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キューと僕の思い出日記  作者: 喜遊元 我可那
新たな出会いと別れへの旅路
58/61

探索と…

 はい、皆さんこんにち〜は〜。

 あれ?おはよう?

 其れともこんばんは?

 まぁ何方でも良いか〜。

 さぁさぁさぁ、続きをお読みなされませ〜ん♪

 では最新話を如何ぞ〜。

 見知らぬ街を探索しながら、僕はメグちゃんと2人でブラブラとしてます。

 ラブラブイチャイチャって、こんなにも楽しいモン何だね〜。

 其れを初めて知れて、僕は何て幸せ者なんだとね、チミヂミシミジミしててます。

 何故チミヂミの擬音を付け足したかと言いますとね、この後僕の代わりにね、凰哦さんの調教(ほどこし)をメグちゃんが受けてくれるから何だよね…。

 メッチャ申し訳なくってね、小ぢんまりしながらだったので、チミヂミを付けました。

 クッソくだらないと思った其処の貴方!何とまぁ〜失礼何でございましょう!

 僕も其う思います、はい…。

 ってな感じで

「ねぇ…メグちゃん…ゴメンね…」

「ん?えっなぁ〜にが〜?如何したの、突然謝ったりしちゃって…?ダーリン、私に何か謝る事でも有った?」

「そりゃ有るよ…」

「有るよって、だから何に謝るのよ?」

「…僕の代わりに、凰哦さんからの調教(ほどこし)を受ける事だよ…」

「ん?あっ其の事ね〜」

「エッ!?何でそんなに明るく其の事ね〜って言えるの?」

「明るくって、別に大した事じゃ無いからよ。凰哦兄の調教(ほどこし)でしょ?ダーリンの為なら屁でも無いわ〜。だから謝る事でも無いわよ?」

「いやいや其れはさ、凰哦さんの調教の内容と酷さを知らないからだよ…。マジハード何だよ?メッチャしんどいんだから…」

「えっ?あれ?其うだっけ?」

「んん!?えっな、何?何だか調教を知ってるみたいな口振りだけれど…」

 寵の言葉に何故か、調教の内容を既に知っているかの様に思った蓮輝。

 其の問い掛けに

「うふふっなぁ〜に驚いてるの〜?私もね、過去に何度か凰哦兄の調教を受けてるんだから」

「エエエエエーーーーッ!?そそそ、其れ、マジな話なの!?」

「ったく何度も言ってるでしょ!?私、嘘嫌いだって!マジよ?」

「マジでーーーーっ!?」

「だから、マジだって」

 アッケラカンと言い放つ寵に、目を丸くして驚く蓮輝。

「どどど、どんなちょ…調教だったの?ななな、何故調教受けるハメになったの?…」

 と、誰もが思う疑問を問い掛ける蓮輝なのだ。

 其の蓮輝に

「えっとね、私が子供の頃にね、よく揶揄われてたのよね〜。其の揶揄いにね、遂暴力で反撃してたのよね〜。其の度に揶揄い相手を含め、私も調教を何度も受けてたのよね〜。今思えば、懐かしい過去の思い出だわ〜」

 と、過去を懐かしむかの様に話す寵。

「えっ…メグちゃんもさ、子供の頃…揶揄われてたの…?」

「ん?…えぇ其うよ?」

「嫌じゃなければさ、どんな事で揶揄われてたのか、聞かせてくれる?僕もね、ずっと虐められてたし、隆志さんもさ、同じ境遇だったからね、ちょっと気になったんだけれど…」

 寵の過去を知らない蓮輝は、寵にも辛い過去が有ったのだと思うと、聞かずにはいられなかった。

 寵と2人、街を探索しながら楽しく話していた話題の終盤が、其の問い掛けと成った。

「あっ宿に到着しちゃったわね…」

「あっ本当だ…」

 宿に到着した2人に

「おや、やっとご到着した様だね」

「おけ〜り〜なの〜蓮輝お兄ちゃん、メグお姉ちゃん」

 手を振って2人を迎えるキューと江田会長。

「うふふ、只今♪」

「只今?…だね…ハハハッ」

 キューが言ったお帰りに、笑って返事をする2人。

「おっ?やっと来たか、待ってたぞ」

「…いらっしゃいませ…」

 ニコニコな凰哦と、何故か旅館の制服を着た隆志の出迎え。

「如何したのさ隆志さん!?其の格好…」

「…お荷物お預かりします…」

 蓮輝の質問に何も答えず、荷物を預かるとだけ言う隆志。

「…あっ今調教真っ只中なのね…」

「……………」

 無言の返答をする隆志。

「カカカッ!流石メグちゃん!理解が早くて良い!…って所で、何やら神妙な面持ちでやって来たが、何か有ったのか?」

 蓮輝の様子がおかしいと、其う尋ねる凰哦。

「ん?別に大した事じゃ無いわよ?唯、私の過去を簡単に話してただけ」

「メグちゃんの過去を?」

「其うよ凰哦兄。ほら、私も子供の頃にさ、よく凰哦兄に調教受けてたじゃない。其の事を話してたの」

「あぁ確かにメグちゃんを調教してたっけ…懐かしいなぁ〜。で、其れで何故ドンヨリしてんだ?蓮輝の奴は…」

「あぁ其れね〜、私がよく揶揄われて、揶揄い相手をブチのめしてたって話したの。其の揶揄われてた内容を聞いてた最中だったの…」

 様子を伺う様に、チラッと蓮輝を見る寵。

 其の寵に、凰哦が

「揶揄われてた内容かぁ〜…。確かにあの揶揄いはいけない…。暴力を振るったメグちゃんにもだったけれど、揶揄いの内容を聞いて俺、マジ怒ったもんな…。相手全員、親の了承を得て、本気の調教したっけ…」

 と、過去を懐かしむかの様に、遠い目をしていた。

 其の凰哦に

「僕さ、僕や隆志さんみたいにね、メグちゃんも虐められてたのかってさ、何だかやるせなくてね、胸が締め付けられそうだったんだ〜…。でね、未だどんな内容なのかは聞いて無いんだけれど、其れ聞いても本当大丈夫なの?メグちゃん…」

 今此処で、辛い過去の話をしたのなら、此処に居る全員が、寵の過去を知る事に成る。

 其れでも大丈夫なのかと聞くと

「えっ?なぁに言ってるの〜?ダ〜リ〜ン。そんなの全然構わないわよ?過去は変えられない訳だし、其れに(やま)しい事でも無いんだもの…」

 平然と答える寵。

「寧ろ丁度良かったわ〜、私が嘘や貶しが大っ嫌いに成った理由の1つでも有るんだから、是非聞いて欲しいわね〜」

 其う付け加える寵。

「まぁパパっと言っちゃうとね、私の名前皆んな覚えてるわよね?」

 凰哦を除く全員に聞く寵に

「勿論、大好きなメグちゃんの名前だもの。忘れる訳無いじゃないのさ」

「私も覚えてるよ。君とは子供の頃からちょくちょく、顔を合わせてたからね…」

「僕もちゃんと覚えてます、お客様…」

 調教中の為、隆志だけの返答に違和感を覚えた蓮輝と寵。

「ちょっと、今だけは普通に聞きなさいよね、宮津さん」

「だよね〜。其う言う事だから、暫し調教中止でも良いでしょ?凰哦さん」

「ふっ…俺も其処迄鬼じゃ無いから良いぞ?」

「何だって〜。気を楽にして聞いてくれれば良いからね〜」

 寵の気遣いに、ちょっとジィ〜ンとする隆志。

「でね、名前の漢字は皆んな分かってるかしら?」

「勿論分かってるよメグちゃん」

「私もだよ」

「僕も一応は分かってるから」

「ならOK〜。でね、私の名前、組家 寵の組と寵を並べて読むとね、何て読めるか分かるかしら…?」

 其々が、頭の中で思い描くと

「「「!!!」」」

 一同、同時に理解する。

「あら分かったわみたいね〜其うそれ正解。寵は“ちょう”とも読める漢字だからね、組長と揶揄われてたのよね〜。更に犯罪者人殺し〜!とか言われてたのよ…。確かに親はヤクザの組長だったわよ?でも、私何にも悪い事してないのに、何故犯罪者!?ってブチ切れちゃってね、全員フルボッコしちゃった♪エヘッ♡」

 可愛らしくウィンクをするのだが、戦々恐々とした雰囲気しか漂って来ない…。

「でね、揶揄いや貶しが嫌いに成った理由なのよね〜。序でにね、フルボッコする癖も付いちゃったわ〜」

 カラカラと笑いながら語る寵に、恐怖しか感じない蓮輝達。

 だが

「ねぇねぇメグお姉ちゃん」

「ん?なぁ〜に?キューちゃん」

「僕ねぇ、ちょっと分かんない言葉が有ったんだけどぉ〜、聞いても良い?」

 と、キューが何か聞きたいと言う。

「良いわよ〜、可愛いキューちゃんの聞きたい事は何かしら?」

「うんっとねぇ、えっと〜…あっ其うそう、フルボッコってなぁ〜に?其れ、美味しいモノなの?」

 キューの聞きたい事とは其れなのか!?と、全員

「「「ブハッ!アハハハハハッ」」」

 と、食い意地の張ったキューの質問に、思わず笑って仕舞うのだ。

「?あれ〜、何か違ったの〜?」

 この一言でまた

「「「アハハハハハッ」」」

 と、笑いが止まらなく成った一同なのでした。

「ハヒィ〜ハヒィ〜…ち、違うよキュー。フルボッコってのはね、食べ物じゃ無いからね」

「其うそう、其れにねキューちゃん、キューちゃんには必要の無い言葉だから、知らなくても良いわよ?其れでも知りたい?」

「違うの〜?食べ物じゃ無いんだね〜…。其れなら知らなくても良い!」

 と、食べ物じゃ無いと分かった途端、きっぱり切り捨てるキューに

「「「アッハハハハハハハ」」」

 皆んなお腹を抱えて笑うのでした。

 笑う蓮輝達を不思議そうに見ていたキューは

「何だか皆んな〜ポカポカさん〜♪僕も何だかポカポカだね〜ん。嬉しく成って笑っちゃう〜ん♪ケヘケヘ〜キャッキャッキャ〜」

 皆んなが楽しく温かい気持ちに成った事が嬉しい様で、ユラユラ揺れながら、キューも笑うのでした。

「ほ〜んとキューは天使だよな〜♡流石俺の子だ〜♡」

「〜って、ちょっとオイ其処のオッさん!なぁ〜に抜かしてんのさ!キューが何時、凰哦さんの子として生まれて来たんだよ!バッカじゃ無い!?キューは皆んなの子でしょ!何独り占めしようとしてんのさ!このポンコツ魔人!」

「其うよダーリンの言う通りよ!キューちゃんは皆んなのアイドルなんでしょ?意味の分からない事言うと殴るわよ!?」

「だ〜って凰哦…。独り占めしたい気持ちは分かるけれど、そんな風に独占欲丸出しはちょっと…ね…」

「おやおや皆んな、篠瀬君を撒くし攻め立ててるね〜…。穏やかじゃ無いが、これも何時もの事なのかな?篠瀬君…」

 一斉に口撃を喰らう凰哦は、半泣き状態で

「お前ら覚えておけよ〜!!チッキショーーッ!!」

 其う言い残し、キューを連れて宿泊室へと向かうのでした。

 でも即舞い戻り

「調教が未だだった!!メグちゃん!今直ぐこれに着替えて仲居さんをしなさい!…隆志!お前は接客と旅館を全て綺麗に掃除だ!…蓮輝…お前は調理場に来て、俺の手伝いだ!分かったか!」

 ってな感じで、調教再スタートです。

 今回宿泊するこの旅館、敷地も建物も広く大きくて、とても豪華な造りの旅館です。

 宿泊客も半端なく多く、其の全てを相手にするのは、とても大変な大仕事なのでした。

 其の為、凰哦を含めた4人は、夜遅くに成ってやっと解放され、精魂尽きてバタンと倒れ、ピクピクしたまま、意識を失うのでした。

 キューと江田会長以外は、疲労困ぱいのまま、朝を迎えるのでした。

 ガタガタな状態のまま朝食を摂り、いざ、自然豊かな地へと向かおうと準備を進めていると

「今日僕、出掛けるのちょっとムリ…」

 と、蓮輝がグッタリしたまま言いました。

「ぼ、僕もパスして良い…?…」

 隆志も其う聞きます。

「わ…私もパス…。ま、まさか、凰哦兄の調教って…こんなにハードだったの…?」

 寵迄もが行かないと宣言し、凰哦の調教の辛さを口にします。

「ね?だから言ったでしょ?…マジ辛いって…」

「全く其の通りだわよね…ダーリン…」

 今更ながら、蓮輝の言った事を理解する寵なのでした。

「何だダラシない…。あれだけの事で、根を上げるとはな…」

 と言っている凰哦本人も

「お前達が其う言うのなら、今日は大人しくしとくか…」

 と、グッタリとしているのでした。

「ったく、なぁ〜にがダラシないだよ…。自分もじゃん!」

「本当其う!」

「凰哦…そろそろ自分の歳を考えなよ…。凰哦よりも若い僕達よりも歳食ってるのにさ、ムリしちゃいけないって思いなよ…マジでさ…」

 此処でまた、其々からの口撃に晒されるのでした…。

「うぐっ!…畜生…お前ら好き放題に言いやがって…後で後悔させてやるからな…グデ…」

 言い切った途端、気を失う凰哦。

「おやおやアハハ…気を失ったみたいだね。篠瀬君は、何時もこんな感じなのかい?」

 江田会長が少し楽しそうに聞くと

「凰哦さん、大体こんな感じだよ…。身内としては、ちょっと恥ずかしい社長さんです」

「凰哦パパはねぇ〜、いっつもこんな感じ〜!でね〜、ホカホカポカポカでね〜、僕、だ〜い好きなの〜ケヘケヘ〜」

 同じだと答える蓮輝は、恥ずかしいと言い、キューは大好きだと言う。

「フフフッ其う何だね…。私も彼のこんな一面を見られて嬉しく思えるし、ますます好きに成るね〜。知らない彼を知れると思うと、少しわくわくしちゃうよね〜アハハ〜」

 江田会長が朗らかな感じで笑うのだ。

「でも、後で覚えておけよって言いながら、即ブっ倒れる何てね…」

「まぁそりゃしょうがないよ寵さん。凰哦のお仕置き調教ってさ、自分にも課せる縛りにしてるんだからさ、全員の仕事を全て一緒にやってたんだもの…。倒れるのも無理は無いよね…。本当、無理ばかりしてさ、この先心配に成るよ…」

 寵は呆れた感じでいるのだが、隆志は心配だと危惧するのだ。

「………本当凰哦兄の事に成ると宮津さんって、激甘に成るわよね…。ねぇ如何してなの?」

 寵から問われた言葉に、赤面する隆志。

「ぼぼぼ、僕、激甘に何か成って無いから!」

「えぇ〜?成ってるわよね〜ダ〜リン?」

 蓮輝に同意を求める寵。

「あっえっ〜と、確かに其うだよね…如何して?」

 急に振られた蓮輝は、一瞬言葉に詰まりそうに成りながらも、同意するのだ。

 其の2人に

「まぁまぁ2人共、追求は其れくらいにして上げてくれるかな?宮津君も直ぐには答えられない内容みたいだからね…。だろ?宮津君」

 隆志に助け舟を出す江田会長。

 其の江田会長に、驚きながら

「エッ…江田会長さんは、僕と凰哦の関係を理解しているんですか?未だ誰にも言ってない事を分かってくれてると、其う思っても良いのですか…?」

 何やら何かを含めた様な事を聞く隆志に

「以前にも言ったけれど、私にも見える力が有るって言っただろう?何と無くだがね、君達2人の間には、特殊なモノが在るって感じてるんだよ…。其れも、もう暫く先に成らないと、話せないって事もね…。だから其の時迄、この事に関してはね、聞かないで置いて上げて欲しいんだ…良いかな?2人共…」

 ニコッと優しく笑いながら、蓮輝と寵に言う江田会長。

 優しく笑う江田会長に

「こんな事申して、正直失礼だと思いますが、江田会長さんの力がこれ程迄強かっただなんて、思いもしませんでした…」

 と、江田会長の力の凄さに驚いたと、正直に話す隆志。

「私の力はね、唯見て感じる事に特化してるだけだよ…。君みたいにね、呪を掛けたり払ったりする力は無いんだ…。だから唯見守るだけだよ?」

「いえ、其れでも凄いと思います。見て感じ、其れを理解するのは、とても高度な能力ですもん…。僕は偶々、穢れを祓い続けてたら身に付いただけなんで…自己流の荒さが有りますから…」

 と、何やら2人の間に割って入る内容では無く、理解し難い蓮輝と寵は、置いてけぼりに成ってました。

「全く持って理解不能…。不能だからこれ以上は追求しないでおくよ…でしょ?メグちゃん…」

「………だわね〜……分かったわ、其の時が来るのを待つ事にするわ…」

 2人は、凰哦と隆志の関係をこれ以上、深く追求する事はしないと約束する。

「ありがとう、其うしてくれたなら、僕としても助かるよ…。で、如何する?」

「ん?如何するって、何を?…」

「其うよ如何するって、今聞かないって言ったじゃない。えっ?本当は聞いて欲しいの?」

 蓮輝と寵は、隆志の言ってる事が分からないみたいなのだ。

「違うよ違う。言葉が足りなかったよね、ごめん。ほら、今日はキュー君の為の探索は無くなったじゃない。丸1日ぐうたらしてるのか?って、聞きたかったんだよね…。特に蓮輝君はさ、免除された調教だったのに、余計な事言ってさ、調理の下ごしらえの仕事させられてたでしょ?しかも倒れ込む程にハードだったんだからさ、体の調子はどんなものかなとね、聞きたかったんだけど…」

「あっ其れ私も思ってたわ…。ねぇダーリン、体調は大丈夫なの?辛いのなら、ゆっくりしておかなきゃダメよ?」

 隆志が気にしていた事とは、蓮輝の体調だった。

 寵も其れを心配していて、2人が蓮輝の調子を聞くのだ。

「ありがとう2人共…。正直未だちょっと辛くて、まともに動けそうに無いや…。う〜ん其うだね〜…ねぇキュー、キューは今日何したい?」

 疲れが抜け切っていない蓮輝は、キューのしたい事を優先にしようと、キューに聞くのだ。

「ん〜僕〜?僕のしたい事〜?」

「其う、キューのしたい事」

「ん〜とね〜、え〜と〜…僕ねぇ、凰哦パパと一緒におネンネしちゃう〜ん♪でね、其の後ね、凰哦パパがおはよう〜さんしたらね、パパとた〜く山遊ぶの〜♪ケヘ〜♪」

「其う何だね〜、キューのしたい事を優先しようか。2人も其れで良い?江田会長もOK?」

「私はダーリンとイチャイチャ出来れば、何だって良いわよ〜♪」

「僕も其れで構わないよ。凰哦が起きる迄は、キュー君と凰哦を見てるから」

「私も其れで構わないさ。でもちょっとだけ、旅館の周りをぶらぶらしてくるよ。何か面白いモノが有るかも知れないからね…」

 とこの日は、ゆったりdayに決まりました。

「其れじゃ、僕は凰哦を部屋に運ぶよ。キュー君、付いて来てね」

「は〜い!」

 食堂で倒れ込む凰哦を部屋に運ぶ隆志。

「隆志さんが居てくれて助かったよね〜。其れじゃ僕達も、思った様にしようか…」

 と、各々が思う様に、行動開始です。

 そして其々がゆったりと満喫し、疲れを癒したのでした。

 癒えた次の日、朝食を食べ終え

「準備バッチし!天気も良好!探索日和だね〜」

「だな蓮輝。其れじゃ皆んな行こうか。江田会長もご一緒して頂いても宜しいですか?」

「勿論私も同行するよ。見知らぬ土地を探索すると思うと、胸が躍るよね〜アハハ〜」

 とても楽しそうに笑って了承する江田会長。

「じゃ、出ぱ〜つ!」

 蓮輝の号令と共に、自然豊かな場所へと車で向かう一同なのでした。

 到着し、車を降りて

「ほらキュー、此処は如何だ〜?こんなにも沢山の緑豊かな木々が生い茂ってるぞ〜。キューは、こんにも沢山の自然が溢れてるこの場所に、住みたいとか思ったりするのかなぁ〜?」

 と、かなり直球の質問を投げ掛ける凰哦。

「ちょっ凰哦さん!いきなり何言い出すんだよ!」

 この旅の目的が、キューの棲家を探す旅だとは、未だちゃんと伝えてないのに、ど直球で言うものだから、焦る蓮輝。

 焦る蓮輝を尻目に凰哦は

「お前こそ何言ってんだ?俺は唯、キューが住みたいか如何かを聞いただけじゃないか…。俺は文句を言われる事などしてないぞ?」

 と、悪巧みをする時のニヒルな顔で言うのだ。

 このクソボケがぁ〜と、思ってる蓮輝でしたが…

「凰哦パパ〜、僕ねぇ、此処には住みたいとは思わないよ〜」

 と、無慈悲な言葉が返って来ました。

「…えっ…」

 ピシィっと音を立てて、固まる凰哦。

「えっ?何で?…キュー、何故此処には住みたく無いって言ったの?…」

 固まった凰哦の代わりに、蓮輝が聞くと

「え〜だってねぇ、蓮輝お兄ちゃん。此処ってねぇ、た〜く山の知らない僕達やね、違うのがね、い〜っぱい居るんだもの〜」

「エッ………エッ!?」

 キューの言わんとしてる事が、良く理解出来ない蓮輝。

「あぁ〜確かにビッシリと在るね〜。何処もかしこも埋め尽くされてる感じだよね…」

 江田会長が辺りを見渡しなから、キューの言った存在を肯定する。

「エェッ!?そ、其れ本当なの?江田会長…」

「あぁ本当だとも。キュー君と同じ子達や別のモノも沢山居るよ…」

「ハハ…其う何だ…。でも其れじゃさ、其の沢山の仲間達と仲良く暮らしたいとは、思わないの?キュー…」

「全然〜!」

「ズルッ即答!」

 キューの即答にて、此処での暮らしは無しと成りそうだ…。

 其の訳を聞こうとしたら

「蓮輝君、後其処で固まってる凰哦もちゃんと聞いて欲しいんだけれどさ、多分何だけれどね、彼等には、テリトリーが有るんじゃないかな?さっきから頻りにシッシッて、手を振られているからね…」

「其うなの〜!隆志お兄ちゃんが言ったの、其の通りなの〜」

 と、隆志の推測が当たっていたみたいなのだ。

「テリトリーってのは良く分かんないけどね、あっち行け〜って言ってるからね、僕、此処嫌っ!前みたいに怒られるの嫌っ!」

 今迄、“嫌っ!”とハッキリ言った事が無いのに、“嫌っ!”と言い切るキューに、其れ以上何も言えない蓮輝達。

「……そっか、其う何だね…分かったよキュー…。其れじゃ、此処じゃ無い別の所に行ってみようか?」

「ん?何故別の所に行くの〜?」

「あっいや其の…」

 未だちゃんと教えて無い為、言葉に詰まる蓮輝。

 其の蓮輝の代わりに、今度は寵が

「キューちゃん、良く聞いてね」

「うん!」

「ダーリンとね、凰哦兄はね、キューちゃんの落ち着ける場所を見付けて上げたいって、其う思ってるのよ…」

「えっ…何で〜?」

「だってほら、キューちゃんって、自然豊かな場所が少ないと、ツラいツラいしてるでしょ?」

「……うん…ちょっとツラいツラい感じはしてる〜…」

「だからね、ツラいツラい思いをしない様にね、キューちゃんのお気に入りの場所を探そうって、其う思ってるのよ…。分かったかしら?」

「……其う何だね〜、うん分かった〜!」

 満面な笑顔で分かったと言うキュー。

「其れじゃ、此処を離れましょうか?」

「は〜い!」

 其の言葉で、固まりから元に戻る凰哦。

「やれやれ、旅1発目はこんな感じで終わっちまったなぁ〜…」

「其れはしょうがないよ、凰哦さん…。初めから上手く行くとは思って無かったから、予想の範囲内だって…」

「…だな…」

「アハハッでもこれで、また暫くはさ、キューと楽しく旅が出来るよね〜」

「アハハッ其れもだなっ!だ…」

「「「アハハッ」」」

 2人の遣り取りに、笑う隆志と寵に江田会長。

「でも、此処は流石に神の居る聖なる地みたいだね…」

「確かに其うみたいですね…。其の清らかさを求めて、こんなにも多くの物怪が集まってるみたいですからね…」

 江田会長と隆志が、キュー以外を見えない蓮輝と凰哦に、分かり易く教えてくれる。

 自力で見える様に成った寵にも、何故こんなにも存在しているのかをも、教えたのだった。

「さて次は鹿児島から始めるか…」

「えっ?何故鹿児島なの?種子島は?」

「おいおい、良く考えてみろよ…。此処と同じくらいに、神の宿る島何だろ?」

「あっ…そっか…」

「多分…いや確実に、此処と同じだろうからな…。わざわざ行っても、同じ目に遭うだろうからな〜…」

「だよね〜…」

「其うと決まれば、フェリーと鹿児島の宿泊の予約をしなきゃな…」

「だよね…其れじゃ残りの時間はさ、奄美大島を満喫しようよ」

「だな!」

 アハハッと笑いながら、残りの滞在期間を満喫する一同なのでした。

(次は鹿児島かぁ〜…。また船酔いしない様に、気を付けよ〜っとね〜)

 次の目的地鹿児島に思いを馳せながら、其う思う蓮輝なのでした。

 

 如何でしたか?

 今回、寵の過去の事が分かったり、凰哦と隆志の関係も匂わせMAX状態での放置は、如何でしたかね?

 更にキューが、そこそこ活躍?くれてますね〜。

 良い感じ♪

 江田会長も、良い感じでお役に立ってる感出てて、何と無く上手く収まったかな?と、思ってます。

 では次話を待ってて下さいね〜。

 ではではでは、また次話迄〜。

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