表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
RATE  作者: 恵 奏香
1章
4/20

1-3.予感

『試した?』




予想はできたが、念のため陸に尋ねた。




「たぶんアイツ、オンラインしたんだと」




陸は覇気のない声で言う。




【RATE-ON-LINE】




掲示板「Life」で今1番賑わっている話題。その内容は「ON-LINEは絶対にやるな!!」




人というのは不思議なもので、踏み込んではいけない領域であればあるほど興味をそそられる。禁断の果実を遺伝子が欲しがってしまうからだ。




なぜON-LINEはしてはいけないのか?




答えは複雑なようで単純だ。




【プレイヤーが消える】




熱中しすぎてやめられないわけではない。ログインと同時にそのプレイヤーが消える。




体験したという書き込みもあった。




そんな話が実際あるはずがない。所詮はゲーム、人の創った世界だ。




そもそも消えるのなら何故体験した人がいる?消えたのに現れる?まるでマジックだ。




「…聞いてた?」




色々考えている間も陸の話は続いていた。




『あっ、ごめんごめん』




考え事をしていると時折自分の世界に入ってしまい、周りが見えなくなる。悪い癖だとよくヅカにも注意される。




「だからさ、俺もオンラインやってみるわ」




陸は【RATE-ON-LINE】が原因で、元がいなくなったと断定している。




消えるのは遠慮したいところだが、RATEには興味がある。もちろんオンラインにもだ。




そもそも消えるわけがない。




1人で試すより仲間がいた方が陸も心強いだろうしな。




しかしまずRATEが無い。明日かぁ…




悩んだ末、陸に言った。




『俺もオンラインやるよ。だから明日一緒に並ぼうぜ』




「でも親がうるさいのでは?」と陸は気を利かせる。




問題ないと伝え、明日の約束をし通話を切った。




明日というよりも今日の夜中か。




ヅカとの待ち合わせは午前二時。一時頃に陸が家まで迎えに来てくれる。




陸は18歳になってすぐに車の免許を取っているから、よくみんなの足がわりになっている。さすがに車は親のものだが。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ