3-6.CHILD
輝く眩しい太陽。それとは対照に、暗く腐食しきった廃墟。
人影はなく、カラスの大群の鳴き声だけが響く不気味な景色だ。
『なんだここは…』
この廃墟を見ていると絶望感しか湧いてこない。
「人がいるか探してみない?」「せやな。このまま何もせんわけにはいかんしな」
陸、ハジメ、アツシの3人は、街の奥へと進んだ。
「お前たち、ここで何をしている」
背後から突然声がした。
その直後、ひんやりと冷たい感覚が背中をよぎる。銃口を突き付けられているという現実。少し距離をおいてはいるが、すぐに数人に囲まれている状況に気付いた。
「お前は誰だ」
幼い声で俺に問いかけてくる。こどもか?
「誰だと聞いている」
『誰だと言われてもなぁ』
「ここで何をしている」
『脱獄してきただけだ。別に目的があってここに来たわけじゃない』
「お前たちもあの牢獄から抜け出してきたのか?」
お前たちも?
『君達も牢獄にいたのか?』
「うるさい!とにかくアジトまで連れていく」
話が見えない。しかし、俺たちはこども数人に連れられアジトに向かう。その間もずっと銃口は背後から俺の方を向いている。
「しかしなんや、物騒なガキ共やな」
「黙って歩け!」
アツシが目で俺に訴えていた。逃げようという合図にも思えたが、俺は首を横に振った。アツシは不思議そうな顔をしているが、今はこの子たちを刺激しないほうが良いと思った。
『あとどのくらいだ?』
「黙って歩け」
相変わらずこの少年は俺に銃を向けている。歩き始めて30分は経っている。
「ついたぞ」
目の前にはボロボロの建物が1件あるだけだ。
『ここがアジトか』




