旅の始まり
この話から、新たな章がスタートです。
新たな章は一体どんな展開に成るのか、今話はどんな内容に成ってるのか、是非読んでみて下さい。
では最新章と最新話を如何ぞ〜。
皆さん、お元気ですか?
えっ僕ですか?
僕の事は、如何か聞かないで下さい…。
只今絶賛船酔い中です…ウェッ…。
今回の目的地、奄美大島に行く為にですね、ほぼず〜っと船移動してます。
キューの事が有るからね、車移動がメイン何だけれど、九州の鹿児島迄一気に車で移動は、流石にムリ!って判断。
だってね、運転交代要員がさ、たったの2人だけだもの…。
其れは誰かってね、凰哦さんと隆志さん。
僕もね、交代要員として運転する気満々だったのだけれどもね、何せ“バカキュー”の加護が有ってもさ、30分が限度何だよね〜…。
其れ以上は疲れて運転まま為らないしね、皆んなにも“止めてくれ”ってね、お願いされてるんだよね〜。
だからね、運転するのはこの2人だけ何だよね〜。
で、横浜港から一旦鹿児島に向かい、其処から更に奄美大島に向かってます。
其れと旅に出るメンバーもさ、僕とキューに、凰哦さんと隆志さん。
其れとメグちゃんでしょ、後はですね、何と江田院長さんです。
何故かってね、僕のバイタルとか症状が悪化した時の対応隊員として、臨時で僕専用の治療員として参加です。
僕達の結婚を聞き付けた江田院長がね、お祝いに会いに来てくれたんだ〜。
でね、少し久々に会った時にね、以前にしてくれた優しい抱擁を僕の気が済む迄してくれました!
いや〜、やっぱり渋くてダンディな大人の人にハグされるの、何だか子供時代に戻れた気がして、とても素敵で気持ちが良いよね〜。
メッチャ癒されましたよ〜。
其の時に、旅に出る事を話したらさ
「其の旅、私も一緒に行っても良いかな?」
とね、申し入れしてくれたんだよね〜。
其の申し出にさ、凰哦さんが何も考えずに、即OKしちゃったんだよね〜。
唯ね、キューの存在は如何するんだろうってね、其う思っていたら…
「病院では黙ってたけれど、私にもキュー君が見えてるんだよ?」
とね、驚き発言しよりました!
あらまぁ〜如何しましょ!?
って成ってたけれど、よくよく聞くとね、如何やら隆志さんと同じみたいでね、昔からずっと見えてたみたい。
其の事に、とても驚いた僕達の中でもね、1番驚いた隆志さんがね
「エッ!?其うだったんですか!?でも其れって、物凄く大変だったんじゃないですか?ずっと穢れが側に在るのに…」
見える人達にとっては、色んな種類の穢れが集まり易い病院などは、とても大変みたい…。
だから驚いた隆志さんが、其う聞いたんだけれど…
「其れは大丈夫だよ。多分君も不思議に感じてたと思うが、私の病院には、穢れが少なかっただろ?」
「あっ…確かに…。!!エッ!?も、もしかして…あの木の場所も…」
「ハハハッ感と察しが良いねぇ、其うその通りだよ。病院が在るあの地はね、聖なる清らかな場所に建てられてるんだよ。其の最も清らかな場所に、木が植えて在るんだ。だから大丈夫だったんだよ」
と、とんでも無く凄い事を教えてくれました!
僕にしたら“あの木?”って成ってたけれど、隆志さん達は其の説明で、凄く納得してました。
皆んなが納得してる中、素朴な疑問がもう1つ出て来ましてですね、お尋ねしちゃいました。
どんな内容の疑問かってのはね
「ねぇねぇ江田院長さん、もう1っ個聞くけど良い?」
「別に良いけれど…で、何だい?」
「江田院長さんの其の力はさ、職員の人達とかには知られてるの?教えてたりしてるの?」
とね、こんな疑問です。
そんでもってね、こんな回答頂きました!
「フフッそんな訳無いだろう?良く考えてみてごらん…。私が見えてる事が知られてたら、職員どころか患者さん迄もが気味悪がって仕舞って、誰も治療に来なく成るよ…。そんな胡散臭い奴に、安心して任せられないってね…。職員もきっと、こんな胡散臭い者から指示されたいとは思わ無いだろうからね…。だからこの事を知る者達はだね、私の身内と看護師長に、後は今知った君達だけだよ…」
優しく笑いながら、其う言ってくれました。
其れで僕はね、江田院長さんが僕達の事を信用してくれてるってね、其う思えて嬉しかったんだ〜。
そんな感じで、皆んな納得です。
でもってね、一緒に旅に来てくれて、ずっと船酔いの僕を看病してくれてます。
いや〜申し訳ないなぁ〜と思いながら
「ねぇ院長先生…ちょっと聞いて良い?…ウェッ…」
「おやおや未だ船酔いが辛いのに、無理して話さなくても良いのに…。で、何だい?聞きたい事って…」
「い…ウェッ…院長先生はさ、何日も病院を空けても…ウエエッ大丈夫なの…?気持ち悪…」
「ほらほらちゃんと休まないと…。あぁ其の事かい?其れは大丈夫。実はね、もう院長では無いんだよ…」
「「「エエエッ!?」」」
僕と一緒に聞いていた凰哦さん達も、同時に驚きました!
「アハハッやっぱり驚くよね?」
「そそそ、其う何ですか!?」
「其うだよ?篠瀬君」
「エッ!?何時からなの!?」
「遂最近、この春からだよ…」
「この春〜!?また何で!?で、今は無職?」
「う〜ん無職…では無いかな?河橋君。院長は他に任せて、今は会長と相談役だよ」
「会長と相談役!?…うわっ…メッチャお偉いさんにパワーアップしたんだ…」
「アッハハハハハッ、パワーアップか〜。まぁ〜そんなモンだね〜アハハハハッ」
僕の言葉に大笑いする江田会長です。
「さぁさぁ話は此処迄、少しでも眠ってなさい。寝てる内に、揺れにも慣れるだろうしね」
其う言って酔い止めと、効果の弱い睡眠薬を用意してくれました。
素直に江田会長の言う事を聞き、薬を飲んで就寝します。
何せ、船が奄美大島に到着する迄、後1日掛かるからね〜。
どんぶらどんぶら…どんぶらどんぶらコ…。
っはい!無事、奄美大島に到着です!
移動手段のマイカーは、凰哦さんが船から降ろすのに時間が少々掛かるから、僕達は先に下船し、憧れの大地に上陸したいと思います。
ヨシッ!無事上陸!
……………あれ?……あれれ?………。
メッチャ地面が揺れてるんだけれど!?
エッ!?地震?
「おおっとととと、やはり揺れるね〜」
「エッ…?江田会長さんも揺れ感じてるの?…これって、やっぱり地震?」
「あはは…これは違うよ…っとと、長い時間船で過ごしているとね、平衡感覚がおかしくなって、脳が錯覚して揺れを感じるんだよ…。ほら、宮津君と寵さんを見てごらん、彼等の体が勝手に揺れてるだろう?」
其う教えてくれた会長もね、体が揺れてました。
「わとと…って私も揺れてるよね〜アハハ〜…」
「ふ、船旅…こんなにもキツいんだね…。メッチャ目が回る…」
「わた…私も…同じ…吐きそうな気分…」
隆志と寵も同じ様に、平衡感覚がおかしく成っているみたいだ…。
グッタリと地に座り込む一同。
其処に
プップーッ…ブロロロォォーー…キキィッガチャッ…
「如何したんだ?皆んな座り込んで…。江田会長迄…」
船から車を降ろして来た凰哦が、車から降りて聞く。
「…見て分かんない…?全員、船の揺れでさ、平衡感覚が乱れてるの!凰哦さんもじゃないの!?」
「ん?俺か?……ん〜…い〜や、全く感じないなぁ…」
「「「エエエッ!?マジで!?」」」
「そ、其れ本当かい?篠瀬君…」
「えぇ本当ですよ?私は至って平気ですよ?江田会長」
何て事無いみたいに返答する凰哦。
「そ、其うか…。やっぱり凄いね〜若いと…」
「いえいえ、そんな事は有りませんよ〜フフゥ〜♪」
江田会長に若いと言われて、とても嬉しそうにしてる凰哦を見た蓮輝は
「ねぇ凰哦さん、胸に抱いてるキューをちょっとね、降ろしてくれないかな?」
車を降ろす迄、ずっと凰哦と一緒に居たキューを降ろせと言う蓮輝。
「ん?キューを降ろして如何するんだ?」
其う言いながらも、キューを降ろした瞬間…
「ううぅ…うえっ!目、目が回る〜!!」
キューから離れた途端に、凰哦も平衡感覚が無くなるのでした。
「ハッ!やっぱりね…。だろうと思ったよ…。癒しのキューが居ないとさ、全然ダメダメじゃんよ…このポンコツ魔人さんよ…ヘッ!」
「あぁ其れ、僕も同じ事思ったよ蓮輝君…」
「だよね〜隆志さん…。本っ当分かり易いんだから…」
と、2人の冷酷な罵倒を浴びせられる凰哦なのでした。
「ふふふ、2人して〜ぇ…うええ〜〜!ぎもぢ悪い…うえっ!…」
何時もなら此処で、凰ピンが炸裂するのですが、目を回した凰哦は何も出来ず、唯グッタリするしか出来ませんでした…。
其の凰哦に
「ねぇ凰哦パパ〜どったのぉ〜?大丈〜夫〜?」
と、天使のキューが心配してくれます。
「あ、ありがと…キュー…。パ、パパは大丈ゔえっ!エレエレエレ…」
我慢し切れなかったキラキラを海に向け、口から吐き出しました♪
「ちょっ!キッタナ!危うく其の凰ゲロ飛沫浴びるトコだったじゃんよ!マジ、何してくれてんの!?」
「ちょっと蓮輝君、凰ゲロは良くないよ…。せめて凰キラキラとか言わないとね…」
「あっだね〜、良い子の皆んなが真似しちゃうから、言っちゃダメだよね〜。言葉には気を付けないとね〜エヘッ♡」
ドコーーーンズカァーーーンドカァーーーンッ!!!×2
「「アブ死アブ死アブ死!!」」
「お前等〜〜〜っ!!なあ〜にが凰ゲロだ!凰キラキラだ!良い子が真似しちゃうだ!?言葉にはあん!?気を付けなくちゃあだあ〜ん!?どの口で抜かしてやがる!お前達にはもっと気を付けるモノが有るだろうがあ!!このバカタレ共があ!!!」
青ざめながら、激怒凰哦の超特大の凰ピンが3発、蓮輝、隆志合わせて計6発が、華麗にクリティカルヒットしました。
「2人共宿に着いたら即調教してやる!覚悟しておけ!」
フラフラに為りながらも、お仕置き調教する為なら何のその!な、凰哦なのでした。
「…なぁ隆志…お前そんなキャラだったか?何だか俺だけには遠慮無くなったよな…」
「え…そ、そんな事、ななな…無いよ?」
「い〜やう〜んにゃ、今のお前からは、俺への愛情が全く感じられん!本当まるで蓮輝とリンクしてる感じだぞ!?…あっ忘れてた…隆蓮だったよな…大事な事忘れてたよ…。大事な事思い出したからなぁ、今後は蓮輝とは別のお仕置き調教してやるからなぁ〜、楽しみにして置けよ〜た〜か志〜♡」
満面な笑顔から、途轍もない威圧感が感じられる。
「あ…あうぅ…はい…」
逃げられないと悟った隆志は、大人しく観念する事にした…。
「はぁ〜ご愁傷様…2人共…。まぁ〜身から出た錆何だから、凰哦兄の調教を受ける事よね〜。でも凰哦兄、ダーリンの調教はそこそこにしといてよね?」
「ん?何でだ?メグちゃん…」
「だって凰哦兄の施し受けたらさ、ダーリンの体力が無くなるじゃない。其う成ると困る訳」
「何で困るんだよ…メグちゃん?」
「エッ?マジで言ってる?」
寵の其の一言に、ちょっとムッとする凰哦。
「あっ今ムッとしたわね?…分からない?私とダーリンの2人っきりの時間が欲しいのよ」
「2人っきりの時間!?」
「其うよ?」
「何でだよ…」
「何でだよって、未だ分からない?私達、結婚したばかりなのよ?この旅がさ、私達にしたら新婚旅行みたいなモノなんだけれど?其れ分かってる?」
今回、寵が旅に同行したのは、蓮輝との新婚旅行を兼ねていた。
本来なら2人っきりでの旅行を望んでいた寵だったのだが、そんな余裕など無いと分かっている寵。
寵自身、軌道に乗った店舗を長くは空けられない。
其の上、蓮輝に何か有ったならば、即座に献身的看病をするつもりでもいた。
自分が言った事は、責任を持ってやり抜く心構えをしていた。
だからこそ、貴重なこの時間を有意義に過ごしたいと思っていた。
「ねぇ凰哦兄、私の身勝手も入るのだけれど、如何か許してくれない?お願いだから…。其の代わりにね、宮津さんを思う存分調教をして上げてよね?」
「エエェーーッ!?ちょっちょっと寵さん!?れれれ蓮輝君の分迄、何故僕が受けなきゃいけないのさ!?や、嫌だよ!僕だけ如何してそんな酷い事言うのさ!」
「あらだって、貴方達って親友何でしょ?親友なら別に良いじゃない…。其れにね、私達2人の時間が一段落したらね、其の調教を私が代わりに受けるつもりでもいるの。其れなら文句は無いでしょ?」
「うっ…そ、其れ…マジ…?」
「マジよ?ってか、私ウソ嫌いって言ってるでしょ!?」
「あ、あぅぅ…」
寵の決意に、其れ以上何も言えない隆志でした…。
「だからね、お願い…凰哦兄…」
寵のお願いに、ワシャワシャと頭を掻き、ふぅ〜っと大きく息を吐いて
「分かった分かった…其処迄言うのなら、今回はメグちゃんの望み通りにして上げよう…。だから蓮輝、メグちゃんの為にも、悪戯や悪ふざけはするんじゃないぞ!?良いな!?」
蓮輝に厳しい視線を投げ掛け、寵のお願いを聞くと答えた。
「えっ良いの凰哦兄…?」
「あぁ良いさ、メグちゃんの意地らしさには応えないとな〜」
「ありがとう〜凰哦兄〜♪」
「ありがとう凰哦さん、其れとメグちゃん」
「良いか蓮輝!?お前には出来過ぎたお嫁さんなんだぞ!?しっかり其の愛情に応えなきゃいけないんだぞ?分かったか?」
「うん分かってる。僕、メグちゃんに相応しい旦那さんに成る様努めるよ」
「うふふっ出来過ぎたお嫁さんって響き、凄く嬉しいわ〜♪何だかもぅ〜最高にハッピーな気分♡」
「「あははははっ」」
凰哦と蓮輝が、寵の幸せそうな喜び方に、同時に笑い出す。
「って事で隆志」
「はっはい!」
凰哦の呼び掛けに、ビクッとする隆志。
「蓮輝の分迄お仕置き調教上乗せだぞ〜!嬉しいだろ〜?なぁ〜隆志〜♡」
「嫌だよそんなの全く全然嬉しく無いから!名前呼びに“♡”付けても、只恐怖でしか無いから!本当ゴメンなさい!誠心誠意謝罪するから、マジで許してよ〜凰哦〜」
蓮輝の分上乗せの調教に、心底ビビる隆志の懇願。
「愛してるぞ〜隆志〜♡俺からの愛の調教確定だから、どれだけ許しを懇願しても無駄だからなぁ〜♪だから知らん!お前の謝罪は無効!分かったか隆志!!」
「ヒェッ!!」
カッと般若の表情で脅され、許されない逃げられないと、驚き泣きながら
「はい…」
と答える隆志でした。
「篠瀬君、君達は何時もこんな感じなのかい?あの件の時も、知らない君を見たのだけれど、そんな一面も有ったんだね…驚きだよ…。未だまだ知らない君を私は知る事が出来るのかな?」
一連の遣り取りを離れて見ていた江田会長が、少し困惑しながら笑って聞くのだ…。
其れを見た凰哦は、お約束通りに赤面し、崩れ落ちてくれる。
「………いい加減慣れなよ凰哦……。毎度羞恥心で崩れ落ちてるの疲れない?大丈夫?…」
貶しと善意を織り交ぜて聞く隆志。
其の隆志に凰哦が応えた。
ガバッ
「ウギィッ!」
渾身の力を込めて、隆志を抱く凰哦。
「あ〜りが〜と〜ぅなぁ〜た〜か志〜。お前の其の気遣い、俺はとても感動したよ〜♡嬉し過ぎて、抱く力が益々増して行くよ〜♪」
「ウギ…い…息が…で…」
締め上げられ、凰哦の腕の中でグッタリとし、ピクリともしなく成った隆志。
「ちょっちょっとちょっと凰哦さん!やり過ぎやり過ぎ!見えない僕でも魂抜けて行ってるの分かるよ!」
「河橋君の言う通り、宮津君の魂が抜けて来てるよ、篠瀬君!!」
慌てて蓮輝と江田会長が、隆志を締め上げる凰哦に言う。
「ん?そんな訳無いから大丈夫」
2人を他所に、大丈夫だと言う凰哦。
「何言ってんのさ!何処が大丈夫何だよ!」
「其うだよ篠瀬…んん?」
「江田会長、今の状況見えてる見たいですね…。ですから本当大丈夫れすよ…」
ちょっと呂律がおかしい凰哦を見ると、何故か両ほっぺが横に膨らんでいた。
「たは志のたつ、たはすぅふのしょぅはひぬぉにさっても、つへっへまふかは…」
上手く聞き取れなかったのだが、如何やら隆志は、魂の状態に成っても、凰哦を抓っているみたいなのだ。
側から見れば謎の怪奇現象なのだが、此処に居る者達にとっては、何度も体験しているので既に通常運転なのである。
其の事を知らない江田会長は
「ななな、何を言ってるんだい!?」
と、言うのだが
「ですよね〜、な〜ぁに喋ってるか、ま〜ったく分からないっすよね〜」
「呆れる程、本当其うよね…。でも宮津さんって幽体に成っても、そんな芸当が出来るのね。祟り神と言われてもおかしくは無いわよね〜」
とまぁ、河橋夫妻のお言葉でした。
「エェッ!?宮津君には力が有るとは思ってたけれど、そんな事迄出来ちゃうのかい!?」
隆志の、祟り神としての力を初めて知る江田会長は、隆志の力の凄さに驚くのでした。
「へへ、ほぅまむぜほぉ…」
抓られたままで喋るから、何を言ってるのか全く伝わらない凰哦の言葉。
「な〜に言ってんのかマジ分からないんだけれど!?ちょっといい加減、隆志さんを締め上げるのは止めなよ!其れに隆志さん!凰哦さんを幽体で抓るのも止めてくれる?幾ら戯れ合いたいと思っててもさ、そろそろ見てて辟易して来たんだけれど?」
と、蓮輝が2人を小馬鹿にしながら静止宥めるのでした。
「ぅうっ…」
蓮輝の指摘が的中し、恥ずかしく成る凰哦は、隆志を締め上げるのを止め、隆志を抱いたまま蹲るのでした。
締め上げから解放された隆志も、幽体から無事戻り、抱かれる腕の中で顔を手で覆い、小さく成るのでした。
如何やら隆志も、蓮輝の指摘が的中したみたいです。
其の2人を見た寵が
「本っっっ当、2人って仲が良いのね…。ねぇダーリン、私達も負けてられないわ…。あの2人よりも、イチャイチャ戯れ合いましょ!」
と、何故か対抗心メラメラに成る、寵なのでした。
「えっ…イチャイチャ…しても良いの?」
「な〜に言ってるのよダ〜リン♡私達、新婚よ?イチャイチャ出来る内に沢山しないと、勿体無いでしょ?って事だから凰哦兄、一旦私達は此処で別行動するわね〜。後程宿で合流するからね〜♪バイバ〜イ」
と、サクサクと決めて、あっという間に挙動る蓮輝を連行して行く寵なのでした。
「………私は如何したら良いんだい?……」
蓮輝達の、通常運転に付いて行けない江田会長がポツリと呟くのでした…。
「ねぇねぇお爺さん、パパ達もね、まん丸く成っててね、僕も如何したら良いの?僕分かんない」
と、キュー迄もが如何すれば良いかと、江田会長に聞くのです。
「……ハハ…如何したモンかね…」
キューと2人、ポツンと取り残された江田会長は、キューの手を取って、遠くを見つめるのでした。
自由過ぎる、個性豊かな者達に、付いて行けるのかと思う江田会長。
「キュー君、宿迄そんなに遠くはないから、私達2人で歩いて行こうか?」
「うん良いよ〜。でもパパ達は如何するの〜?」
「このまま放って…いや、そっとしておこう」
「……うん分かった〜!」
「其れじゃ行こうか?」
「は〜い!」
こうして2人は手を繋ぎ、凰哦達を残して宿へと向かう事にしました。
キューと2人、見知らぬ街を探索しながら…。
新たな章のスタート第1話目は、如何でしたか?
あの江田さんが、旅の仲間に加わりましたねぇ。
江田さんが加わった事で、この先の展開が如何成るのかを、楽しみにして下さいね。
其れにしても見える人が、また1人増えましたねぇ〜。
って感じで、次をお待ち下さい。