表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/62

ショッピング! その2

鐘川夫妻と一緒に、ショッピング開始となったのですが、結構他人と一緒に買い物するのって、楽しいのかもしれない。

それか、ただこの鐘川夫妻が良い人だけなのかもね〜。

でも、産まれたばかりの摩羽ちゃん、可愛いねぇ〜♡

キューも可愛いけど、産まれたての無垢な赤ん坊って、本当守ってあげたくなる可愛さ有るよね〜。

取り敢えず、鐘川夫妻と摩羽ちゃんの欲しい物を購入して、僕達も買う物揃えないとね。

摩羽ちゃんの欲しい物は、ちょっとお高めのマットです。

頭の形が綺麗に形成出来る、寝返りのうち易い、フカフカな物でした。

旦那さんは、仕事で使うバッグが欲しいみたいで、凰哦さんがお勧めの物を購入しました。

社長とお揃いって事で、それはもぅ喜んでましたよ。

奥さんはというと、もぅ〜いじらしい〜、流石主婦!

美味しい物を作りたいからと、便利なキッチングッズを数点チョイスです。

鐘川夫妻は、とてもご満悦でして、凄く喜んでくれました。

その後、摩羽ちゃんがグズリ出したので

「君達はもう帰りなさい、摩羽ちゃんが疲れたと泣いているのだから、早く帰って寝かせてあげなさい」

と、優しく言う凰哦さん。

「篠瀬社長、すいません…お気を遣わせて…。今日は本当にありがとうございました!このお礼は必ず仕事でお返ししますね!では育児休暇が明けたら、お礼に伺います。本当にありがとうございました!」

「お礼は良いから、しっかり育てるんだぞ!では、休暇明けにな…」

と、見送るのでした。

記念に僅かながら、皆んなで写真を撮ったのだけれど、後で見てビックリ!

何とキューが写っていたのです!

見えるのは、僕達だけなのかも知れないけれど、鐘川夫妻も見えてたらどうしよう…きっと驚くだろうなぁ…。

まぁ過ぎた事はどうしようもないから、その時はその時で何とかしましょう。

さて、見送りも済ませたし、僕達もテキパキ買い物済ませますか〜。

「凰哦さん、鐘川夫妻のおかげで、子供用品を流し見出来たから、キューに良さそうな物選ぶ手間が省けたね。早速買いに行こうよ」

「そうしようか…でも何だかドッと疲れたなぁ…」

「ハハハッ、それはしょうがないよ…で、どうする?」

「どうするとは?買いに行くんだろ?」

「違うよ、キューの事!リュック背負う?」

「…そうしたいのはやまやまなんだが、今みたいな事有るかも知れないからなぁ…」

「でもキューを背負いたいんでしょ?」

「本音はなぁ…」

「だったら背負えば良いじゃん!また何か有ったらさ、その時考えればいい訳だし、それに同じ様な事続かないって!」

蓮輝に言われて少し悩むが、結局本音には勝てず

「そうだよな!また何かあった時は、蓮輝宜しく頼むぞ?お前の悪知恵で助けてくれよな!」

このヤロウ!人が機嫌良くしてあげてるのに、悪知恵とは失礼な!まるでお代官様と、極悪商人みたいじゃん!

せめてズル賢いといってよね!…あっ同じか…。

でもまぁ、もしもの事もあるから

「ねぇ凰哦さん、リュックを前に担いだら?そうすればさ、キューも見えるし、キューも前の風景見られるし、前に担いでいれば、僕の代わりに担いであげてるって言えるでしょ?」

「おお!本当そうだな!…凄いなぁー!お前のその悪知恵って!」

感心してくれるのは嬉しいけど、完全に僕の事バカにしてますなぁ…2度も悪知恵って言いやがったぜ…

「凰〜哦さん!ちょっと前屈みしてくれる〜」

「ん?どうした?」

そう言いながら、言われた通りに前屈みする凰哦に、ちょっと強烈目なデコピンをプレゼント♡

「いったあぁー!な、何するんだ!痛いじゃないか!」

「へっ!(ペッ![心の中で唾を吐く])それは貴方が悪い!人の事悪どい奴みたいに言ってさ!な〜にが悪知恵働くだよ!失敬だよ!」

「あっいや…す、済まん…でも本当、そう思ったのだから、やはり悪知恵…」

「キュー、凰哦パパにバイバイしてあげて〜」

「ごめんごめん!本当許してくれ〜〜!もう2度と言わないから!」

「ったく、今度からは、せめて頭の回転が早いって言ってよね!もう無駄に時間くったじゃん!ほら、早く済ませるよ!分かった?」

「はい分かりました…」

凰哦さんがキューの入ったリュックを前に担いで、先程行ってたベビー用品を取り扱っているショップに向かう。

取り敢えず、キューの食器類を数点、椅子に乗せて使う、子供用の椅子と、ベビーベッドを2つを購入しました。

何故ベビーベッドが2つかというと、僕の部屋と、凰哦さんの部屋に各1つづつ置く為です。

キューがどっちかの部屋で好きに寝られる様にする為と言いながら、本当は、凰哦さんがキューを自分の部屋で寝させたいと言ったからなのです。

初めは僕の部屋か、リビングで寝かせようかと思ったのだけれど、リビングだと誰かが訪れた時に、言い訳するのに困るし、僕の部屋だけになると、凰哦さん迄、僕の部屋で寝ると言いかねないからなのですよ。

それなら凰哦さんの部屋で寝させれば良いのだけれど、何せ帰りが遅くなる事多いので、寝てるキューを起こしかねない事も考えての事でした。

後は布団とかだけど、それは明日にでも買えばいいかと、一旦買い物を切り上げる事にした。

何だかんだと、既にお昼を過ぎた頃だったので、食事休憩にしようと、先に車に荷物を載せて、いざ飲食フロアにGO!

「さて何を食べようか?キュー、どの店が良い?」

下手に悪い物食べさせてしまうと、また腹痛があるかも知れないから、キューに選んでもらおう。

するとキューは、リュックから顔を出し、しきりに各店舗を見る。

「ここにねぇ、良い匂いいっぱ〜い有るけどねぇ、どこもねぇ、気持ち悪いのぉ〜」

ありゃ、一軒も無いのですか…それは困ったなぁ…。

「凰哦さん、どうしよう…」

「そうだなぁ…しょうがないから、下のスーパーで何か選んでもらって、家で作って食べるか〜」

「そうだね…そうしようか。キュー、お腹空いてるだろうけど、家に帰ってからご飯にしような」

「うん!分かったよぉ〜!」

「それじゃスーパーに食材買いに行くから、そこでどれが良いか教えてくれるかな?」

「は〜い!」

それから1階のフロア迄降り、スーパーへ向かう途中で

「あっ!ここの食べたい!凄くねぇ良い匂いがするのぉ。綺麗な感じぃ〜」

と言って指差すのは、昔ながらの製法で作られた和菓子屋さんだった。

このお店はチェーン店で、材料にこだわり、無農薬と無添加で有名なお店で、お店毎に作られてるあんころ餅が、絶品の店なのだった。

値段はその分お高めだけどね。

「なる程、やはり農薬とか、添加物はダメなんだな…」

「えっ?それじゃ朝出したベーコンエッグとか、ナゲット大丈夫だっだのは、たまたま無添加のお高いヤツだったからなんだ…あっぶなぁ〜…」

良かった〜、好きでお取り寄せした甲斐があったんだと、正直思ったよ…。

取り敢えず、ここのあんころ餅を6個購入して、そのままスーパーに向かいましょう。

先ずは野菜コーナーから見て回ると、キューが反応するのは、やはり無農薬ばかりで、ここのスーパーには、買える野菜の種類が少ない事を知らされました。

お肉コーナーも、鮮魚コーナーも、ほぼダメ!

鮮度もだけれど、加工しているのか定かじゃないけれど、無理だと言うのだった。

試しに、無添加を謳ってる冷凍食品やレトルトを見せてみるが、どれもダメでした。

無添加と謳っている割には、絶対という程、甘味料が人工的に作られた物を使用している事や、防腐剤に使われてるビタミン系がアウト!らしいです。

そう思うと、今の日本で作られてる物の殆どが、農薬や添加物だらけなんだと、始めて知りました。

それじゃ飲み物はどうだろうと、100%系のジュースを見てもらうと、同じ100%でも、ダメなものと良いものがあって、難しいなぁ〜と、正直思った事なのです。

「これからは、自然食材を取り扱っているお店で買うしか無いみたいだね…」

「その様だな…、まぁ幸い今の時代、ネットで販売されてるし、なんなら、我が社で契約農家作って、それで購入しても良いかもな…」

「契約農家の件は、凰哦さんに任せるから、好きな様にしてくれれば良いよ。でも自然食品店は、調べて確保しとかないとね…」

「そうだな、それじゃレジ済ませて、帰ろうか」

「だね」

レジを済ませて、さっさと帰宅しましょう。

ショッピングモールを後にして、家に到着。

今回はキューを歩かせて無いから、そのまま家に上がり、僕は昼食を作る事にし、凰哦さんは車から荷物を運んで、リビングのソファで一息ついてます。

キューが僕の所に来て、料理が早く出来ないかとウロウロするので

「凰哦さん、キューの事みといてくれる?ここに居たら危ないから、お願いするよ」

「あぁ分かった!ほらキュー、こっちに来て遊ぼうな〜」

「うん!凰哦パパと遊ぶぅ〜!わ〜い!」

「ハハハッ可愛いヤツめ〜」

キャッキャ、キャッキャやっている2人を横目に、食事も出来上がり、さっき購入したキュー専用の食器をあらってから、テーブルに並べて

「出来たから、キューの椅子を持って来て座らせてね」

「了解!さっごはんだぞ〜!早く食べような」

「やったぁ〜!」

「お昼は、なんちゃって焼きそばにしたよ!」

「なんちゃって焼きそば?」

「うん、面に添加物有ると怖いから、冷麦を使って焼きそばにしてみたよ」

「そうか、それなら大丈夫そうだな。よしキューここがお前の席だぞ」

そう言って凰哦さんが、キューを子供用の椅子に座らせると、ピッタリの高さになって、これでテーブルでご飯が食べられると、嬉しくなった。

やっぱりリビングのテーブルでは、ちゃんと食べた気がしないからね。

「それじゃキュー、ちゃんと覚えてるよな?」

「うん!い・た・だ・き・ま・す!」

「「はい!い・た・だ・き・ま・す!」」

また手で鷲掴みしそうになったのを慌てて止める凰哦さん。

「待て待てキュー、もう1つ忘れてる事あるだろう?」

「えぇ〜?な〜んだっけ?」

「ほら、手で摘んで食べてはダメだって事。忘れたかな?」

「あっそうだったねぇ〜、それじゃぁねぇ〜、どうすればいいのぉ?凰哦パパァ〜」

パパ呼ばわりで、また持っていかれそうになるのだが、グッと堪えた凰哦さん。

偉い!偉いよ!よく耐えた!

さぁ優しく教えて差し上げてちょうだい!

念の為に、僕達もフォークとスプーンを用意してました。

何故なら

「キュー、俺のやる事しっかり見ててな。ほらこのフォークをこう…使って…っとほら、食べ物ちゃんと取れただろ?」

「うん!」

「それをこう!」

パクッ…モグモグ…

「な?こうやって食べるんだ。分かったかな?分かったのなら、キューも真似して食べてみなさい」

と、説明できるからね!

「うん、やってみるねぇ〜、えい!」

何度か空振りするが、フォークでしっかり焼きそばの具材を取れて、パクッと食べると

「お〜いし〜の〜!凰哦パパァ〜、嬉し〜いの〜」

と結局、キューの可愛さに持っていかれた凰哦さんでした。

ひたすらフォークで、僕の作ったなんちゃって焼きそばを食べ続けるキュー。

「ほらキュー、スープも作ってあるから、そのスプーンで食べてみな?やり方はこうだから」

と、今度は僕がやり方を教える。

するとそれを真似してキューも、スープを飲む。

「ギャイギャイ!」

突然変な鳴き声をあげるキューに、驚いて

「どうしたの!?もしかして食べれない物だった!?」

と聞くと

「アチチィ〜かったの…」

な〜んだ、あぁ良かった…ただ熱かっただけなんだ…。

「熱かったんだね、そんな時はこう…フーッフーッとして、冷まして飲むんだよ」

「フーッフーッ?」

「そう、フーッフーッ」

言われた通りに、フーッフーッとしてから飲むキュー。

「アチチィじゃなくなった!おいし〜」

今の一連のやり取りで正気に戻った凰哦さんが

「そうか、美味しいか。良かったな!後はゆっくり食べなさい」

「は〜い」

良い返事を返してから、懸命に食べるキュー。

見てて本当飽きないよね。

でも本当によく食べるなぁ〜、カッパってこんなに食欲旺盛なのかな?

それともただキューが、食い意地凄いだけなのかな?

これだけの物食べても、昨日の様に、お腹を壊す様子はないから、多分、ケーキに食べられない物入っていたんだろうなぁ〜。

蕎麦の時は、家に着く迄何も起きなかったからね…。

そういえば、あの蕎麦屋さんも、材料にこだわってて、調味料も全て、昔ながらの製法で作られた物使用してるって言ってたっけ。

やっぱりケーキだったのかなぁ?

にしてもこの調子だと、お代わり要求されそうだね〜。

本当良く食べるなぁ…。

ん?あれ?そういえば、僕達に会う迄は如何してたんだろう?

あの時は、消えそうな程に弱ってたから、食べてなかったんじゃないのかな?

「ねぇねぇ凰哦さん、キューの事なんだけど、こんなに良く食べるのに、僕達に会った時ってさ、今にも消えそうな程だったんだよね、僕達に会う迄どうしてたんだろう?こんなに食欲旺盛なのに、蕎麦屋で何も食べてなかったのかな?」

「そうなのか?あの時の俺は見えなかったからなぁ、何とも言えないな…その事キューに聞いてみるしかないな…」

「そっかぁそうだよね…それじゃ食事が終わったら聞いてみようか…」

食欲の無い僕は、残った物を処分して、庭にタバコを持って出る。

その間は、キューの事を凰哦さんに任せてタバコに火を点ける。

ゴホッゴホッ…ゲホッ…ゴホッ…ウェッ!……

クッゥゥ!…痛い…何この痛み…ゲホッ…ゲホゲホッ!…

慌てて火を消し、その場に蹲る。

僕の異変に気付いた凰哦さんが、慌てて駆け寄ってくる。

「蓮輝!蓮輝!大丈夫なのか!?」

「………」

「おい蓮輝!おいって!蓮輝!」

「…ご、ごめん…だ、大丈夫だから…」

「大丈夫な訳ないだろう!お前、青白くなってるじゃないか!それに、今食べた物全て戻してるだろう!?何処が大丈夫なんだよ!?」

「本当…大丈夫だから、心配掛けてごめん…多分、風邪かなにかで、ちょっと無理したからだと思うから…ゴホゴホッ…ウェェッ!…」

「蓮輝!蓮輝ーーー!」

ここで、僕の意識が遠のいて行く。

薄れ行く意識の中で、僕はキューの事聞かないとって思っていた。

凰哦さんと一緒に、沢山キューの事知りたいんだよね…。

そんな事思いながら、僕は暗闇の中に落ちて行く。

今話で、第一部?第一章?が終わります。

次話から第二部?第二章?が始まります。

この第一部?章?は如何でしたでしょうか?

良ければ感想お聞かせ下さいね〜。

では次話にて。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ