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女神(妹)と気ままに異世界生活  作者: 月之住人
学校
23/44

極大魔法

 先生に一つの頼みごとをした。

 先生は男の先生だったが、鼻の下を伸ばして快諾してくれた。

 ベルが、汚物を見るような目で先生を見ていた事は内緒である。

 俺が先生にお願いした事は、一旦訓練を中止し、半分を貸し出してほしいの二つである。

 極大魔法を打つためである。

 これだけ広いスペースがあれば、何も問題はないだろう。

 先生が、軽蔑するのに値する人で助かった。

 そうでなければ、少し手間取る事になってしまっただろう。

 まあ、出来たのだ。

 それだけで十分だろう。

 

「ダンテ君だっけ?良く見てて。」


 言うだけ言って、ダンテが返事をしたかどうかも気にしない。

 見る気がなかったとしても、どうせ注目する事になるのだ。

 先生の迅速な対応のおかげで、すぐに準備が整った。

 他の生徒は、何が起こったのか、好奇な目で見ている。

 まあ、そんなのはどうでもいい。

 どうせ、俺がやばい奴なんて、適性検査の時に知れ渡っているであろう。

 ダンテは例外である。

 名前を聞けばわかるかもしれないが、そんな事はどうでも良い。

 すごい物を見せると言ったのだ。

 有言実行してやるしかない。

 約束は守る(元)男なのだ。

 さて、まずは防御結界を張る。

 スキル 魔神の化身 を利用し、最上級魔法を知識の海の中から探す。

 

拒絶(リジェクト)防御(プロテクション)!」


 すべての物を拒絶し、中にあるもを守る魔法、拒絶(リジェクト)防御(プロテクション)

 上のふたがない、正方形の箱を作り出す。

 これは中からの攻撃であっても、同様である。

 この魔法は、防御だけでなく、囲い込むことで、檻としての役割も果たす事が出来る。

 しかし、欠点が一つある。

 すべてを拒絶するという事は、空気も拒絶してしまう。

 そのため、生物を中に入れていると、窒息死してしまう可能性があるのだ。

 今回の場合は、その点は何も問題がないので、この場にふさわしい魔法である。

 次に用意するのは、的である。

 的は、ちょっとしたものではもの足りない。

 せっかく極大魔法を放つのだ。

 強力な魔物がちょうどよいだろう。


魔法陣(マジックサークル) 上級竜召喚!」


 拒絶(リジェクト)防御(プロテクション)の箱の底に、魔法陣を作成する。

 魔法陣の光はだんだん強くなり、中なら、少しずつ魔物が姿を現してくる。

 出てきたのは、恐竜と呼ぶのにふさわしい生き物である。

 この世界だと、恐竜は上位竜として扱われているのか。

 誰かが、


「地竜だ...」


 とつぶやくと、ここは阿鼻叫喚の嵐となった。

 叫び逃げ出そうとする者や、その姿に恐怖し崩れ落ち、泣き叫ぶものもいた。

 その中に先生も混ざっている。

 先生なのに情けない。

 ここで、落ち着けと言っても、言う事を聞いてくれる人は、少数であった。

 ダンテとベルは、落ち着いている。

 ベルは一度、死んでしまうかもしれないという恐怖を味わった事によって、精神面で成長したのだろう。

 ダンテは、落ち着いて...いなかった。

 遠目からは、ぱっと見落ち着いているように見えたが、良く見てみると、プルプルと震えている。

 我慢しているだけだった。

 まあ、我慢できているだけでも上出来だろう。




 そんな中地竜は、目の前にいる生き物を獲物と考え、食べる為に接近しようとするが、見えない壁に阻まれる。

 攻撃をしてみても、破壊する事が出来ない。

 すべてを切り裂く竜の歯も、防御結界に干渉するのを拒絶され、触れる事が出来ない。

 だが、知性のない地竜は、自身の食欲を満たすために攻撃を続ける。




 そんな地竜を俺は見下す。

 上級竜なら知性のからぐらいは有るものかと思ったが、そんなものを全く感じられない。

 こんな本能の塊なんか、相手してもあまり面白いとは思えない。

 こんなのに恐怖する理由がわからない。

 一応、ステータスを確認してみる。


名 無し


種 地竜


レ 64


魔力 8000 


総合力 378000 A+


スキル 古竜(ドラゴン)


称号 無し


 だそうだ。

 持っているスキルは、たぶん種族スキルだろう。

 それ以外のスキルや称号はない。

 余り強くなさそうだ。

 まあ、倒すために召喚したんだ。

 サクッと倒してしまおう。


神光之槍(レイディアントランス)!」


 空から光が降り注ぐ。

 俺は手を挙げると、光は一点に集中する。

 その光は次第に槍の形になる。

 光る槍が出来た。

 俺はそれをつかみ、地竜に向かって投げる。

 槍は、地竜に吸い込まれるかのように向かっていった。

 そのまま轟音と共に、地竜を貫いた。

 刺さる直前に、地竜に雷が落ちたのだ。

 これで、地竜を倒す事ができただろう。

 だが、この魔法はここで終らない。

 貫いているため、おなかと背中から槍が見えているわけだが、それが、地竜の体の中に入っていく。

 すると、次第に地竜の体が光り始める。

 その光は点滅を続け、次第に強くなっていいく。

 そして白い光に包まれた。

 あたりに再び轟音が響きわたる。

 地竜が爆発したのだ。

 正確には、爆発したのは地竜の体ではなく、槍なのだが。

 その爆発は、あたりを包み込み、元々更地の競技場だけでなく、周りの建物すべてを破壊して、更地がさらに増える事になると思われたが、それは、地竜の周りに張られていた拒絶(リジェクト)防御(プロテクション)に阻まれた。

 行き場をなくした爆発による破壊のエネルギーは、唯一決壊が貼られていない真上へと逃げた。

 その結果、光が真上へと行き、光の柱が出来た。

 その光の柱は、競技場から逃げ出そうとしていたが、俺が何かしようとしているのを見てお動きを止め、まだ残っていた人たちや、泣き叫んでいた人たち全員が、その光の柱に見惚れる事になった。

 光の柱が消えると、そこには何も残っていなかった。

 



 俺は今、校長に呼び出されている。 

 なぜかは容易に想像がつくだろう。

 説教タイムである。

 

「アオイよ、何をしでかしてしまったのか理解できるかね。」

「...はい...」

「本当ならば、停学処分になってもおかしくない出来事なのだよ。もしかしたら、その上の退学処分になるのだよ。」

「すみません...」

「まあ、君にそのような事をするつもりはないのだが。気をつけてもらわないと、処分せざるを得なくなってしまうぞ。気をつけたまえ。」

「はい...」

「説教はこれくらいにして、それにしても、アオイよ。君は使った魔法をどこで覚えたのだ?報告通りなら、君は神話に出てくる神と同等の存在という事になるぞ?」

「そ、それは...」

「どうしたのだ?」

「きっと、その神話に出てくる魔法に似ていただけでしょう。私は人間ですので、神話に出てくるような事はできませんよ...たぶん...」

「まあ、そんなところだろうとは思ったいたから、これ以上追及するのはやめておこうか。然しだ、君は一人で、A-のモンスターを一撃で倒してしまったらしいではないか。使った魔法は何であれ、君には、人類最高ランクのA-か、それ以上の力を持つ可能性が出てくるわけだ。そこはどう説明をしてもらえるのかな?説明次第では、国王に報告しなければならないほどの重大案件になってしまうのだぞ。」

「それも、似ているだけでしょう...きっと...そうでなくては、私に倒せるわけないじゃないですか...ははは...」

「その言い訳は通用しないのだよ。竜はこの世の頂点に立つ、唯一、神に対抗できるモンスターなのだよ。最低種の地竜であってもA-以上の強さなのだよ。そんな魔物に擬態するほどの度胸をを持つ魔物は存在しないのだよ。似ている魔物もだ。言い訳するのは諦めるといいぞ。さあ、何があったのか、正直に詳しく話すといい。」

「わかりました...」

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