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女神(妹)と気ままに異世界生活  作者: 月之住人
学校
19/44

レベル

 ベルを助けてから、一夜明けた次の日の朝。

 朝食の時間に、ベルを助けている時の事を手短に報告すると、


「うーん、おかしいな?渡した鈴にそこまでの力はないはずなのに...」

「どういう事?」

「あの鈴の力はね、茶柱が三本立ったとか、虹が同時に三つ出現したとか、それぐらいのことしかできないはずなんだよね。」

「そうだったの!?いみないんじゃ...確かにそれが起きたとしたらすごいけど。」

「しょうがないでしょ、持ってくる鈴間違えちゃったんだから。あの時に取り行くのは格好がつかないし。」

「そこ格好つけるとこじゃないでしょ...格好つける事よりも、ベルを助けることを優先しようよ。」

「そ、それはともかく。メニューを手に入れたのね。ステータスとかしっかり確認した?」


 茉莉が話をそらした。

 神様なのに話をそらした。

 本当に大丈夫なのかな、この()()は。

 こんな感じでも神様になれるのなら、他の神様もこんな感じなのだろうか?

 そうだとしたら、かなり不安である。

 神様は、一応は超越的な存在であるはずだ。

 その存在は、実は、こんな適当な人ばかりでは、やって行けるのだろうか?

 世界が滅んでしまいそうである。

 まあそれは置いといて、質問に答える。


「一応はしたけど。」

「どうだったのか教えてよ。あっでも、見してもらった方が早いかな。見して!」

「見えるの?」

「神様の特殊な力でね。もちろんほかの人には見えないよ。」

「神様の力って便利だね。」

「そうでしょそうでしょ。すっごい便利なの。」


 俺は、左上にある欄からステータスを選ぶ。

 俺の視界の真ん中に大きくステータスが表示される。

 茉莉は、俺の後ろに移動して見ている。

 ステータスに表示されている内容にあまり変化はなさそうだ。

 しいて言うならば、メニューのレベルが上がっている事だろう。

 メニューのレベルは、メニューの項目が増える事によって変わるみたいだ。

 メニューの項目の増え方は、何かが欲しいと思った時に増えるようだ。

 先ほどもそうだった。

 ならば、もしも同じスキルを持っている人がいたとしても、その人によって、違うメニューになりそうである。

 そして、俺のメニューにある、俺のステータスを確認してみると、


名 ヤサカイアオイ


種 人族?


レ 9999


魔 計測不能


ス 万物適性Lv10 魔神の化身Lv10 神の加護Lv10 手加減LV10 メニューLv4 ????Lv??


「あれ、称号と総合値が表示されてないね。」


 茉莉がそういうと、魔力値の隣に、


総 8600000 Sランク


 スキルの下に、


称 ???? 神の兄 神達のお気に入り 超越者 人外 料理の神 救世主 良い子の味方


 が表示された。

 メニューのレベルは5にアップした。

 スキルと称号等、怪しいところが多すぎる。

 総合力8600000って高いか低いのかは分からない。

 スキルだと、魔術書(グリモワール)を手に入れていたはずだが、無くなっていた。

 魔神の化身にでも変わってしまっていたのだろう。

 だが、俺は魔神の化身になったはずはないのだが。

 称号はというと、料理の神は、料理をしまくったからだろうし、救世主も良い子の味方も、ベルを助けだしたからだろう。

 神の兄にも心当たりがある。

 だが、なぜまた????があるのだ?

 なぜ俺は神達のお気に入りなの?

 まだ神だけならわかる。

 茉莉が原因だなとわかる。

 しかし、達がつくと事情は変わる。

 茉莉以外にも、俺を気に入っている神様がいるということだ。

 そんな、神に気に入られるようなことしたっけ?

 人外?

 俺はまだ人間だぞ?

 確かに茉莉が、体を作り変えたが、人間なのである。

 ものすごい身体能力を有しており、たったの一蹴りでおじさんを気絶させる威力の攻撃力を持つ...

 あれ、おかしいな。

 俺、本当に人間なのだろうか?

 人間だと、100%ありえない動きだぞ?

 超越者?

 俺はなにを超えてしまったのだ?

 人間の域を超えたからか?

 人外と同じような感じなのか?

 俺も大丈夫なのか?

 


「ああ、やっぱりもうこんなレベルまで達しちゃったか。まったく、あのバカのせいで...おにーちゃんにはまた説明しなくちゃいけない事が増えちゃった。ちょっと聞いてね。」


 茉莉が説明したのは、レベルについてだった。

 レベルが100に達したら、今までの経験をもとに、上位種に進化できるらしい。

 例えば、魔法を頑張り続けていたら精霊に変化したとか、そんな感じらしい。

 俺の場合は、この世界に来てからの経験が少なさすぎるので、まだ変化できないそうだ。

 ここが変化できていないため、ステータスの種族の所に?がついてしまっている。

 人種では、ここまだレベルが上がるのは、数十年の一人ぐらいであるらしい。

 そこからは種族が変化し、強力な力が手に入るため、三百くらいまで到達できる者がいるらしいが、それより上は、今までいなかったらしい。

 レベル200になると、自分だけのスキルを手に入れられるらしい。

 俺はまだ????になっている。

 こちらも経験が足りないようだ。

 しかし、実はもう入手していて、ただ気づけていないから、表示されていないような気がする。

 まあ、今は確かめる方法がないから諦めよう。

 そのうち使えるようになるのだから。

 300になると、自分だけの固有技を得られる。

 技は自分でどんどん作り出せるようだが、それらはすべて、真似できてしまうらしい。

 だがここで出来た技は、例外もあるが、似たようなものは作り出せても、同じ効果の物は作れないらしい。

 その例外が、上位スキルによるコピーだと、完全再現できるらしい。

 ただ、上位スキルであるため、このスキルを持っている者は、少数らしい。

 400になると、その者に適した神器を与えられるらしい。

 魔法使いには杖だったり、ドラゴンには変えの歯だったり、種類は様々でかなり自由なようだ。

 俺の場合はすべてに適性を持っており、何でも出来てしまうため、万変の玉が与えられたようだ。

 すべて使いこなせてしまうので問題ないのだが。

 茉莉は神様であるため、もちろん神器を持っている。

 普段着ているドレスがそれのようだ。

 どんな能力なのかは教えてもらえなかった。

 400を超えている奴がいたら、どんな神器を持っているのか、多少は警戒しなくてはいけないのか。

 ちょっと面倒だな。

 確認できる方法でも作ってみようかな。

 500になると、最上位種に変化できるらしい。

 人間だと聖人になったり、どこかそこらへんにいる最下級の地竜であったとしても、最上位種の竜人に変化できるそうだ。

 そして、千にまで達すると、亜神になる事が出来るようになるらしい。

 ここまで達するのは、最上位種でも、ドラゴンや、魔王など極々一部のようだ。

 だが、ドラゴンは知性をもつものもそんなに多いわけでもなく、知性を持っていても、神には興味がないようだ。

 魔王も自分の立場を変えるつもりはないらしく、亜神になる奴はそうそういないみたいだ。

 はー、なんで俺は最初からレベルがこんなに高いのだろうか?

 これじゃあただの化け物じゃないか。

 スキルや称号の時点で、わかってはいた。

 わかってはいたけど、納得したくない。

 認めたくない。

 まさか、転生したら、化け物でした、って完全に笑えない冗談である。

 普通の人で過ごしていきたいのに。

 いままでどおりの普通だらけの生活を続けていきたいのに。

 気ままな異世界生活は、前途多難なようでである。

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