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キューと僕の思い出日記  作者: 喜遊元 我可那
新たな出会いと別れの準備
46/65

教えて!“キュー”様!

前書き前書き前書き…。

其う思いながら、後書を書いて仕舞いました。

危ない危ない…。

“キュー”様との凰哦達の遣り取りは、如何成ったのでしょうかね?

気に成る?前回からの続きを如何ぞ〜。

蓮輝を1人残し、江田総合病院を後にした凰哦達。

孤児院へ向かう途中に、食材の手配を手早く済ませ、足り無いと思われた食材は、孤児院に到着後、手の空いた者におつかいを頼む事にした。

普段なら一緒にタクシーに乗る事は無いのに、今回は珍しく、凰哦と片平が同じタクシーに乗っていた。

其れは何故かと言うと、カッパの神様“キュー”を持て成す為に、沢山のご馳走を作る相談の為だ。

“キュー”は、キューと同じモノで構わないと言ったのだが、何と言ってもやはり神様なのだから、其れなりの捧げるモノを用意した方が良いのではと、頭を悩ませていた。

「普段作る様なモノだけで良いと思います?」

「ど〜だろうなぁ〜…。キュー君はさ、何でも食べるって言ってたんだろ?キュー君と同じ存在のモノならさ、別に良いんじゃね?」

「片平さんも、其う思います?」

「ツトツトと呼んでくれても良いのに…。あぁ俺も其う思うぞ…。でもなぁ〜、キュー君とは掛け離れた感じでも有るっちゃぁ有るからなぁ…。カッパの世界でもよ、好き嫌いは有るだろうしな…」

「絶対呼びません!…其う何ですよね…。穢れたモノは先ず確実に駄目だとして、神様に捧げるお供物は、他の神様と同じモノでも良いのか悪いのか、必要か不必要なのかも分からないからなぁ…。何を用意したら良いか…悩むなぁ…」

「呼んでくれよぉ〜ん…。う〜ん…其れだけ悩むなら、全て用意したら良いんじゃね?ビュッフェ形式にしてさ、“キュー”さんの好きなモノ選んで貰えば良いだろ」

「マジ拒否!…そっか、確かに其れなら“キュー”様を安心して接待出来ますよね。ヨシッ其れで決まり!片平さんには悪いですが、私、余り捧げるモノについて知識が無いんですよ…。ですから、捧げるモノをメインに用意してくれませんか?」

「チッ…ダメか…。ん?あぁ良いぜ?潜入で組合入ってた時、前の組合長が祭りとか祀りを重んじる人だったからなぁ、シコタマ躾けられたよ…。だからこんな時に役立たせなきゃ、勿体ねぇもんな」

「舌打ちしやがった…。へぇ其う何でしたか、其れなら心強いですね。では其う言う事でお願いしますよ」

「りょ〜解!任せとけ!さぁて、テキパキしないとな!何せ相手は神様なんだから、もたついてたら怒って仕舞うかも知れねぇもんな」

「ですよね…。ヨ〜シ!張り切って頑張るかぁ!」

2人の役割分担が決まり、孤児院に到着後直ぐ、作業に取り掛かるのだ。

正樹や美砂も2人の手伝いをし、子供達も“キュー”を持て成す為に、食堂の掃除や飾り付けをしていた。

其の間、キューと“キュー”は、隆志がお世話をする事に成っていた。

隆志以外、誰も“キュー”が見えないから、相手をしたくても出来無いからだ。

「隆志、ちょっと良い?」

「はい、何でしょ?如何かされました?“キュー”様」

「隆志って良い匂いするのね。この匂い我好き♡」

キューと一緒に、隆志の膝の上で寛ぐ“キュー”が言う。

少し其の言葉に照れながら

「ありがとうございます。神様に其う言われると、とても嬉しいですね♪へぇ〜良い匂いですか…。“キュー”様、其れってどんな匂い何ですか?」

「分から無いよ〜」

「えっ…分から無い?」

「モノの匂いじゃ無いから、説明出来無いの!我が言えるのは、心から漂うモノってしか言えないよ」

「心の香り…ですか…。其れって“キュー”様だけにしか、分から無いモノ何ですか?」

「うんにゃ、此処に居るキューにも分かるよ。お前も分かるよな?キューよ…」

「うん!僕分かる!いっつもね、凰哦パパとか蓮輝お兄ちゃんとか、正樹お爺ちゃんに美砂お婆ちゃんとね、隆志お兄ちゃんや皆んなからも、僕の大好きな匂いがしてるの〜!特にねぇ、凰哦パパがヨシヨシしてくれる時にねぇ、と〜〜〜っても良い匂いがするのぉ〜」

キューが嬉しそうに説明してくれたおかげで、何と無く理解出来た隆志。

「心の香りかぁ〜…。本当凄いなぁ…“キュー”様だけじゃ無く、キューちゃんも分かるんだね…。僕も其れが分かる様に成れたら、とても嬉しいのになぁ〜…」

隆志が何気無く話した言葉に

「欲しいなら与えてやっても良いよ?」

と、“キュー”様が言うのだ。

「エッ!?」

唯、本当に何気無く、別に本気で欲しいとは思って無い言葉を拾い、与えてくれると言う“キュー”に驚いて仕舞う隆志。

「エッ!?じゃ無いよ、本当だよ?あっ嘘だと思ったのかい?」

「い、いえ違いますよ!唯其う簡単に与えられて良いモノなのかと、神様の“キュー”様から頂いても良いのかって…」

「別に良いよ?唯、その代わりの対価が必要に成るのとね、この力…時には辛く苦しいモノに感じるから、良く考えて、其れでも欲しいと思ったなら、隆志になら与えて上げちゃうゲヘッ♪」

“キュー”が言った辛く苦しいモノとは、何を指したモノなのだろう?と

「辛く苦しいモノですか?…其れは一体…」

多分、自分が思った事で合ってると思いながらも聞くと

「隆志が思った其れ、間違って無いから。其の通り、悪意に満ちたモノの匂い。其の匂いはとても強烈で、嗅ぎ続けたら、弱いモノは其の匂いに染まったり狂乱したり、稀では有るけれど、衰弱して死んで仕舞う事も有るのよね…」

何も()()()無い筈なのに、自分の思った事を言い当てられて驚いて仕舞う。

だが其れ以上に、とても危険な力だったとは、思いもしなかった。

「そんなにも危険な力だったんですね…。凄いなキュー君は…。“キュー”様もだけれど、ずっとそんな危険に晒されていたなんて…。僕だったなら、耐えられ無いよ…。なので、僕には必要有りません。ありがとうございます“キュー”様。僕の為を思って教えてくれたんでしょ?」

「ん?う、うん其う…」

今度は、隆志が“キュー”の気持ちを言い当てて、モジモジ恥ずかしそうに照れる“キュー”。

「でも本当、僕の思った事分かりましたよね?もしかして、僕呟いてました?」

「ううぅん、何も呟いて無いよ。隆志の匂いが教えてくれただけだから」

「其うなの〜!僕達匂いでねぇ、何と無く気持ちがねぇ、分かるのぉ〜!ケヘケヘケヘェ〜。でも“キュー”はねぇ、ぜ〜んぶ分かっちゃうんだって〜!」

ケヘケヘケヘと嬉しそうに笑うキュー。

「へぇ〜本当に〜?凄いねぇ〜!キュー君も“キュー”様も、本当凄いよね!だから何だね、皆んなのイヤイヤに気付いて、笑える様にナイナイってしてくれるのは…。ありがとうね、キュー君…」

「ケヘッケヘッケヘェ〜♪隆志お兄ちゃんにありがとうって褒められた〜ん♪」

「ゲヘッゲヘッゲヘ…本当に嬉しいよねぇ〜♪ゲヘッゲヘッゲヘへ〜」

何方のキューも隆志に、感謝と褒められた事が嬉しかったみたいで、ユラユラと揺れながら喜んでくれている。

蓮輝や凰哦達とは違い、純粋でいて清浄で有り、無垢な心を持つ隆志は、人間ながらも、キュー達にとても近い存在だと言えるだろう…。

だからか、ピュアで嘘偽りの無い隆志の言葉を、とても嬉しく感じてくれるのだ。

「あっ良い匂いがして来た。“キュー”様、そろそろ美味しいご飯が食べられますよ。2人張り切って、沢山作ってるみたいですし、ほら、とても美味しそうな香りが漂って来たでしょ?」

「ケヘケヘェ〜!美味しそうな良い匂い〜ん!」

「……?コレが良い匂いなの?確かに、お腹が減る様な匂いだけれど、食べ物の匂いって、こんな感じの匂い?我、ちょっとドキドキ」

「えっ?…まさか“キュー”様、人の作った料理の匂い知らないんですか?」

「初めてだよ」

「えーっ!?其れ信じられ無いですよ!何千年も生きて来られて、料理を初めてですか…。意外です…」

「ん?何?いけない?」

「いえいえいけない所か、コレが初体験だと思うと、寧ろ嬉しいくらいですよ…。でも“キュー”様のお好きなモノが有るか如何か、其れも分からないですよね…」

「成る程だね…。そっか、よくよく考えたら我、モノを食べるって事自体、この千数百年して無かったっけ…」

「エエッ!?」

「ゲヘェッ!?な、何!?そんな大きな声出して…。我驚いちゃうじゃ無い!」

「いやいやいや、驚くのはコッチの方ですよ!サラッと凄い事仰いましたが、千数百年もの間、本当に何も召し上がら無かったのですか!?1度も!?」

「何…我が嘘言ってると思ってるの?」

「いえ其れは思ってませんが、僕達人間にしたら、そんな年数聞かされたらとても信じられませんし、食べずに生きてられるモノでも無いので、驚きしか出て来ないんですよ…。流石神様なんですね…。次元が違い過ぎて、話を聞くだけで“キュー”様の凄さを理解し切れませんよ…」

「其う?其うなの?なぁ〜んだ、我凄いのね〜♪ゲヘゲヘゲヘ〜!もっと凄いと褒めて褒めて〜♡」

あっ、この神様って…メッチャ単純なのかも…と、思って仕舞う隆志。

其う思った後直ぐ、唯単純なのでは無くピュアなだけで、穢れや純粋な者やモノから言われた素直な言葉に、喜んでいるのだと思い直す。

思い直した理由は、此処に居る“キュー”が神として、今迄崇められ恐れられて来た筈で有り、感謝は有っても、褒められる事など無かったに違い無いと…。

褒める事は有っても自身が褒められる事、更に言えば、直接目の前で言われる事は、コレ迄無かった筈なのだ。

今迄、付喪神の様なモノは見た事は有るし、稀にだが、其の付喪神と話をした事も有る。

だが、其のどれもが勝手気ままでいて、褒め言葉を掛けても、“何を上から偉そうに人間の分際で”と罵られたりと、余り良い思い出が無い。

また、修学旅行で訪れた宿の近くを1人探索していた時には、多分土地神様なのだろうか、偉く荒ぶる人では無いモノに、呪いの類いを掛けられ其うに成った事も有った。

隆志が知り得る中で、此処迄お茶目で優しく、他人思いのピュアな神様に、出会った事が無かった。

神様が其うだから、キューが純粋無垢なのも納得出来たのだ。

“キュー”が喜んでくれるなら、もっと喜んで貰える様に、何かして上げたいと思う隆志に

「其の心だけで満腹だよね〜隆志〜」

と、“キュー”が嬉しそうに笑うのだ。

其の言葉を聞いた隆志は

「えっ満腹?…あっまた僕の心の匂いから、僕の思ってる事、分かっちゃったんですね?でも満腹って言うのは一体…」

「我はな、我の為に思ってくれる純粋な心を糧にしてるのよね。だから其れだけで、コレ迄食べる必要が無かったのよね〜」

この時、唯何と無くだったのだが、“キュー”に付いてとても重要な事を聞いたのだと感じた。

「ねぇ“キュー”様、心を糧にって言いましたが、“キュー”様を思った気持ちだけが糧に成るんですか?其れに、今僕が思った気持ちだけで満腹だって言いましたが、ほんの少し思っただけで満腹出来ちゃうんですか?」

「我は、思いを糧に出来る様に()()()()()()。其れとな、純粋に思ってくれた気持ちはね、純粋で有れば有る程に、少量でも満腹しちゃうんだよねぇ〜ゲヘェッ♡」

「其う何ですかぁ!?…と言う事は、僕の気持ちは純粋だったと思っても良いんですかね…?」

「其う成るね〜」

「エヘヘ…。何か其う言われると照れちゃいますね…。あっ其うだ!満腹って言ってましたが、凰哦達の作った料理、お腹いっぱいなのに食べれますか?」

「其れは大丈夫〜だよ〜。思いの糧とはまた違うから…。我が食べた物は少しずつ、我等の子達にも分配出来るし、今作られた量なら全部食べても平気だから〜」

「全部〜!?ヒャァ〜ッ凄い…。“キュー”様って大食漢何ですね…凄い…。ん?其う言えば、今()()って言いませんでした?」

「言ったけど?何?其れが如何したのよ隆志…」

「気を悪くしないで聞いて頂けますか?疑問に思った事が有りまして…」

「ん〜?良いけど…」

チラッとキューを見て

「分配って言うのは、キュー君と同じ仲間に分け与えるって事で合ってます?」

「其うだよ〜」

「其れはどんな感じで、分け与えているんですか?」

「う〜んと〜…我の中で浄化消化させて、其々の命の根源に与えてると言えば良いのかな?」

「命の根源ですか…。僕が聞いた話、キュー君が蓮輝君と凰哦に出会った時、今にも消えて仕舞いそうに、姿が揺らぎ薄らいだって聞きました。あの時蓮輝君がキュー君を助けて無ければ、この世に存在する事が出来ません…。“キュー”様が、其の分配ってのをしてたのなら、キュー君がそんな目に遭わなかったんじゃ無いのかって、そんな疑問がフッと湧いて来て…」

「………其の事に関しては、キューには聞かれてはいけないモノなのね…。だから今は言えないよ…」

「やはり、何か事情がお有りの様ですね…。済いません、不躾な事を聞いて仕舞いました…」

本当に悪い事をしたと思う隆志の気持ちは、“キュー”にしてみれば、とても心地好いモノだから

「隆志の気持ちは本当に良いね♪もっとお代わりしたい♡」

などと、全然気にしていない様だ。

「隆志〜!コッチの準備は完了したから〜、“キュー”様とキューを連れて来てくれ〜」

食堂のテーブルに、ズラッと並べられた出来立ての料理。

食堂の隣の部屋に居た憩いの間から

「分かった〜。って事なので、食べに行きましょうか?」

「ワ〜イ!僕ペコペコ〜なの〜!ケヘケヘェ〜♪」

「久々の食事〜♪た〜のしみ〜!ゲヘェッ♡」

隆志とキューがやって来たのを見て

「隆志、其処に“キュー”様も居るんだよな?」

「勿論。スッゴく嬉しそうにしてるよ。何せ千数百年振りの食事らしいから」

「「「!!!!!」」」

隆志から聞かされた其の年数に、唯驚愕する凰哦達。

何度この“キュー”に、驚かされるのだとも思うのだ。

「やっぱり其う思うよね〜…。ささっ“キュー”様にキュー君、席に着いて冷めないうちに食べましょうか」

隆志が、“キュー”の為に設けられた席へと案内する。

其れにより、驚き固まった思考から戻った凰哦が

「そそそ、其うでした。ささっ、遠慮無く食べて下さい。もし()()()()なら、()()()()()()()()()追加を作りますから。後、この中で食べられ無いモノはございますか?キューが食べられ無いモノは作っては無いのですが、“キュー”様の良し悪しが分から無いモノでして、ダメなモノはダメと教えて頂けますか?」

「大じょ〜ぶ〜だよ〜!どれもコレも綺麗な匂いがするからねぇ〜♪でも先ずは、このキューが食べたい分だけ上げてくれる〜?我は其の後、好きな様にさせて貰うから〜」

「あっはい、分かりました。其れじゃキュー、自分が食べたいモノ食べたいだけ取り分けてやるな。どれが良い?」

「ケヘッ♪凰哦パパ〜、僕ねぇ、アレとコレと其れとぉ〜其の其れにぃ〜、コレをこ〜んだけ!頂だ〜い!」

「あははっ本当食いしん坊さんだなぁ〜。分かったよ、直ぐ取り分けるから、席で待っててな」

「は〜い!ケヘケヘェ〜♡」

正樹と美砂も手伝い、キューの前に、大量の料理が置かれるのだ。

「あらあらキューちゃん、こんなに沢山食べられる?何時もの倍は有るわよ?」

美砂が心配そうに聞くと

「大丈夫〜!美砂お婆〜ちゃん!」

「おおっ?元気が良いねぇ。あいあい、其れじゃゆっくりお食べ、キューちゃん」

「は〜い!正樹お爺〜ちゃん♪」

い・た・だ・き・ま・す!と言って、パクパク食べ始めるキュー。

とても嬉しそうに食べる姿に、何時ものキューだと、微笑ましく思える一同。

「そんじゃあ“キュー”様よ、後はアンタさんが食べたいモノ言ってくれたら、直ぐお待ちするぜ?」

パーァン……

「痛ってぇ!…な、何するんだよ…何故頭を叩くんだよ…このミッミ〜……」

「ちょっと努さん!貴方もバカなの!?蓮輝君みたいにタメ口してんじゃ無いわよ!相手は神様なのよ!?其れ分かってる!?」

「……いやぁ分かってるけどよ…。コレだけフレンドリーな神様何だぜ?其れならコッチもフレンドリーに接した方が良く無いか?其れによ、コレくらいで臍曲げる神様が居たら、寛大な御心は()ぇ〜のかってさ、俺腹抱えて笑っちまうぜ?」

「笑っ……あぁ……底無しのバカだわ……。何で私…こんな人を好きに成ったのかしら……」

「エヘッ♪ある意味スリルが有ってさ、目が離せ無くて楽しいだろ?其の方が♪」

「……バカ……」

バカと言いながら、嫌いに成れ無い仲上なのです。

「確かに其れくらいで臍は曲げないよ〜。まぁ〜人やモノにもよるけどねぇ〜」

「ほらこのバカ!“キュー”様が優しく忠告してくれたのよ!?お願いだから、臍を曲げられ無い人で居て頂戴!貴方に何か合ったら、私悲しいんだからね!」

「このミッミ〜…。へへっああ分かったよ。俺、このミッミの為にも自分を貫くぜ!」

「「「貫くな!!」」」

「本当に…バカ…」

我が道を進むと宣言した片平に、呆れ果てる仲上達。

「う〜ん…如何やら、何様偉様の影響が未だ強く残ってるみたいだねぇ〜。まっいっかぁ〜!其れより我も食事をさせて貰うぞ〜♪あっ取り分ける必要は無いから〜」

何やら重要な事を言ったと思えば、早く食事を堪能しようと話を切り上げた瞬間…

パクッ!

モグモグモグ…ゴックン…

食堂のテーブルに、収まり切らない程の料理が一瞬で、綺麗に跡形も無く消えたのだ。

何が起こったのか、全く理解出来無い凰哦達…。

「「「………………」」」

今目の前で起こった事が、余りにも現実離れしていて、無言のまま其々がジェスチャーで

『あれ?此処に有った沢山の料理は?』

『あら?何時の間にか無くなってるわね、如何してかしら?』

『其処の貴方、全部食べちゃった?』

『いやいやいや、自分は食べて無いよ。あっ、さては君だな?』

『自分も食べて無い無い!…えっ?君も君も食べて無いって〜?そんなバカな〜(笑)』

『其れじゃ何処にいったんだろう…。誰か分かるかい?』

『……如何やら誰も分からないみたいだ。こりゃぁお手上げだ〜!アッハハハハハハハハ〜!!』

と、まるで昔の白黒映画のワンシーンの様に、オーバーアクションで肩を竦めて顔を横に振ったり、お腹に手を当てて大袈裟な笑いを演じて、現実逃避をするのだった。

「皆んな現実逃避して無いで、お代わり要求してるよ!」

隆志が喝を入れて、現実に引き戻す。

「お代わり要求!?そ、其れじゃアレだけ有った料理全部、“キュー”様が食べたって言うのか!?」

凰哦の驚いた言葉を肯定しながら

「未だまだ足り無いらしいよ」

「エエッ!!た、足り無い!?」

「とても美味しかったんだよ〜。今のを後4回は食べたいよね〜」

「「「エエエェェーーーーッッ!!??」」」

「よ、4倍…必要なのか…」

驚きを通り越して、最早何も考えられない凰哦達。

「さぁ早く作ってね!“キュー”様待ち切れず、メッチャ涎垂らしてるから〜!あ〜っ“キュー”様!其れ以上涎垂らさないで〜!!」

涎のキーワードで、慌てて追加の料理を作り始める。

作る量が量なので、大人達は勿論、子供達も足ら無い食材を買いに行ったりと大奔走。

必死に調理をする孤児院のキッチンは、さながら戦場の様な慌ただしさに成っていた。

此処が凰哦の家だったなら、とてもじゃ無いが、これ程の料理を作るには狭過ぎる。

“キュー”様と、ワイワイしながら、自分達も食べるつもりで孤児院にして良かったと思う凰哦。

改装はしたとは言え、元料亭の厨房を其のままキッチンにして正解だったとも思えた。

「あ〜〜満足〜♡」

其う言って、甲羅をさする“キュー”。

其の姿は隆志にしか見えず、隆志は

(えっ…“キュー”様のお腹って…甲羅に有るの…?)

と、1人思うのでした。

「ま…満足して頂けたなら、良かった…です…」

疲れてヘトヘトになりながらも、“キュー”に一言添える凰哦に

「未だ6分目程だけど、これ以上は贅沢覚えちゃうからね〜。今回はコレで我慢だよ〜」

ゲヘゲヘと笑う“キュー”。

「「「えっ…………」」」

未だ足り無いのかと、驚愕しながら燃え尽き、白く灰に成る凰哦達…。

“神様マジ怖い”と、誰もが思ったのでした。

「満足したからね〜、お話し聞くよ〜?何か聞きたい事有ったんだよね?」

満足した“キュー”が、何か聞きたい事が有るんだろ?と、尋ねて来る。

「あっ其うだった!持て成しの料理を作るので、すっかり忘れてた…」

「だよなぁ…。流石の俺ちゃまも、1度にアレだけ作るのは堪えたぜ…」

「皆んな本当にお疲れ様。でも早く聞かないと、“キュー”様が寝ちゃいそうなんだよね…。大分ウトウトしててさ、船漕いでるから…」

隆志が的確に、“キュー”の状態を教えてくれる。

「マ、マジか!?」

「マジ!」

「あっあの“キュー”様、私達が聞きたいのは対価の事何です。色々と教えて頂けますか?」

「ん〜…ムニャムニャ…。話せる事だけなら、別に良いけど…。其れ以外は話ちゃ不味いのは話せ無いよ?其れでも良いのかね?」

「えぇ、其れで構いません。ですからどうか、教えられる範囲で教えて頂けますか?」

「………スースー……」

「“キュー”様!寝ちゃダメですよ!」

「!!其うだよね!危ない危ない…。で、対価の何が聞きたいの?」

此処に、神様では無く、もう1人のキューが居ると思った凰哦達。

「……キューが支払った対価とは何か?と、其れは私達が代わりに支払う事は出来無いのか?に、私達でも願えば、“キュー”様に対価を支払って、叶えて頂けるのかなどです。他にも聞きたい事色々と有りますが、先ずは其れだけを聞かせて貰えますか?」

「………無理……」

「無理!?…何故…?」

「キューが此処に居るからね…」

「キューが居るから?」

「聞かせちゃ不味いのよ…。本来なら、隆志やお前さん達にも聞かせてはいけないし、我の姿や存在も教えてはいけないの…。こうしているのも特別なのよ…分かってくれるかい?…」

「……成る程…分かりました…。では、近くの神社でキューを子供達に相手して貰いますから、其の特別に甘えさせて頂いて、教えて貰えますか?」

「………其れならまぁ〜今回だけ……」

「ありがとうございます!其う言う事だから、君達キューの相手をしてくれるかい?」

「「は〜い!!」」

「ありがとう。其れじゃお願いするよ、宜しくな」

「「キューちゃ〜ん!遊びに行こ〜!」」

「ん?遊ぶの〜?……うん!僕遊ぶ〜!!」

「其れじゃ何時ものリュックに入ってね〜」

「お外に行くのねぇ〜、は〜い!!」

ケヘケヘ嬉しそうにリュックへと入り、楽しそうに子供達と近くの神社へと出掛けるキュー。

「コレでキューは居ません。ではお聞かせ願えますか?」

「……約束したからね…。其れじゃ話せる事だけ……」

こうして“キュー”から対価に付いて、やっと話を聞く事が出来る凰哦達なのでした。

そして、其の対価に付いて聞かされる内容とは一体…。

はい!

ってな訳で、未だまだ続きますよ〜。

次話に持ち越しサブタイトルです。

では次話をお待ち下さいね。

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