4-6.抱擁
『止まったか?』
・・・
ギギギギギギーーーー!!!
「ダメや!止まってへん!」
ゴォォォォ!バシャーッ!!
水煙が巨人兵を直撃した。
ギ・・・ギ・・・
纏わり付いた砂が水分を含み、巨人兵は動けなくなっている。
「なになに?どうなったの?!」
俺たちは揃ってログを確認した。
[サナは泡沫の乙女 ニックスをトランス]
[サナはスキル:氷沫の抱擁 (ひょうまつのほうよう)を使用]
後ろを見ると、サナは鱗を纏ったような服になっている。
「もぅ、しっかりしてよねーー。ちゃんと女の子を守らなきゃーー」
サナは怒っているような素ぶりを見せる。
「えぇー!サナちゃんすごい!」
ギ・・・ギ・・・ギ・・・
「サナの話は後や!先にアイツやってしまわんとな」
[アツシはスキル:ビースト・ホールドを使用]
「3分やからな!陸!行くで!」
『あぁ、今度はしっかり頼むぞアツシ」
陸とアツシは巨人兵に向かっていく。アツシが巨人兵の足を掴み強引に引っ張る。
ドゴーンッ!!!
巨人兵はバランスを崩し倒れた。
「今やリク!!」
『任せとけ!』
陸は巨人兵の剣を薙ぎ払った。
カキーン!!ダーーンッ!
巨人兵の持っていた剣は、弾き飛び地面へ落ちた。続けて陸は巨人兵を攻撃する。
『サナー!こいつの弱点わかるかー?』
サナは首を横に振る。ハジメも一緒になって首を傾げる。
「俺に任せとき!!最後は美味しいところ頂きますわ!」
アツシは巨人兵の落とした剣を持ち上げ、高く飛び上がった。
「俺の奢りやー!!遠慮せんともらっときー!」
ガシャーン!!!
巨人兵の腹部に巨大な剣が突き刺さった。
ギー!ギー!ギー!ギー!
ギー!ギー!ギー!ギー!
ギー!ギー!ギー!ギー!
「なんやなんや」
「またあの時の音だ」
ギー!ギー!ギー!ギー!
ギー!ギー!ギー!ギー!
ギー!ギー!ギー!ギー!
巨人兵は奇妙な音を出し続け、全身が赤くなっていく。
『みんな離れて!』
ズガガガァン!!ズガガガァン!!ズガガガァン!!
巨人兵のパーツが次々と爆発し出した。
『ハジメ!頼む!』
「わかった!みんなこっちにきて!」
[ハジメはスキル:ミラージュ・ダストを使用]
ズガガガァーーーーーーン!!
あたり一面が爆風で覆われている。陸たちはハジメのスキルによって無事免れた。
「びっくりしたねーー」
サナは陽気に言う。
「結構前から思ってたけど、サナちゃんってキャラ変わったよね」
「ほんまにな。俺も思っとったわ」
「えーー。いつも通りですけどーー?」
[巨人兵達を倒した][報酬カード モデルガン][獲得 ハジメ]
「おー、報酬きたよ」
「もしかして、あのガキが使ってた鉄砲かそれ」
ユウトが俺たちに向けていた銃はモデルガンだったのか。精巧に作られたレプリカ。
「サナちゃんとの兄妹ごっこもユウトにとっては本物だったのかもね」
ハジメが感慨深そうに言う。
『俺たちも銃を本物と思ってたのと同じだな』
「改めて、哀れなやっちゃな」




