます。

厳しい批評、お寄せください。励みと致します。

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