第九章 終わらぬ悪夢 十話
久しぶりの投稿となってしまい申し訳ありません。
仕事も忙しく、モチベーションも中々上がらずで、書くのに大分、時間を割いてしまいました。
引き続きよろしくお願いします。
怒っていたネムイだったが、すぐ近くで遺体となっているトードとイムを見るや否や、再びへたり込み座ると、静かに泣き始める。
くうか以上に虚しい時が暫く流れると、貨物列車はギゼン国の駅に付き、すぐに異変に気付いていた運転手が人を大慌てで呼ぶと、コンテナの中に入っていく。
「な、何だこれは⁉」
「ヒッ!」
男性と女性の駅員が、この世の地獄絵図でも見たかのように硬直してしまう。
何とも言えない鉄臭ささと火薬が混じった匂いは、それだけでも恐怖を与えてしまう程の物だった。
未だに泣いていたネムイ。
それに気付いた駅員がすぐにネムイに駆け寄り、両肩を支えながら「大丈夫か?」と心配した面持ちで話しかける。
しかし、ネムイは返事もせず、ただ泣いていた。
その後、救急車と警察が来て、対応した。
駅のベンチで毛布に包まれて座っていたネムイ。
枯れた目で遺体となって運ばれていくトードとイムを見送る。
ウイリーも運ばれるが、未だ怨嗟の炎は消えず、ウイリーとダージュにその業火の炎を頭の中に焼き付けた状態で、自身を奮い立たせようとする。
そうこうしている内に、ライアたちが駆けつけてきた。
ネムイの様子を見て、何があったのか大体察してしまった。
トードとイムが居ない。
それどころか、先程、知らせがあった。
医学生がさらに二人、亡くなってしまった事を。
すると突然、アッシュが泣き崩れてしまった。
「うっ、う、トード……イム……」
口から洩れるのは、ただ、ただ悲しみの言葉だった。
カズイとライアも、悔やみながら悲しい表情をしていた。
さらに駆けつけてきたダロルドは、状況を駅員から聞いて、重い足取りでネムイたちに近付いていく。
「今回は残念な結果に終わってしまった。そしてもう一つ残念な報告がある」
「え?」
ダロルドが偲ぶように口にすると、ライアが口を半開きにする。
かなり言いにくそうにする様子を見せるダロルド。
「……グイリバナ国が、ダージュの手によって制圧された」
「――なっ⁉ 単独でですか?」
アッシュが泣くのを忘れるほどの衝撃的な言葉に圧倒される。
「ああ。本来なら軍が動くはずなのだが、今回の戦争で、グイリバナ国の軍隊は総動員されている。グイリバナ国には戦力と呼ばれるものが殆どない。だからこそ、其処を突かれたんだと、私は思う」
「そ、そんな」
重圧のある空気が、周囲を覆いこむ。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
今回の投稿はここまでです。
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