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4話 責任

すみません!昨日はテストが忙しくて更新できませんでしたが、これからは毎日しっかりと更新していくのでお願いします!

さすがの冒険者さんたちもこの一言には憤りを隠せませんでした。

「おい、てめぇ、言っていいこと悪いことあるだろ、俺らは街のために戦ってたんだ、エルダースライムマンの報酬の方がいいからってわざわざクエストを放棄してまでこっちに駆けつけたわけじゃねぇんだ」

声を発したのはこの街の集会所のリーダー的役割を担っているバーツさんでした。バーツさんは私たちの街では珍しい、レベルが40を超える方でもありました。バーツさんは昔は1級冒険団に入っていたようでしたが、高齢のお母様の看病をするために故郷のこの街に帰ってきたようでした。

バーツさんはこの街の冒険者さんたちの1人1人を詳しく知っている方なので、最前線ではなくそれより少し後方で指揮を執っていたので爆風には大きく巻き込まれなかったようですが、それでもバーツさんの体には爆風で飛んできた細かい土の破片がいくつか刺さっていて、バーツさんの体に全身の至る所からの出血が確認できました。

バーツさんの周りにも、やはりこの街の冒険者さんたちが横たわっていました。もう息も絶え絶えでこのまま治療を行わなければ絶命してしまうような状態でした。バーツさんとのレベルの差がでてしまったようでした。

バーツさんはレーンさんの前に歩いてくるといきなりレーンさんに殴りかかりましたが、レーンさんはその拳を掴んでいなしました。

バーツさんはレーンさんの横に倒れ込みました。

レーンさんはしゃがみこみ、バーツさんの顔をのぞき込むようにしました。

「それにしては、こんな街の近くにまで後退していたようだな。私が来る前にも多くの犠牲者を出していたようだし、お前は本当にこの街を守ったと言いきれるのか?私がエルダースライムマンを倒さなければ、この街は今頃皆殺しにされていたんじゃないのか?お前は本当にこの街を愛しているのか?お前は指揮を取るだけで本当に良かったのか?お前が戦えばもしかしたら勝てる相手だったんじゃないのか?お前が下した判断は本当に正しかったのか?」

バーツさんはその言葉を浴びせられたあと目から生気を失い、ただただ考える葦のように横たわったままぶつぶつ独り言を言うようになってしまいました。おそらく、多くの若者を殺してしまったという事実を改めて認識したのと、自分よりも若い女に様々な意味で負けてしまったことに不甲斐なさを感じたのが一気に混ざり合い、心を支配してしまったのでしょう。

レーンさんはすっくと立ち上がり、怯えていて何も出来なく、横たわっていたり、立ち竦んでいる冒険者さんたちに向けて救急の指示を行い始めました。最初は皆さん、困惑した表情でしたが、死傷者が思っている以上に多数出ていることを認識してからは必死になって行きました。

あの惨劇の現場は3時間もしないうちに爆発の痕だけとなってしまいました。

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