災害
アイテムボックスとレッドベアーへの驚きように逆にビックリした。アイテムボックスは超に超がつくほど貴重なマジックアイテムらしい。レッドベアーに限ってはランクFの俺がランクAを倒したからということだ。
「このあたりでランクAというと、【魔物の森】なの?」
「そこかはわからないが、魔物が沢山いる森だったなぁー」
呑気に言うと、ニナが
「あそこはとっても危険なのよ!?」
心配性だな、
「いろいろあるんだよ事情が」
「まぁまぁいいじゃないか」
突然、男の声が聞こえた。
「あんたは誰だ?」
後ろにいた筋肉質のおっさんに聞く。
「俺はこのギルドのギルマス、グレイというものだ」
驚いた。このおっさんがギルマス!?
「少し話があるから、俺の部屋に来てくれるか?」
「分かった」
「おいニナ、そこの熊の解体しといてやれ」
ニナに命令する、グレイ
「わかりました」
本当におっさん偉いんだなぁ~
ギルマスの部屋、
執務席に座りながら、ソファーに座る俺に質問をかける。
「さっきは事情と言ったが、どういうことか聞いてもいいか?」
俺はやっぱりそのことかと思った。正直にこの展開はいつか来ると予想していた。
だからこそ、
「わかった話す」
あの設定を教えることにした。
「なんてすげぇー師匠なんだ?弟子を危険な森に放り出すし、すげぇーアイテムをくれるし」
我ながらすごい架空の人物だと思う。
「あってみてぇな俺もなぁ?」
「やめとけ、どこにいるかは俺にもわからん」
そういってあきらめさせる。
「そりゃ残念だな。だがここからが真面目な話だ。聞いてくれるか?」
「聞くが了解するかは別だぞ?」
取りあえずグレイの話を聞く。
聞いた話によると、この街には波という災害があるらしい。近くに|迷宮〈ダンジョン〉があるらしく、そこにいる魔物が異常発生して街に降りかかるという。それが近々起きるらしく、それを手伝って欲しいとということだ。ただしランクD以上じゃないといけないらしいがギルマス権限で俺をDランクにしてくれるらしい。
「なんでそこまでして、俺に協力を煽る?」
当然の質問だ。なぜなら俺がこの街に来てから1週間もたってないし、グレイに合うのも初めてだ
「ランクA相当に勝てる腕をもつかもしれないやつだし!あとは俺のかんだが」
結構なことですがな。
「分かった。受けるが連れがいてもいいか?」
ミュウとホクトのことだ。
「大丈夫だ」
「いいぜ参加してやる」
「このあと2時間後に作戦会議やるから来いよ」
「分かった」
返事をしながら、部屋を出る。
受付に戻ると、ミュウが来た。
「遅かったですね、リュートさん?何かありましたか?」
待たせてしまったか。その理由と会議のことを告げる。すると、
「やっぱりリュートさんはすごいんですね!」
メチャ褒められる。嬉しいがチートなんだよなぁ。
「お前も出るからな」
「ふえぇぇぇぇ!」
とても驚いているようだ
「がんばれよ?」
「は、はい!」
あれから、会議の時間まで武器の整備をして待っていた。
「今から波対策の会議を始めるので参加する人は会議室に来てください~い」
ニナの招集がかかったので行く
会議室に入ると、強そうな冒険者たちが集まっていた。
しかしいろんなところから、
「なんでガキが?」
「家でママといろよ~へへっ」
など俺に対して言っている奴らもいる。そんな中で俺に声をかける奴がいた。
「あなた強いわね、驚いたは」
見た目魔術師の女だ
「私はランクAパーティー雷神の一撃のエナよ」
自己紹介してきた。それにしてもランクAパーティーか、
「俺はリュートでこっちが、ミュウだ」
言うと少し驚いていた
「街で最近噂のシルバーウルフの?」
噂がなにか気になるが
「そうだ。なんで俺が強いと判断したんだ?」
気になっていた、俺は魔力や覇気を隠していたつもりだった。
「私は直接魔力が見えるのよ」
なるほど、
「もう会議が始まるわね、じゃあまた後で」
また後で?
隣でミュウが
「何だっんでしょうね?」
「さぁな」
会議が始まった。
会議の内容は情報開示と注意事項と編隊についてだ。二つのパーティーで一つのグループをつくということだった。
「困ったなぁ」
「どうしましょうか?」
困っていると
「パーティー組んでくれるかしら?」
雷神の一撃のメンバーがいた。
雷神の一撃の誘いに乗った俺達は、自己紹介と当日の話をしていた。メンバーはエナとでかい斧を背負った男と剣を腰に差している俺と同年代くらいの男だ。
「俺はエナの夫でこいつの父のギエルだ、宜しくな、リュート」
どうやら雷神の一撃は家族のパーティーらしい。てかエナさん個人情報を……まぁいいか
「僕はマルスです、よろしくね」
マルスはギエルの息子か似てねぇ、気弱そうだな。エナは省略
「なりたて冒険者のリュートだ」
「リュートさんのパートナーのミュウです、よろしくお願いします」
「いい子じゃなねァか!宜しくな!」
分かっていたがギエルは豪快な男だな。
「エナから聞いたぜ、強いんだってな!お前から強者の覇気が、な」
「そんな強くないけどな」
このあと、俺達の役目を聞いた。波の中にリーダーがいて、そいつが1番強いらしい。俺達の役目はそいつを迅速に倒すことだそうだ。
「まだ時間があると思うが準備しとけよ?」
ギエルか注意が入る。
「わかってる、それと警報が入ったらしい門に行けばいいんだな」
「そうだ」
「分かった」
俺とミュウはギルドを出て妖精の雫に戻り波に備えた。