4-8.仲間
「なぁなぁ」
「どうしたのあっちゃん?」
「走って行けへん?疲れたりもせんのやろ?」
「えーー、のんびり歩いて行こうよーー」
確かに。疲れたりしないなら、走ったほうが早く街へ着く。アツシの案に乗るのも悪くない。
「ねぇねぇ」
「なんやねんハジメ」
「あっちゃんのスキル使って行くのはどう?」
「はー?俺のスキルは3分しか持たへん」
確かに。アツシのスキルは使用時間こそ短いが、クールタイムが終わればまた使用できる。
「ねーねー」
『どうしたサナ』
「ハジメの言うとおり、アツシのスキルいいんじゃない?」
『でも、どう使うんだ?』
「あんな大きな剣が持てるって事は、サナたち全員抱えて走ったらいいんじゃないかなーー」
確かに。アツシの怪力なら、俺たちを抱えて移動するのは容易いかもしれない。
『決まりだ』
「決まりだね」
「けっていーー」
「ちょ、ちょっと待てー。それはいくらなんでも強引すぎひんか?」
「あっちゃん走りたいって言ってたし、丁度いいね」
結局アツシ以外の賛成により、3人を抱えて走ることになった。
「んじゃ、行くで。ビースト・ホールド!!」
アツシは3人を軽々と持ち上げた。
「しっかり捕まっときや!!」
ダダダダダダ!!
「・・・」「・・・」『・・・』
ダダダダダ!!
「・・・」『・・・』「・・・」
ダダダダ!!
『・・・』「・・・」「・・・」
ダ…ダ…ダ… ストッ。
『終わったか?』
「そや。3分経ったわ」
「あっちゃん。ありがとう」
「えーーっと、アツシありがと〜ー」
「てか、あっちゃんさ」
「なんや」
「遅くない?」『遅くないか?』「おそすぎーー」
「なんでや。ちゃんと走ったやないかい」
『確かに走ってはいたな。でもな…』
「びーすとほーるどぉぉぉ!!って叫んでたけど、すごい普通に走ってたよ…」
「そりゃそうや。両腕が強化されるだけで、他はなんも変わらん」
「何それーー。めっちゃウケるんですけどーー」
「でも要望通り全員抱えて走ったったぞ?」
「まぁー、今までのペースよりは早く進んだけどね」
『あぁ。イメージしてたのとギャップがあっただけだな』
「それじゃーさーー、ハジメの砂出してよーー。そしたらさなが凍らせるからみんな滑って行くってのはどうーー??」
『いや、もう普通に進もう…』
結局普通に歩いて進むことになった。何時間経っただろうか。この世界は時間という概念はあるようで、朝・昼・夜と一定の周期で変わるようだ。
「サナちゃんはRATEに詳しいの?」
「ぜーーんぜん。アジトで知った事くらいで、他は何も分かりませーーん」
「使えんやっちゃで」
「なにをーー!!やるかーー!!」
サナはアツシに向かって拳を上げた。なんだかすっかり仲良くなっている。道中が長いってのも案外いいのかもしれないと思った。それと同時に、イッキとヅカの事がふと脳内を過ぎった。
『また朝がきたな』




