スキル
あれ?なんか成長するステータスの伸び率高ない?
俺は補整でもあるのか?例えば異世界人だとか。そう言えば、ステータスに異世界人ってあったな。
【異世界人】
この世界とは別の世界から来た者。異世界人のスペックは高ランク。
追伸
あなたとあなたが仲間として認めたモノのステータスの伸び率は高くなるようにしました!頑張って下さい。
女神より
はぁぁぁ。なるほど、犯人は女神か。
「どうしたんですかリュートさん?」
犯人が分かって納得して?だが呆れているんだかの俺にミュウが声をかけてきた。
「いや、何でもないよ」
ミュウにはそう答えたが、俺が認めた仲間…か。定義が曖昧だな。これはパーティーを組んだりしたら適用されるのだろうか?などと考えに浸っていると、
「この後どうしますか?」
「そうだな……ッ!避けろミュウ!!」
ミュウにこの後の事を話そうとした時、危機を感じた。なんと言ったら伝わるか分からないが首元がジリジリしたのだ。俺が気づいたのと同時に木の向こう側から何がミュウに飛び掛った。ミュウも気付くが間に合わない。俺はミュウの前に飛び出し両手をクロスして足を踏ん張り防御の構えをとる。俺が構えたのと同時に何かが俺を蹴った。蹴りの威力は相当で吹っ飛ばされはしなかったもの後ろに下がらされた。両手がずしりと重たかった。
「ミュウ、大丈夫か?」
ミュウに無事かを聞くと、
「いいさ、それより、何なんだあの兎は……」
そうそれだ。俺を蹴った奴だ。見た目は兎だが普通の兎ではない。耳は拳のような形(ボクサーのようなグローブの形)と大きめの足。リズムよく、上下に揺れながら構えている。
如何にも格闘という感じがする。てかそうだろ、俺の事を蹴り飛ばしたんだから。まぁとりま鑑定。
ラビットファイト
Bランク
スキル
天駆
疾駆
まぁそのままだね。ファイトする兎だね。コイツはまだミュウには早いだろ。
ただ2つのスキルが気になる。気を付けよう。
「ミュウ、俺が戦うから離れてろ」
「はい」
ミュウが離れるのを確認してから兎を見る。なんと待っていてくれたのだ。
俺が構えると、相手も構えてきた。お互いに様子を見る。どちらも動き出さない。隙が無いのだ。モンスターの癖に。
「キュぅ!」
先に動いたのは兎。自慢らしき脚力で飛びかかってきた。空中ではかわせないだろうからギリギリでかわして拳のカウンターを入れようとするが、避けられた。上に。空中でもう一度飛んだのだ。
「マジか?!」
見ていた俺は驚いた。足で魔力の小爆発を起こして飛んでいるのを見たからだ。そしてまだ驚くのは早い。俺の背後に着地した兎は一瞬で目の前に来た。
「クソッ」
かわせないと思った俺は咄嗟にガードをした。結果はさっきと同じで下がらさせられた。これでまた振り出しだ。セブンズ・ソードを取り出して、今度は俺から動く。一瞬で兎の前に移動して切りつけようとするが天駆により上に逃げる。が、俺は足の下で魔力を爆発させて、俺も飛ぶ。追いついた俺は兎を切りつける。兎と俺は着地して兎は崩れ落ちた。この勝負俺の勝ち!
「ふぅー、もういいぞ」
俺が良いと言うとミュウが興奮した様子で聞いてきた。
「凄いですね!リュートさん、あの兎さんが使ってたスキルを使ってましよね!1度見ただけで!」
あれはスキルなのか。なるほど。自分のステータスを見るとスキル欄に【天駆】と【疾駆】と……【危険察知】が増えていた。
【天駆】
魔力を足元で爆発させて、空中を駆ける
【疾駆】
踏み出す足元からブースターのように魔力を放出して加速する。
【危険察知】
自らに迫る危機を察知する
あれ?じゃあ剣術スキルはどういう扱いなんだ?
今度ギルマスかギエルに聞こう。
とりあえず兎の剥ぎ取りをして魔石以外の素材をアイテムボックスにしまう。
「なぁミュウ、この魔石をホクトに喰わせたら空駆ける事出来るかな?」
当然の疑問だ。もし出来れば空中移動手段が手に入るのだから。
「分かりませんが、できたら嬉しいですね!……そしたらリュートさんと2人で乗せてもらえるかな?」
最後の方は聞こえなかったが、やってみる価値はあるだろう。フレアブレスを覚えた日にもう一つ覚えられるとは、ホクトにとってボーナスdayだな。
「行くぞホクト、それっ」
ウサギから取った魔石をホクトが飲み込む。
フェンリル ホクト
ランクS
スキル
『フレアブレスLv1』、『天歩Lv1』
『天歩』
魔力を足場に空を自在に駆けれる。
レベルにより駆けられる時間が変わる
ペガサス見てぇだな!