あとがき
※今回は最終エピソード+あとがきの更新です。
ネットに関わる三十以上のストーリーたち、いかがだっただろうか。
物語の中に、あなたやあなたの出会ってきた人に似た人物はいただろうか?
これらの話は、わたしやその周囲の人間を中心にして起こったとされるできごとであるが、広い日本、広いインターネットの世界だ、同じような体験をした読者もきっといることだと思う。
あるいは、あなたにはあなたのインターネットのコワイ話があるのだろうか?
機会があれば、ぜひ聞かせて欲しい。
あの頃の体験や気持ちを共有し、恐怖やノスタルジーに浸ることができたのなら幸いに思う。
情報の共有と拡散のスピードが加速度的に増し、コンテンツが作られるたびに無数の「村」や「都」、ときには「国」や「世界」までもが創られている。
われわれは、一人でありながらいくつもの世界にアクセスする力を得たわけだが、同時に無数の「つながり」や「境界」に晒されることになった。
つながりの糸は、わたしたちを繋ぎ止めると同時に、縛り、絡めとる。
境界は、内包するわたしたちを守ると同時に、昏い狭間から触手を伸ばす。
まるでクモに捕食されるがごとくののちに体験するのは、恐怖の世界だ。
バーチャルとリアルの境界があいまいになりつつある今、わたしたちの世界はどう変わっていくのだろうか?
この「昔のインターネット」がさらに古くなり、新たな「昔のインターネット」が生まれる未来には、どんな話が集まってくるのだろうか?
興味は尽きない。
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二〇二六年某日、独りでモニターと向き合いながら。




