お誘い
「待たせてしまったようですまなかったな。学校が終わってから来てくれると思ったのだが、まさかこんなに早く来てくれるとはね。ご苦労だった。」
ようやく話が始まった。
先ほどマップに映った3つの反応は、ドレスに着替えたルルに、ザ・王様と言う感じの王冠をかぶった、初老のおじさん。
本物の王様なのだろう。
そして、自らを宰相と名乗った人だ。
王様と宰相の名前は、正直覚えていない。
ばれなかったら罪ではないのだ。
きっと怒られないだろう。
王様や、宰相さんって呼べばごまかす事が出来るだろう。
しかし、ルルは気がえる必要は有るのだろうか?
早く話を聞いて、早めに対応策を決めて、即行動した方がいいのではないだろうか?
時間が経てば経つほど、犯人の特定は難しくなるだろう。
それとも、それほどに、大丈夫だという自信があるのか?
まあ、茉莉の協力のおかげで、すぐに俺がつぶしにかかるから問題は何もないんだけどね。
正直、ここで話す事も、かなりの確率で無駄におなるだろう。
何せ、魔法で眠らされていたのだからな!
自慢できることではないが...
そんなのは些細なことである。
今は、王の話を聞こう。
「早速、本題に入ろうか。君に用件は二つある。一つ目は、君はルルを助けてくれたみたいじゃないか。感謝させてもらう。褒美は出来る事なら何でもしよう。なにが欲しいかな?」
「急に言われましても...いまの生活にも、満足していますし...」
「そう言うと思ったよ。褒美は、今すぐ決めなくても良い。決まったらまた言いに来てくれ。そして、二つ目だ。君は、極大魔法を、たった一人で発動させたと報告が来たのだが、これは真実かな?さらにその魔法で、地竜を一撃で倒したのもだ」
「えっ、そうなの!?」
「ルル、静かに。」
「申し訳有りません。」
「真実なのか?」
「...はい。」
「そして、クズマの私兵から、伯爵家の令嬢を助けてくれたそうではないか。」
「...はい。」
「そうか...エンドルフ、君はこの子の事をどうすればいいと思う?」
エンドルフと呼ばれたのが、宰相の事であろう。
今度はきっと覚えられるはずだ。
忘れないように、覚えておかなければ。
「はい、王様。国として、この子の事を放っておく事は出来ないでしょう。もしかしたら、他国に行ってしまう可能性も捨てきれませんから。その場合、我が国は危機に陥る可能性もあります。」
「そうだな。」
「...」
他国に行く事は有っても、危機に陥るような事はないと思うが、気のせいだろうか?
俺は、そこまで危険生物じゃない自負している。
今まで、そんなやばい行動は取っていないはずだ。
しいて言うならば、地竜を倒したことぐらいだが、所詮地竜は、ランクが低い。
あれぐらいは簡単にできるはずだ。
出来るよね?
あれ、俺の感覚はおかしいのかな?
しかし、宰相や。
俺に何をさせるつもりだ。
面倒事には巻き込まれたくないのだが。
まあ、宰相だし、国の中でもとても偉い人だから、軽率な行動なんてとらないだろうし、面倒事を増やさずに済ましてくれるだろう。
きっと。
信じてるぞ。
「よって、この子は、この国にとどまらさせる必要があると私は考えます。そのためには、この国の貴族に取り立てて、他国の者になるという心配を取り除くのが良いかと。」
はい、来ちゃいましたよ、この面倒くさい状況。
なぜ俺は貴族にならなくてはならない?
絶対にい嫌だぞ。
面倒くさそうではないか。
そんな事やっていられるか!
俺は、茉莉と気ままに生活したいだけなんだ。
勘弁してくれ。
俺は問題が好きなわけじゃないんだ。
俺は、そんなに悪い事をしてしまったのか?
してないだろ!
静かな生活を送らさせてくれよ。
まあ、どうせこんな事を伝えても、無視して、どんどん話をつづけるんだろうな。
嫌だな。
面倒だな。
いっそのことここを破壊しちゃおうかな?
でもその時の方が、面倒な事になるか。
はぁ、どうすればいいんだ...
「エンドルフ、私もその意見に賛成だ。君は貴族になってみたいかね?高い地位を約束できるぞ?屋敷だって用意しよう。とても豪華なのを。務めを果たす事が出来たなら、しっかり給料も払う。他の仕事とは比べ物にならないくらいのな。どうかね?」
「私は、貴族になるつもりは有りません。ルル様やベル様を助けたのは、当然の事をしたまでです。さらに、極大魔法が使えるからといって、私は軍隊ほどの力を持っていません。国の脅威にはなる事が出来ません。そこまで心配されなくとも、問題は有りません。国外に出る予定もありませんし。私が望むのは、姉との平和な生活であり、貴族などの栄誉ではありません。さらに、勤めが面倒くさそうです。私は、お給料は安くても良いので、面倒くさくない、普通の職に就きたいです。」
「そうかそうか。面倒くさくなくて、君は君の姉君と平和に暮らせる事が出来れば、貴族になってくれるのか。それなら任せたまえ。今回は普段のような、普通の目的で、貴族に取り立てるわけではない。よって、特別措置を取る事が出来る。君の仕事は少なくし、秘書も何人か派遣しよう。そうすれば、君がやる仕事は少なくて済む。さらに、貴族になれば、君よりも低い階級のやつらには、手出しする事は出来ン。さらに、姉君と平和に暮らしたいのだろう?それも、日常生活の中でも、出来る限り保障しよう。これでどうだ?」
「お父様、アオイちゃんが嫌と言いておられるんですから...」
「こちらは出来るのは提案する事だけだ。強制ではない。我からしたら、なり言提案だと思うのだが、どうかね?」
ルルは、おれの気持ちを尊重しようとしてくれている。
いやー、良い友達?を持ったもんだ。
しかし、王が、新たな提案をしてきた。
しかも、予想以上に良い条件である。
これは、承諾したくなってしまう。
何せ、ほとんど仕事をしなくても、お金が入ってくるのだ。
確かに、秘書にお給料を出さなければいけない可能性もあるが、そんな事、高月給の前には何も問題はないだろう。
さらに、自分よりも爵位の低い者に、絡まれなくなるというのも良い要素だ。
そして、そんな事よりも、とてもとても大切な事がある。
お世話になっりぱなしの茉莉には、少しばかりの恩返しができるかもしれないのだ。
この事は、何よりも優先すべき事である。
それが、少しでも出来るのなら、やる以外の選択肢はないだろう。
このような思考になる事を、王は予測して言ってきたいたのだろうか?
もしもそうなら、この王は侮れない。
少し気をつけて接する必要性が出てくる。
これから、色々やらされることになってしまいそうである。
まあ、今日はもう気をつけるべき事はないだろう。
次回以降会う時に気をつければ、問題ないだろう。
しかし、俺が勝手に決めて良いのだろうか?
まあ、茉莉なら、良いんじゃない?とか言って、賛成してくれそうだけど...
なら、今返事しても良いと思ってしまう。
どうしようか?
すると王様が、
「貴族になるかどうかは、とても迷うことだろう。それはわかる。だが、ここで答えを決めてもらわなくては、こちらも少し困るのだよ。まあ、君には、褒美を使う権利がある。それを使えば、もっとこう待遇になると思うのだがな。」
その手があった。
さて、どのような条件を突き付けようか?




