ヒロイックファンタジーの対義語
私にとって最初に出会ったヒロイックファンタジーは豹頭の仮面でした。
ハイファンタジーのウィキペディアにおいて、その定義の中に
ヒロイック・ファンタジーの対義語。
超人的な英雄が活躍するヒロイック・ファンタジーに対し、
等身大の登場人物の物語。
と、言うのを見つけました。
今回は、超人の物語では無いハイファンタジーについて、です。
まずはヒロイックファンタジーの再確認。
言うまでも無く、超人的な英雄が活躍する物語の事です。
あの有名な、もう完結する事が無くなってしまった豹頭王のサーガとか、
(個人的にとても残念です)
古典の名作、火星に飛んでいくジョン・カーターの年代記とか。
主人公自身が人間離れした事ができる、それがヒロイックファンタジーの定義。
それに対して、
ここで言うハイファンタジーは、等身大の登場人物の物語。
ヒロイックファンタジーの対義語。と、ウィキペディアには記されていました。
等身大の登場人物?
超人的な英雄では無い、普通の人が主人公?
結構、大勢いそうな気がしますが、思いつくものでは……
あの偉大なトールキンの物語の主人公も、考えてみれば超人的では無いですね。
ホビット族はどう考えても肉体的に超人では無いし、超能力者でも無い。
精神的な強さ(芯が強い、と言う意味で)くらいしか無いような種族です。
これが主役なのですから、この物語はヒロイックファンタジーでは無いでしょう。
そういう意味では、間違いなくハイファンタジーですね。
ヒロイックファンタジーの対義語としての、です。
あとは……
以前書きました、ムアコック大先生の「エタナールチャンピオン」シリーズの
主役たちは皆、ほぼほぼ普通の人です。
と言うか、「エルリック」などアルビノ(白子)の為、魔剣の力を借りなければ、
まともに動く事もできない。その魔剣のせいで悲惨な目に合わされるのですが。
彼自身は、文化を愛す温和な人柄のはずなのに……
典型的な巻き込まれ型主人公のような気がします。
私自身は、超人的な(特に肉体的に)主人公よりも普通の人が一生懸命、
努力する物語の方が好きです。
例えば、魔剣などのアイテムや、憑き物系のバディ(相棒)などによって
超常現象を起こせても、本人は普通の人。
だから悩みもすれば、間違いも犯す。心に闇だって有る。でも、
光は無くしてない。頑張ってやり直す。何度でも、諦めること無く。
(あぁ、ナツキスバル君を思い出してしまいました……)
それが私の理想とする主人公像です。
その意味から行けば、「架空の歴史物語」の主人公が一番、
私の理想像に近いのかも知れません。
剣と魔法の世界、では無く、剣のみ有り。で、魔法無し。
そうなると、それはもうハイファンタジーでは無いのでしょうか?
次回は、魔法無しの世界「架空の歴史物語」についてです。
と、なると……あの御方の「戦記」もの?
ではまた。
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