思い掛け無い出会い 2
まぁ〜た長い期間を空けての投稿。
ってな訳で、此処でおさらいをしときましょ〜かね…。
腹を空かせて訪れた古民家にて、持て成しを受ける蓮輝達。
其処に現れたのは、人に成らざるモノでした。
ってな感じの内容だった気がする…。
まぁ適当で良いからね、続きを読んで下さいまし。
前回の続き、さぁ始まり始まり〜♪
「ん?如何したの?早よ〜食べな、本当冷めて仕舞うよ?」
「パクパクパク…モグモグモグ…ゴックン…美味いぞ?何で食べんのよ?パクパクパク…モグモグモグ…ゴックン…」
不思議そうに、僕達を見ている古民家に住む2人。
いやいやいや、不思議に思ってるのは此方ですからね?
其処んとこ分かってる?
だ〜れが見てもこの異様なこの食卓、絶っっっっっっっっっ対に、可怪しい摩訶不思議ワールド展開だって、確実言うと思いますが?
僕、間違った事言ってるかなぁ〜?
だって、人に為らずなモノさんがね、普通〜ぅに食事をしてるんだよ?
如何よ、異論有る?
「い・た・だ・き・ま・す!パクッモグモグモグ…うん!ゴックン♪お〜いし〜いよ〜♡ケヘッ」
ふぅんんんんんんんっ!?
んんっ!?
ありゃ?我が家の天使さんが、僕達を置いてけぼりにしたまま、ご満足そ〜うに食べ始めましたなぁ…。
こりゃ異論とかそんなの、如何でも良さそうっすね…。
「キュー…この状況でもマイペースだね…。僕達の心情も置いてけぼりっか…タハハ…」
ガクッと成る僕に
「あはは(乾いた笑)……はぁ〜…蓮輝、お前の気持ち、良く分かるぞ…。俺も同じ気持ちだからな…」
「だよね凰哦…。流石の僕も、この状況には驚いてるんだもの…」
「おやおや宮津君もかい?実は私もだよ…。余りにも凄い光景を見てるんだと、呆気に囚われてる程だからね…」
「あら?江田さんもなの?宮津さんと江田さんなら、普通に当たり前の事だと思ってるって、私思っちゃってたわ…」
「な、何言ってるの寵さん!?いやいやこんな事、マジ初めての出来事何だから!…只唖然としてたよ、僕はね…」
「だよね〜…私もだよ宮津君…」
「へぇ〜其う何だ〜…」
江田と隆志もが、この状況に唖然と成っていたのだと知る寵。
「皆んなが皆んな、同じ気持ちだったみたいだね…。ふぅ…取り敢えずご飯食べて、現実逃避しましょ〜う」
「だな…。其れじゃ皆んな食べようか。では皆んな、手を合わせて〜」
「「「い・た・だ・き・ま・す」」」
凰哦の合図で、篠瀬家特有の合唱が、この一室に響きます。
そして無言のまま
「パクパクパク…モグモグモグ…ゴックン…」
と、食事が進んで行きました。
食事が進んで行くと
「如何さね、ご飯とおかずは、口に合ったかね?…おやアンタ等、全然食が進んどらんかいね、やっぱり口には合わんかったかいね?」
と、キューと見知らぬ物の怪さん以外の食事状況を見たお婆さんが、困った様な顔をして、僕達の事を心配してくれました。
「あっ全然そんな事無いですよ!ぼぼ僕達、美味しく頂かせて貰ってま〜すから〜…」
「そそそ、其うです!おお、お婆さんの作ったご飯やおかずは、どれも美味しいです!」
「そ、其うだよね凰哦。唯僕達、押し掛けたと言え、見知らぬ方のお家でご飯を頂く事に、少し緊張して仕舞いまして…」
「そ、其う何ですよお婆さん、隆志が言った通り、全員が恐縮と緊張で箸が進んで無いだけなので…。申し訳ありません、お気遣いありがとうございます…」
ってな感じで、僕と凰哦さんに隆志さんの連携プレイで、上手く誤魔化しました!
「ふぅうん、まぁ〜其う何かいね、そりゃ難儀やったわね〜。まぁ気持ちは分からん事も無ぇ〜さけぇね〜、安心し〜?そな強張っとらんとね、遠慮せんと食べぇ〜?まだお代わりは有るさけぇね?た〜んと食べぇ〜」
とまぁ、何とも意地らしいお心添え下さいました♡
「あ、ありがとうご」
「僕食べる〜!お婆ちゃ〜んお代わり〜!」
「ブフッ…えっ!?キュ、キュー?何元気にお代わりしてんのさ…」
キューの元気さに、思わず驚きツッコミを入れる蓮輝。
内心、アワアワオロオロしている一同に対し
「あらあら元気にまぁ〜、おぼっこい子やなぁ〜。あいあいお代わりかいね、ご飯かね?其れともおかずがえぇかね?」
と、至って普通の返しをする老婆。
「アキャッ♪僕、何方もお代わりするの〜。お婆ちゃん、た〜く山ちょ〜戴♪」
「ありゃ〜?何方もかいね、何とまぁ〜おぼっこいめんこい子やねぇ。えぇよ、た〜んと食べな〜あはは〜」
こんな感じで朗らかな遣り取りが、展開されました。
「「「……………」」」
余りにも普通な遣り取りに、無言に成る一同。
暫し惚けた後、ヒソヒソ小声で
「ねねね、凰哦さん、ちょっちょっとこの状況って、如何成ってんのさ!?」
「ハアッ?蓮輝、何故俺に聞く!?俺に分かる訳無いだろうが!」
「だったら隆志さん、江田さん、この手の事には詳しいんでしょ?如何言う事か分からないの!?」
急角度で振られた隆志と江田は
「ちょっ!な、何で僕に聞くんだよ!?さっきも言ったけれど、こう言った状況は初めて何だからね!?こ、答え様にも答えられないからね!」
「そそそ、其うだよ蓮輝君…。わ、わた、私も宮津君と同じで、とてもじゃ無いが、答えられそうには無いよ…。残念だけれどもね…」
と、答えられないと、キッパリ言い切る2人です。
「マジかぁ〜!キューの事見えてるだけじゃ無く、普通〜に会話が成立してんだもん、如何すれば良いのさこの状況!僕達もこのまま、何事も有りませんよ〜?ってな流れで、事を進めれば良いの?」
「今は蓮輝君の言った様に、このまま進めた方が無難何じゃない?」
「だよね宮津君、私も其う思うよ…。だから篠瀬君と寵さんも、其れに従おうか…?」
「は〜い、江田さん。私は身を委ねるわね〜」
「俺も其うしますよ…。唯…」
承諾しつつ、目が泳いでる凰哦に隆志が
「如何したの凰哦?唯、何?」
何が気に成っているのかと、聞き返すと
「あっいや其の…」
言いたい事に対して、如何話せば良いか分からず、言い淀む凰哦。
「そんな調子じゃ話が続かないよ、取り敢えずは思ってる事を率直に、言えば良いから」
と、隆志の言い分を聞き、ゴクっと喉を鳴らして
「あ、あぁ其うだな、分かったよ…。えっと、俺達と同席しているお婆さんと共に暮らしてる、この方…?この人…?って、人では無いよな…?俺には人に成らずのお方にしか…見えないんだが…」
みたいなこんな内容の凰哦の疑問に
「だね、篠瀬君の言った通りだよ…」
と、江田が肯定する。
其う、江田が肯定した事により、更に疑問が湧いて来る凰哦。
「ちょっと蓮輝、確認したいんだが良いか?」
「何?凰哦さん。何が聞きたいのさ…」
「お前にも、この方が見えてるんだよな?」
「ん?うん、其うだけれど…其れが何?」
「ちょっと待て、其れって少し可笑しくは無いか?よく考えてみろよ、俺と蓮輝だけ、見える3人とは違って、キューしか見えないんだぞ?なのに何故、この人?方?が見えてるんだ?其う考えたら、可笑しくは無いか?」
小声で疑問を投げ掛ける凰哦の言った内容に、キューを除く全員が、一気に青ざめて行く。
「た、確かに其うだよね…。此処に来てから驚く事ばかりで、遂、其の事を忘れてたよ…」
隆志も小声で、凰哦の言った内容を理解し、何故なのだろうと必死に考えるのだった。
「ねぇ江田さん、この中で1番の年配なのだから、何か知らないかしら?知ってるのなら、私教えて欲しいのだけれど…」
寵に話を急に振られた江田は
「いやいや寵さん、そんな事聞かれても、流石に分からないよ…。正直な話、私は見えてるだけで、物怪とかの類いには、とんと疎いんだよね…。申し訳ない…」
と、済まなそうに謝った時
「おい、お前さんらは、オイラ達の事をなぁ〜にこそこそ話してんだ?聞きたい事が有るのならよ、オラァ〜に聞きゃ〜良いだぞ?まぁ別に聞きたく無きゃ、聞かなくてもえぇけどよ、聞きたきゃ聞きゃえぇで?」
と、でい太という物怪が言うのだ。
其の言葉に一同ビクッと成るのだが、オドオドしながらも顔を見合わせ、質問をぶつける事にした。
「失礼な事を聞くと思いますが、本当に聞いても宜しいのでしょうか?」
代表として、凰哦が聞く事とする。
「あぁ構わんぞ?何でも聞きゃ良いで、早よ聞きぃ。折角の飯が冷めてもうけぇ、冷める前に食べながら聞けばえぇぞ?」
と、気を遣いながら、承諾してくれた。
「では、お言葉に甘えて…。貴方は一体何モノ何ですか?私とこの甥の蓮輝以外は、この世の成らざるモノが見えますが、私達2人は、此処に居るカッパのキュー以外は、見る事が出来ません。ですが貴方は見える…。其れは何故なのかと言う事と、私達以外の人間にも貴方の姿が、同じ様に見えるのでしょうか?今はこの2つが聞きたい事です…。こんな質問、失礼では無かったでしょうか…?」
全員が聞きたかった事を、ドキドキしながら聞く凰哦。
「な〜んやそんな事かいな…。こそこそ話してるからよ、オラァて〜きりお婆の飯が不味かったって、言ってるのかと思ったわ」
「ブフゥッ!」
「「「エエエエェ───!?」」」
思わず凰哦が吹き出し、予想もしていなかった相手の勘違いに、一斉に驚きの声を上げた。
「何やアンタ等、オイラの本当の姿が見えてるのけ〜、なあ〜んやそんな事かいな。そっけぇそっけぇ…うんうんうん」
1人?1体?だけ
“あぁなぁ〜んだ其う言う事かぁ〜”
みたいな感じで納得するでい太。
別に大した事では無いみたいなでい太に、すかさず聞くのは勿論コイツ
「ちょっとあんた、なぁ〜に1人で納得してんのさ?ちょっとバッカ何じゃ無い?なぁ〜んの説明も無しにさ、な〜に1人勝手に納と」
パチコ─────────ン!
「アブ死!」
危険発言を凰ピンで阻止された蓮輝です。
「おおお、お前は底無しのバカかぁ!?何悪態吐いてんだよ!このバカタレ!!」
「そ、其うだよ蓮輝君、君の其の無駄な度胸は一体何処から来るのさ!?怖いモノ知らずも程々にしてよ!君の所為で僕達、無駄に寿命を消費してんだよ!?これ以上消費させないでくれないかな!?」
慌ててバカに、お叱りと文句を捲し立てていると
「モグモグモグ……ゴックン…あぁ〜ゲフッ…。お2人さん、そんなに其奴を怒らんでもえぇぞ〜。見た所、あんまり賢く無さそうだもんなぁ。面ぁ見てたら分かっべ?だからよ、其〜う怒んなさんなな?」
本当に怒って無いのだろうか、随所に、其うとも思えない箇所が有ったのだが…。
“ほれ見ろ!この方怒ってるぞ!?このバカが!!”
と、でい太の其の言葉に、蓮輝の頭をパンパンと交互に叩く、凰哦と隆志。
アテッ!アテッ!アテッ!と言いながら、此処に居る全てのモノを敵にまわしたと、反省モードに成る蓮輝。
江田も寵も、蓮輝に冷たく鋭い視線を送っていたから尚更なのでした。
「いやぁ〜このバカが済いません。で、でい太さん、先程の〜質問を〜、お聞かせ下さいませんでしょうか〜?」
今も尚、蓮輝の頭をパシパシ叩きながら、恐る恐る聞く凰哦。
「ん?質問?」
「えぇ質問です」
「あっ悪りぃが、お婆の飯食い終わってからでもえぇか?温かい内に食わんと美味ぁ無く成るでなぁ〜。悪りぃけど、其うさせて貰うけぇアンタ等も食べなぁ〜」
其う言って、普通に食事を再開するのだ。
「「「えっ……」」」
でい太の言動に、一同唖然と成る。
此処でまた、唖然と成る一同の、惚けタイムを破壊したのはこの男
「ちょっとおたく、マジバカじゃない!?聞かれた事にちゃ〜んと答えなさいな!お婆ちゃんのご飯は冷めても美味しいんだから、冷めてても大丈夫だよ!だから聞かれた事に答えホグッ!」
今度はキュー以外の者から一斉に、鉄拳を喰らわせられた蓮輝でした。
「懲りずにお前ってヤツは、何故そんなにもバカ何だ!?」
「さっきも言ったじゃないか!蓮輝君!」
凰哦と隆志が真っ先に叱り付け
「あぁ本当に呆れるよ、この怖いモノ知らずと学習能力の無さにね!」
「凰哦兄と宮津さんに江田さんの言った通りよ!このバカダーリン!!」
怒り心頭の4人に対して
「ケヘェ!?皆んなどったの〜?そんなに怒って〜?」
箸を休めずに、自業自得の私刑に在っている蓮輝を見ながら、キューが聞くのです。
「「「あっ………」」」
キューの一言で我に帰り、少し気不味く成る一同…でしたが
「なぁ〜にやってるのか良く分かんないけど、ご飯食べないのぉ?美味しいよ〜♡ケヘッ」
の言葉に心を持って行かれ
「だな!うん其うしよう!俺達も食事を堪能させて頂こう♪」
「「「賛成〜!!」」」
と、蓮輝を除いた一同が、食事を再開しました。
ほのぼのとした明るい食卓は、何時しか賑やかに成り、わいわい楽しく進んでいきました。
「いやぁ〜どれもこれも美味くて箸が止まらなかったなぁ〜。お婆さん、食事ありがとうございます。本当にどれも美味しくて、お腹がはち切れそうに成る迄食べちゃいましたよ。ご馳走様でした」
凰哦が正直な感想と、感謝を述べると
「本当に美味しかったです。凰哦と同じ、僕もお腹パンパンです。ご馳走様でした」
「本当よね〜凰哦兄、宮津さん。私も美味しくて美味しくて、何時もの倍は食べちゃったわ〜。ありがとうお婆さん、ご馳走様でした♪」
「はははははっ私もこの若者達と同じ、この歳で、何時も以上に食べましたよ。どうもありがとうございました、ご馳走様です。はははっ」
皆んな満足したと、老婆に感謝を述べると
「えかったえかった、満足してくれたみたいやけぇねぇ、こっちとしても嬉しいわ。大したモンでも無かったやのに、満足言うてくれて嬉しいわね〜」
満足そうに笑って返す老婆。
でも…
「僕、皆んなに怒られて、満足し切って無い」
唯1人、ご不満な蓮輝。
其れを聞いた凰哦が
「お前が要らん事を言うからだろう!少しは反省しろ!」
と、怒ると
「まぁまぁそんな怒らんでも良けんがね、折角お腹も膨れたがに、穏やかぁ〜にしとらんかいね?なぁ〜」
と、老婆が柔らかい笑顔で宥めるのだった。
「…あっはぁ…済いません…。お見苦しい所をお見せして…」
凰哦が申し訳なさそうに、ペコっと頭をさげると
「そんな私ゃに謝らんでもえぇよ〜。所で満足しとらん言うとるけどの、残り少ないけぇ悪いけど、お茶漬けで良ければ直ぐ作るけぇ、食べんね?ん?」
其う言いながら、余り物の天ぷらや漬物をご飯に乗せ、程良い熱さのお茶を注いで、即席のお茶漬けを作り、蓮輝に手渡す老婆。
差し出されたお茶漬けを受け取り
「あ、ありがとうお婆さん…」
お礼を言う蓮輝。
「礼何てえぇから早よ食べ?な?」
「─うん」
老婆の温かさに少し、ジ〜ンとしながらお茶漬けをすする蓮輝。
「!!!」
余りの美味しさに驚き、夢中で食べ進める蓮輝。
「美味しい!これメッチャ美味いんだけど、えっ何!?この味…如何やって作ったの!?本気で美味いや…」
美味いと驚く蓮輝に
「おや其うかい〜?そりゃ〜えがったなぁ。そんなに喜んでまぁ〜私ゃも嬉しいがね〜」
美味そうに食べる蓮輝を見ながら微笑む老婆。
一連を見ていた凰哦達が
「味に煩いお前が驚く程だなんて、本気で美味しそうだな、なぁ蓮輝、俺にも一口食わせてくれよ〜」
「あっ僕も食べたい!」
「私も〜!」
「あははっ恥ずかしながら、私も一口食べてみたいなぁ〜」
と、其々が言い出しました。
「ダメ!これは僕がお婆さんから、僕専用に作って貰ったんだもん!だ〜れにも食べさせない」
ヒョイっとお茶漬けを身で隠し、独占行為をする蓮輝。
其の行為に思わず
「「あははっ」」
「うふふふふっ」
「クスクスクス…はははっ」
と、穏やかな笑いの花が咲きました。
「えがったなぁ〜兄ちゃん?……兄ちゃんで合ってるよな?」
「僕の事?其うだよ?」
この時此処最近忘れていた、女性に見える蓮輝の事が、何方なのかを問われてると気付いた蓮輝達。
「合っててえがった。にしても、お婆の特製茶漬けはよ、お婆が余程気に入ったモノにしか出さんけん、おめぇ〜さん、余程お婆に気に入られたみたいだなぁ。オイラだけや無し、お婆もオメェさんの事、理解してたみてぇだなぁ〜」
「ん?えっ?ぼ、僕の事?」
「んだぁ〜オメェさんの心の有り様をなぁ〜」
この言葉で、ザワッと為る一同。
「オメェさん、さっきオイラに吐いた悪態、あれ、わざとやろ?場の雰囲気が重たくなってたけぇ、其れを変えようとしてたんだべ?違うか?」
でい太に言い当てられ、ドキッとする蓮輝。
「其れに、怒った振りして他のモンもよ、オメェさんの気遣いに気付いとったよな?其の証拠によ、此奴が普通に飯さ食ってたもんな〜。心を読み取るのに長けてるカッパの此奴が、心底信頼をして安心し切ってんだもんな…。本当にオメェさん方、心の結び付きが強いんだな〜」
でい太が蓮輝達の結び付きの強さを言うと、其々お互いの顔を見合い、少し気恥ずかしそうに笑い合い、優しい温かさが、皆んなを包み込んだ。
「やけんなぁ、其の事を理解したお婆がオメェさんを1番気に入ったみてぇだわ。やろ?なぁお婆〜?」
「あらあらあらでい太、皆迄言わんでも良かって、私ゃ恥ずかしいがね、如何してくれるんよ、恥ずかしくて顔上げられんがいね、ったくもよ〜」
気恥ずかしそうにする老婆を見て、此処でドッと笑いが起こる。
「ははははは、お婆さん、こいつの事を気に入って頂いて、本当にありがとうございます。お前も良かったな〜、お婆さんに気に入って貰えてさ、嬉しいだろ?」
凰哦が蓮輝の背を撫で、嬉しそうに聞くと
「………うん其うだね…。お婆さんやでい太さんに、僕の心を覗かれた様な気がしてるけど、覗かれても嬉しいって思えるよ。ありがとうね、お婆さん、でい太さん…」
頬を赤らめて、ありがとうと伝えたら
「そんなのえぇよ?私ゃも久々に人の温かさを知れたけぇ、とても嬉しいがいね」
ニコニコと笑いながら、蓮輝の言葉を嬉しく思ってくれた様だ。
「オイラもお婆と一緒だで、オマン等と飯を食えてえがったわ〜。久々に美味い飯に成ったけぇ、オイラも嬉しいだで〜わははっ」
豪胆な笑い声を上げるでい太にも、心が満たされる蓮輝達。
「お2人、蓮輝には勿体無いお言葉を掛けて頂き、本当にありがとうございます。突然伺った、見ず知らずの者達なのに、こんなにも温かく持て成して頂けて、心から嬉しく思います。ありがとうございます…」
温かいでい太と老婆の心根に触れ、心から感謝を述べる凰哦。
其れに続き、隆志も寵も、江田もが其々の言葉で、2人に感謝を伝える。
「お婆さん、でい太さん、本当にありがとうね。僕、2人の為にお礼に何かしたいんだけれど、満足したのか眠くて眠くてしょうがないんだよね…」
「あぁ其れは、俺も同じ気持ちだ…。だけど何故か俺も、急に眠気が襲って来て…」
「僕も同じ…。凰哦や蓮輝君みたいに…眠気がして…」
「私も〜…。今スッゴく幸せな気持ちで、眠くて寝ちゃいそう…」
「おやおや皆んなもかい…?私も同じだよ…如何したんだろう…」
と、一斉に眠いと言うのだ。
「そらまぁ〜其うやろうなぁ〜。お婆〜の美味い飯をたら腹食えば、其う為るわなぁ〜。何せお婆〜の飯は、疲れを癒してくれるけぇ、今癒され始めたんやろ」
「「「……えっ?……」」」
「ちょっと待っとけぇ、今人数分の寝床用意しちゃるけぇ、軽く寝るとえぇぞ〜?」
と言い残し、奥の部屋に消えて行くでい太。
「えっ…あの…」
其処迄甘えられないと、言い掛ける凰哦に
「えぇからえぇから、此処はお遍路の国やよ?お宅等は大人し〜く甘えとき?」
ニコニコと笑いながら其う言い、老婆は片付けをし始めた。
其れを見た隆志と寵が
「あっお婆さん、せめて片付けだけでも手伝います」
「其うよお婆さん、片付けは私達でするから…」
と、2人は立ち上がろうとした時
「オッシャ〜布団の用意出来たけぇな、ササっと寝ときぃ」
と、でい太が戻って来た。
「あっいやそんな、今食事の片付けだけでも手伝おうと…」
戻って来たでい太に、凰哦が其う伝えたら
「ふ〜ん…こりゃオマン等皆んな、オイラ達の役に立ちたいって気持ちで溢れとるなぁ…。このまま何もせずに居させると、逆に思いにしこりが残りそうやし…」
「えぇ正に其の通りです。ですから何かさせて頂けたなら、大変嬉しいのですが…」
思いを読み取るでい太に、凰哦が喰らい付き、願いでると
「ならこうしようか?昼寝から目が覚めたらよ、お婆の畑の手伝いしてくれんかぁ?如何だ?其れでえぇか?」
と、両方Win-Winな提案をしてくれたのだ。
「─!!えぇ其れで良ければ是非!皆んなも其れで良いよな?」
「僕も其れで良いよ〜凰哦さん」
「僕も蓮輝君と同じく、畑仕事を手伝わせて欲しいよ、凰哦」
「私も〜!うふふ、其れにねぇ、実は農業体験って、子供の頃からしてみたかったのよね〜。思わず夢が叶ったわ〜♪」
「私も是非やらせて下さい。お役に立てるかは分かりませんがね…あははっ」
こんな感じで、全員が快く承諾するのだ。
「あんや〜済まないね〜、ホンマなら、そな事せんでもえぇのに…」
「お婆、此処は快く甘えとき〜。って事で、早よ布団に入って寝て来いっちゃ。起きて畑仕事してる時に、さっきの質問にも答えるけぇ、今はゆっくり寝ればえぇぞ〜」
朗らかに言うでい太の言葉で、ハッとする凰哦達。
「あっ其うでした…。質問してた事、すっかり忘れてましたよ…」
キューを除く全員が、でい太に言われる迄、質問をした事をすっかり忘れていた模様。
「ワッハハハハ、多分そやろうと思っとったわいな。ほな、起きてから、話の続きをするけぇ、今は休んどけなぁ〜」
「はい、其うさせて頂きます。ではお言葉に甘えて…」
「「「お休みなさい」」」
「あぁ、ほなお休みなぁ〜」
「お休みやでねぇ〜」
こうして全員、昼寝タイムに突入します。
さて、お昼寝から起きた蓮輝達は、老婆のお役に立つのでしょうか?
畑仕事を簡単に思ってはいけませんよ?
はい、今回は此処迄。
話は、まだまだ続きます。
to be continued…
何とかこの日に投稿が間に合って良かったです。
毎回言ってるのですが、この日が小説初投稿の日。
まぁ〜良く続けてるわ〜。
我ながら感心する…。
只投稿期間が空き過ぎるけどね…へへ…。
言い訳としましてはですね、椎間孔ヘルニアの痛みが酷く成って、今現在での最強の痛み止めを飲んでるんですけどね、其れがま〜た眠気と気怠さを追加してくれてんのですわ。
痛み、眠気、気怠さにて、文字がまともに打てないのですよ…マジでマジで〜!
なので先に言います。
次も期間が長く成る可能性大!です。
申し訳ないけど宜しくね♪
では次話でお会いしましょ〜う。




