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本当の真相

未だ怒りが収まり切れてない…。

でもしょうがないよね…。

怒りを鎮める為に、少し外の空気を吸って来よう…。

「凰哦さん、ちょっとだけ外の空気を吸ってくるよ」

「分かった、俺は取り敢えず警察と話をしなくちゃいけないから、それが終わる迄好きにしててくれても良いから…」

「うん分かった。お爺ちゃん達には少し1人にして欲しいって言っといてくれる?今のぼくの状態を見せたく無いからね…」

「あぁ、それじゃ落ち着いたら此処に戻って来なさい。まだ聞きたい話が有るだろうから、此処で待っているから。あっ後、余り寒い所に長くは居てはいけないぞ?」

「うんありがとう。それじゃちょっと外をブラ付いて来るよ」

「ああ…」

心を落ち着かせようと思って外に行こうと廊下を歩いていたら、子供達の声が聞こえてきた。

僕は声のする方へ向かい、思わずその声がする部屋のドアを開けると

「ひっ!…だ…誰!?知らない人だ…」

「…お姉さん…誰なの?」

「叔父さん達警察に連れてかれたみたいだけど、如何してなの…」

と、其々が僕に聞くのだった…。

「あっごめん、驚かせたね…。あの人達、とても悪い事したんだ…。だから警察に捕まったんだよ…」

「悪い事…?それ、毎日僕達を殴ったりしてた事とか、そういうの?…」

僕はその言葉にブチ切れそうにもなり、頭が真っ白にもなった…。

「えっ…殴られてたの?…」

「うん…そう…。えっ、違うの?」

「あっそうそう!勿論それも有るけど、もっと酷い事もしてたから…」

「そうなの?…それじゃ捕まったのなら、これからは殴られたりは…」

「しないよ?大丈夫!あっ後それにね、僕お姉さんじゃ無くてね、お兄さんなんだぁ〜。僕男だから〜」

「そうなの!?とても綺麗な人だから、女の人だと思っちゃった…」

「良いよ別に気にしなくても、何時もの事だから。…で今パッと見、此処に20人居るけどもしかして、全員この部屋で過ごしてるのかな?」

「…うん、大体はそう…。たまに人が来る時は、別々になるけど…」

「そうなんだ…。よし分かった、皆んな安心して!僕が君達の安全や今後の事とか、色々と出来る様にしてあげるからさ、怯えないで色々話を聞かせてくれる?」

「………」

「それと、朝ご飯ちゃんと食べた?食べてないのなら、僕で良ければ美味しい物沢山作ってあげるから、良ければ食べてくれる?」

何故僕がそう言ったのかは、多分分かると思うけど、皆んな年の割には凄く痩せていたから…。

それに、服も薄汚くボロボロだったし、お風呂にもまともに入らせて貰えてないみたいで、少し臭いがしてたからなんだよね…。

「いきなり知らない人にこんな事言われても、信用出来ないとは思うけれど、もし少しでも僕を信用出来ると思ったなら、ご飯の用意しておくから食べてくれる?でも其の前に皆んな温かいお風呂に入っておいで。着替えの服も有るのなら、今着てる服も洗ってあげるからね。出来れば誰か、お風呂場とキッチンの場所教えてくれる?準備しておくから。ちなみに僕の名前、河橋蓮輝っていうんだ。宜しくね…」

そう言ったらさ、その中の1人が僕の手を握って

「本当に?」

「うん本当!」

「それならお風呂場とキッチンの場所、こっちだから…」

「ありがとう、それじゃ教えてね。連れて行ってくれる?」

「…うん…」

この中で1番幼い子何だろうか?その子に手を引かれて一緒にお風呂場とキッチンを案内して貰った。

「ありがとう、それじゃお風呂の用意出来たら呼びに行くよ。皆んなゆっくりで良いから、体を温めておいで。その間にご飯作っておくからね!」

優しく微笑んで言うと、その子も嬉しそうに頷いて、皆んなの所に戻って行く。

僕は簡単に風呂場を掃除してお湯を張り、湯が溜まる間にキッチンで食材をチェックしてみる。

「チッ!あの子達にはまともに食べさせて無いくせに、やっぱり自分達の分は良い物用意して有るよ…。よ〜し、これ全部使い切ってやれ!…でも20人分かぁ…僕1人じゃ直ぐに出来そうに無いよね…。凰哦さんと正樹お爺ちゃんに美砂お婆ちゃんにも手伝って貰おうか…。お願いに行かな…」

「蓮ちゃん、呼びに来なくても良いからね。私達は此処に既に居るから大丈夫だよ。凰君は未だ警察と話をしてるから、そのうち来るだろう。それ迄あの子達のご飯作ってあげようか!」

「正樹お爺ちゃん達其処に居たの?」

「少し前からね、美砂、悪いけど凰君に後で此処に合流して欲しいと伝えて来てくれるかい?」

「えぇ分かりました。それじゃ蓮ちゃん、直ぐに戻って来るから何作るか決めといてくれる?皆んなに美味しい物沢山食べて貰いましょうね」

「ありがとう美砂お婆ちゃん!そして正樹お爺ちゃんも!」

「おっとその前に、お風呂のお湯見て来ないとね。ちょっと見て来て、良い具合なら子供達に入って来て貰おうか」

「うんお願い、宜しくね正樹お爺ちゃん」

「あいあい、それじゃちょっと行って来るよ」

それじゃその間に此処に有る食材で、何を作るか決めよう。

今日は元旦だけどお節じゃ無くても良いよね?

あのクソスペースデブリ共、高級な肉の塊とか伊勢海老とかも買ってやがるな!

それじゃこれを使って、肉の半分はミンチにしてハンバーグを作ろう。

残りは厚切りステーキで良いでしょ!

伊勢海老はお爺ちゃんに任せた方が良さそうだね。

あっ車海老も沢山有る!

これを正樹お爺ちゃんに、エビフライと天ぷらにして貰っても良いよね。

後はシチューにしよう。

バターと小麦粉が有るから、ミルクが有れば…有るね〜!

出来ればお米を数時間浸してから炊いたご飯を出したいけれど、そんな時間は無いから裏技で、氷を入れて炊けば良いか。

後はサラダか煮物とか、野菜系の物も作って…。

「お待たせ、蓮ちゃんメニュー決まったかしら?」

「あっ美砂お婆ちゃん、うん大体決まったよ」

「それで何を作るんだい?蓮ちゃん」

「あっ正樹お爺ちゃんもタイミング良いね、皆んなお風呂に入ってくれた?」

「女の子が終わってから、男の子が入ると言ってちゃんとお風呂の準備してたよ」

「そう、それなら良かった!えっとね2人には…」

さっき決めたメニューを2人に言ったら、“任せて!”と嬉しそうに食材を捌いて行く。

僕は僕で、お肉の塊を切り分けて、その半分をミンチにして行く。

結構腕が疲れるね〜…。

そう思った時

「お待たせしました、やっと警察との話を一先ず終えました。ありがとうございます、正樹父さん美砂母さん。それと蓮輝も…」

「いやいや大丈夫だよ凰君、君こそお疲れ様。警察の相手は疲れただろう?」

「そうですよ、幾ら前もって取り決めしてたとしても、聴取は疲れるでしょ?」

「いえ大丈夫ですよ、手強い取引先よりは楽なモンです。何せ此方は何もやましい事有りませんからね」

「でも、僕のスマフォのデータ…」

「それは言わないでくれ!折角諦めて記憶から消去してたのに!」

「アハハハハハハッ!悪い悪い…また笑ってしまったよ…」

「本当に貴方ったら!ごめんなさいね凰さん…」

「しょうがないよ、自分から提出しろって言ったんだから」

「蓮輝…調…」

「ちょっと凰哦さん!そんなブツクサ言って突っ立てないで、こっちを手伝ってよ!何せ20人分なんだよ?ほら早くして!」

「〜〜〜!はいはい、分かったよ…」

あっぶな〜!何とかセーフ!

危うく調教コースに行く所だったよ…。

あ〜でもこうして20人分の食事を作る事になって、気持ちも落ち着いて来たしね…。

今なら本当の事色々と聞けそうだよ…。

「凰哦さん、ちゃんとした説明聞かせてくれる?父さん達の事、山家の事、そしてスペースデブリ共の事全部…」

「…そうだな、分かった…。何から話せば良いかな…。取り敢えず順に話した方が分かり易いか…」

そして凰哦さんが語った内容は…。

先ずスペースデブリ共は、元々裏稼業に手を染めてた奴等みたいで、その隠れ蓑としてこの孤児院を運営してたみたい。

で、借金をして路頭に迷ってる家族をターゲットに、保険金を掛けて殺害して、その保険金を貰ったり高い金額で殺しを請け負ってたりしてた様だ。

父さんの両親もターゲットだったみたい…。

保険金は、受取人を毎回自分達の名義にしてると、怪しまれてバレるからと他にもいた仲間達とグルになって、名義を使い分けてはそれを山分けにしたりしてたんだって。

其処に山家から、会社を潰したい乗っ取りたいと相談を受けて、凰哦さんと母さんの両親を破滅に追い込む手助けをしたらしいよ…。

何処やって山家がスペースデブリ共の情報を手に入れて、頼み込んだのかは未だ分かっては無いけれど、そうやって凰哦さんの両親の会社を潰して、自分の会社を作ったみたい。

会社を設立してからは、社員の情報も調べさせてたらしくてね、父さんの情報なんて直ぐバレてしまったのは、言わなくても容易く分かるよね…。

だって、此処で育ったのだから…。

そして社員になった父さんが、山家とスペースデブリとの繋がりなど知らないうちは、此処の運営資金が乏しいと信じ切っていたから、僅かながら仕送りもしてたんだけど、山家の不正を調べるうちに此処との繋がりを知り、それを確かめる為に母さんと2人で此処に来たらしいんだ。

その帰りに食事か飲み物に仕込まれた睡眠薬で、眠気に襲われての単独事故。

多分、本当は父さん1人で確認しに行きたかったんだと思うけど、母さんも親の敵がどんな奴なのか知りたかったんだろうね…。

どんな奴かを自分の目で確かめた上で、警察に通報するつもりだったのかも知れない。

僕も同じ事すると思うからというか、してるからね…。

その後凰哦さんが、父さんが残した手紙を元に色々と頑張って調べ上げてくれたんだね…。

そして、正樹お爺ちゃん美砂お婆ちゃんのお店の在る商店街を買収する為、色々な嫌がらせが起きて、余りにも不自然過ぎるからとかなりの危険も承知で、山家にスパイを送り込んで、やっと山家を潰す事の出来る不正データを手に入れたと同時に、父さん達を殺した証拠の一部が見付かって、入念に調べ上げたって感じでした。

正樹お爺ちゃんと美砂お婆ちゃんには黙ってはいたけど、山家とスペースデブリ共の繋がりを調べるのを手伝ってくれた人達がいるんだよね。

それは後で教えてくれたけれど、あぁなる程やっぱりなぁ〜とも思ったよ。

だって、邪の道は蛇言うからね。

感謝!片平さん!

「凰哦さんありがとうね…」

「ん?何がだ?」

「前に僕が言った事も踏まえて、今回此処に連れて来てくれたんでしょ?」

「…言った事って…」

「犯人の顔が見たいってのと、そいつ等を2度と人前に出られなくなる迄、僕が恐怖を与えてやるってやつ…」

「…まあな…それも有るが、俺の復讐でも有ったからな…。だからお前の為だけじゃ無いんだぞ?」

「確かにそうだよね…。でもありがとう…本当は未だ恐怖を植え付け切れてないから、不完全燃焼なんだけどさ、それはおいおいやるとして、取り敢えずは気持ちも整理出来そうだよ…」

「おいおいって…程々にしておけよ?お前のする事…結構エグいからな…」

「それは大丈夫、あいつ等捕まってるから、下手な事出来ないからね〜。出来る範囲でやるからさ!」

「……それが怖いんだっての!…」

「あらあら…物騒な事言ってるけど、無茶はしないでね蓮ちゃん…」

「そうだよ蓮ちゃん、凰君や美砂が言ってる様に、無茶だけはしないでおくれよ?」

「ありがとう、心配してくれて。でも本当に出来る範囲でだから、無茶はしないよ。キューが居るんだし、これ以上僕の嫌な所見せたくは無いからね…」

「そうだな…無垢なキューに、悪い姿は今回だけにしないとな…」

「うん…。そんな事言ってる間に、子供達のご飯も出来上がったね。僕皆んなを呼んでくるよ。悪いけど、その間にキューのご飯を用意しておいてくれる?」

「分かったわ、キューちゃんのご飯は、私が作ってあげるわね」

「ありがとう美砂お婆ちゃん!凰哦さんと正樹お爺ちゃんには悪いけど、食堂にご飯運んでおいてくれる?」

「ああ分かったよ」

「あいあい、それじゃ運んでおくから皆んなを呼んで来ておくれ、蓮ちゃん」

「了解〜!それじゃ行ってくるね〜」

さて、気持ちもスッキリして来た事だし、笑顔で呼んで来れそうだよ。

それに、20人分も作ったのだけれど、ちゃんと出来てるかな?

美味しいって思ってくれたら嬉しいよね。

そう思って、子供達の部屋に行くと

「あっさっきのお姉ちゃん…じゃ無かった、お兄ちゃん…」

「偉い!直ぐ間違い直せたのは偉いよ!お兄ちゃん嬉しい!って違う違う…皆んな、沢山ご飯出来たからさ、食堂に集まってね。決して変なモノ作ったりしてないから、安心して沢山食べてよ」

「それ本当に?僕達食べても良いの?」

「本当本当!僕と一緒に来た叔父さんと、お爺ちゃんお婆ちゃんもね、腕に寄りを掛けて作ったから、絶対美味しいよ!僕も料理好きだからさ、ハンバーグとかシチューとかも作ったんだ〜」

「ハンバーグ!?…やったー!」

「エビフライとか絶品の天ぷらとかも有るよ!」

「本当に!?」

「本当本当!だから早く美味しいうちに食べておいで」

「うん!」

「わぁ〜い!」

そう言って、我先にと食堂に向かう子供達。

皆んな余程お腹を空かせてたんだね…。

とても嬉しそうに向かう姿見て嬉しいんだけれど、ゴミヤロウに虐げられてた事思うと、切なくなっちゃった…。

だから絶対僕と言う恐怖を植え付けてやるんだ。

毎日少しずつ小出しで恐怖を味わえる様に、短い文章で手紙を出してやろう…。

全ての手紙が揃うと、気が狂いそうになる様な仕掛けを施してね…。

そうしないと、警察官に中身を見られるからね…。

警察官に分からない様にしないといけないのが、面倒なんだけどね〜。

少々善意の悪どい事考えながら食堂に着くと、子供達が目を輝かせながら美味しそうに食べていた。

その中にちゃっかりと、キューも居る。

「ブフゥーッ!…おおお凰哦さん…ちょ、ちょっと!キュ、キューが一緒に居て大丈夫なの!?」

「…その事だが…俺達も戸惑ってるんだよ…。何故かこの子達、普通に受け入れてるからな…」

「エエェーッ!?」

「そうなの蓮ちゃん…。この子達、“カッパだー”って言ったと思ったら、一緒に食べよって…」

「いやはや私も驚いたよ…」

正樹お爺ちゃんと美砂お婆ちゃんも驚いていたけど、皆んな見えるみたいで、僕はちょっと戸惑いながら

「ねぇ皆んな、このカッパのキューが見えるの?」

「この子キューって言うの〜?」

「見えるよ〜」

と、何でも無いみたいに答えてくれました。

「ちょっと確認。皆んなは病気とかはしてない?」

「怪我はしてるけど…病気はしてないよ…」

「そうなんだ…」

痩せ細ってるけれど、病気では無くて良かった。

純粋無垢な心の持ち主にも見えるのかも知れないね…。

だってこの子達、本当に素直何だもの…。

さて、食事中の子供達には悪いけど、幾つか聞かないといけない事が有るんだよね…。

「如何?ご飯は美味しい?」

「「「美味しい〜!」」」

「そう、それは良かった。美味しく食べてる所悪いんだけれど、幾つか聞かせて貰えるかな?辛い事聞くんだけれど…」

「…うん大丈夫、良いよ…」

「ありがとう先ずはね、僕達が此処に来た時の事なんだけどね、皆んなの声とか聞こえなかったんだよね…如何して?」

「言われたの…お客さんが帰る迄声を出すなって…出したらご飯抜きだって…」

「そっか…ありがとう。で、そんな事しょっ中だったの?」

「大体毎日…」

「ごめんね、辛い事聞いて…。聞きたいのはこれだけだから、もう大丈夫だからゆっくり沢山食べてね」

「うん!」

またパクパクと、美味しそうに食べてくれる。

それを見ながら

「凰哦さん、父さんも同じだったのかな?」

「多分そうだろう…」

「そうか、そうだよね…。でさ、この子達如何するの?誰が面倒見るの?」

「そうなんだよな…。捕まえる事迄は考えてたが、捕まった後如何するかは未だ決めて無い…」

「それ、ちょっと無責任だよね…。でも1日でも早くこの子達を救う事が出来たから、それで良いよね…。……ヨシっ、僕が暫く面倒見るよ!」

「ハァッ!?お前…蓮輝、突然何言い出すんだ!?」

「そうよ蓮ちゃん!貴方、自分の病気の事も有るんでしょ!?それなのに面倒見るって、とても大変な事なのよ?」

「分かってるよ美砂お婆ちゃん、でもね…凰哦さんに任せておけばさ、直ぐ誰か良い人見付けてくれるだろうし、キューと余り長く一緒に居たら、キューに影響与えるでしょ?だから暫く良い人が見付かる迄の間だけ、僕が面倒見ようかな?って思ったんだ…」

「蓮輝…」

「蓮ちゃん…」

「あいあい分かったよ蓮ちゃん。それじゃ、私も一緒に此処に残るとしようかな?」

「「!!」」

「正樹お爺ちゃん?えっ?正樹お爺ちゃんも一緒に?」

「そうよ貴方!貴方迄!」

「そうです正樹父さん!そんな事…」

「大丈夫だよ凰君、美砂…。それに蓮ちゃんも…。実はそうしようと思ってたからね…。ただ蓮ちゃんが先に1人でするって言い出すとは思わなかったから、先越されたとは思ったのだけれどね…」

優しく笑いながら正樹お爺ちゃんが、そう言ってくれた。

「それなら私も一緒に残るわよ…」

「私もです、正樹父さん」

「それはダメだよ…」

「何故です?」

「先ず凰君は、これからも警察との事も有るだろうし、何より此処の事を任せる人を探して貰わないとね。それに美砂は、キューちゃんの世話をして貰わないといけないだろう?ならば私が蓮ちゃんと一緒に残るのが1番良いじゃないか…」

「貴方…」

「正樹父さん…」

「だから暫くだけ、蓮ちゃんと一緒にね。それに蓮ちゃんに何か有った時の事、私が居れば直ぐ対応も出来るからね」

「正樹お爺ちゃん…ありがとうね…」

「気にする事無いよ?蓮ちゃん」

「そう言う事なら、正樹父さん…お願い出来ますか?」

「あいあい、任せて任せて…」

「貴方、何か有ったら直ぐ連絡下さいね…」

「あいあい、分かったよ。それじゃ蓮ちゃん、暫く2人で頑張ろうか?」

「うん!ありがとうね正樹お爺ちゃん!そして凰哦さんと美砂お婆ちゃんも!」

「あいあい」

「蓮ちゃん、無理しないでね」

「今はお前のやりたい様にすれば良いさ、だが美砂母さんの言った様に、無理だけはするなよ?」

「分かった、本当ありがとう…」

「良いって…」

「それとキュー…」

「なぁに、蓮輝お兄ちゃん?」

「僕此処でお泊まりするから暫く会えないけど、帰る迄家で大人しく留守番しててくれる?」

「そうなの?…うん分かった…。寂しいけど、蓮輝お兄ちゃんが帰って来る迄お留守番してるね〜」

「ありがとう、凰哦さんと美砂お婆ちゃんも、キューの事お願いね」

「あぁ任せてくれ!」

「任せて、ちゃんとお世話するから、安心していてね!」

「本当にありがとう、宜しくね〜!」

そんな感じで、僕は暫く正樹お爺ちゃんと2人、この子達の面倒を見る事になりました。

正月早々、慌ただしい年明けになったけど、これはこれで良いよね?

正しい事してるんだもの…。

今話で、ちゃんとした真相が明らかになりました。

キューの事が見える者達が、また増えましたね。

次話から少しだけ、子供の世話をする蓮輝です。

では次話をお待ち下さい。

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