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女神(妹)と気ままに異世界生活  作者: 月之住人
学校
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説明

 正門を通過した俺はまだ不安を抱えて、校長室へと向かう。

 校長自ら学校のこと(主に学科について)を説明してくれるらしい。

 大丈夫だろうか。

 なんかあの人は苦手である。

 人がよさそうなのは良いのだが、ものすごく裏がありそうな感じである。

 さらに校長のイメージからかなりかけ離れている。

 まあ、そんなこと言ったところでどうにかなるわけではないから我慢しよう。

 地図を持っていたが、どう見たら良いかわからず、現在位置を把握する事が出来いた。

 仕方ないので、いろんな人に道を聞きつつ、約三十分後に校長室に着いた。

 ノックをして校長室に入る。


「やあ、ようやく来たかね。正門を通ってくるところをここから見たのだが、迷子にでもなっていたかな?まあそれはいい。さあ、早速案内させてもらおう。」

「お、お願いします。」

「また、緊張してるのか。もっとリラックスしたまえ。緊張しすぎるとよくないぞ。例えば、食欲がなくなっていしまう。食べることは大切だぞ!君のように背があまり高くない子は、たくさん食べて、背を伸ばす事は大切だし、至福の時間にもなってくれるからな。」

「は、はい...」


 しょっぱなからデブ発言である。

 この人は、絶対にやせる気ないだろ。

 きっと運動もしないのだ。

 少しはやせる気になってほしい。

 校長名が、廃ってしまうぞ。

 情けない。

 校長について行くのはもともと気が乗らなかったが、さらに、ついて行きたくないと思うようになってしまった。

 想像してほしい。

 デブの隣に絶世の美少女があるいている状況を(急に自分の姿が変わってしまったため、自分の事となると、急に他人事のように思えてしまうからこそできる発言である。決して、ナルシストではない。)。

 ただの笑いものである。

 そんなのに巻き込まれるのはごめんである。 


「それでは、ついてきてくれ。まずは学科の説明をする。まずは...」


 今日一日は説明だけで終った。その説明をまとめてみると、

・学科は魔法、武術、商業、経済、数学、文学、音楽、家庭、技術の九つあり、俺はどこに行ってもよい。(基本は一人一学科であり、どこの学科に行くかは、適性検査の結果によってきまる。俺はすべてに適性があるため、どこに行ってもだ丈夫なのだ。)

・俺が卒業するには、どれか一つでも卒業出来る一定以上の成績を取ればできる。(卒ぎゃう出来るだけなので、しなくても大丈夫だし、逆に、他の人が三年で卒業するのに対して、俺は一年で卒業することも可能なのだ)

・各学科では学科長がいる。俺はもちろんなれないけど。学科をまとめる役割があるため、なるべく言う事は聞くこと。

・いろいろ伝統行事がある。積極的に参加してくれると嬉しい。例えば、体育祭、文化祭など、地球にもあった者が多い。ない物とすれば、武闘会ぐらいである。

 その他は学科の詳細だった為、省かせてもらう。




 今日は、他の生徒は始業式だったらしい。

 始業式で早く帰っている中で、俺一人だけここで居残りしているのか...

 はあ、ため息が出てくる。

 今日は一日中話を聞き続ける状態だった。

 とても、楽しい話なら退屈することはないだろう。

 しかし、校長がしている話は、もう茉莉から聞いていて話なのだ。

 同じ話を二度もされてはたまらない。

 さらにこの校長、話が長い。

 もっと簡潔にまとめる事が出来るはずなのだが、余分なことまで話してくる。

 茉莉の説明だけで十分なんだけどな。

 デブでそこまでかっこよくもなく、話も長い。

 なんか、学校で嫌われていそうな先生である。

 そのような感じの先生が、良く校長になれたもんだ。

 俺でも校長の仕事をやりきれそうな、不思議な自信がわきあがってくる。

 つまらない話を聞いて、精神的にものすごく疲れた。

 明日からは、普通の授業が受けられるみたいだが、校長の授業がない事を祈る。。

 授業を受ける際は、その日に行く学科を校長に言ってから行けばいいそうだ。。

 どこの学科に通うかはもう決めてある。

 すべての学科に行くわけではない。

 すべての学科に行くのは面倒だ。

 さらに、そこまで難しい事はやらないだろう。

 だから面倒なことはないと、思いたい。

 今の一番の不安は、家に帰ってからである。

 どんなことをさせられるのだろうか。

 そんなことを考えつつ、校長に案内され、馬車の駐車場に着いた。

 校長が、ほかのひとにむけるものとはちがう視線でこちらを見ているような気がするのは気のせいであろう。

 もしそうでなければ、変態認定されてしまう。

 まあ、そういう変態は、茉莉によってすぐに対処されてしまいそうな気がする。

 茉莉さまさまである。

 そうあってほしい。

 俺一人では何もできる自信がないからだ。


「あの、今日一日ありがとうございました。」

「説明ばかりですまなかった。明日から授業が始まる。他に生徒と一緒に頑張りたまえ。」

「はい、それでは。」


 とりあえず挨拶をして馬車に乗る。

 セバスチャンはずっと待っていてくれた。

 でもなぜか上機嫌である。

 鼻歌まで歌っている。

 何か良い事でもあったのだろうか?

 確かにまだ、会ってから二日しかたっているが、せバスちゃんの笑顔なんて今まで見たこともなかった。

 そんなセバスチャンが笑顔になるとは。

 普段は、余り表情を見せず、淡々と仕事をこなすはずのセバスチャンを、笑顔にしてしまうほどの事。 相当良い事があったのだろう。 

 こちらとしては、笑ったらこんな風になるのかという、たぶん今までで一番いらないデータになった。

 修行とやらに関係ないというんだけど、という不安も植え付けられた。

 まあそれは茉莉が勝手に言ってることだから、大丈夫だろうけど...

 嫌な書簡は、たいてい的中するもの。

 一応きっと関係ないと祈っておこう。

 最近、嫌な予感を感じまくっている。

 これはきっと良くない事である。

 俺の心の安寧の為にも、この世界で魔法でも何でも使いこなして、強くなって、そんなの関係ない、という生活を送ってみたいものだ。

 それができればどれほど幸せか。

 その事もついでに祈っておこう。

 馬車の中で祈っていると家に着いた。

 するとセバスチャンが、


「アオイ様、お部屋の中に着替えを用意いたしました。それに着替えられましたら、食堂に来て下さいませ。」


 と言ってきた。

 とりあえず、


「うん、わかった。」


 と返事をして、自室に行く。

 朝制服が置いてあった場所に、別の服があった。

 これが着替えだろう。

 あれ?

 なぜか着替えの中にエプロンがある。

 とりあえず着替えてみると、完全に料理をする時の服装である。

 はあ、分かってしまった。

 今日は料理をやらされるらしい。

 俺はいままで料理なんてしたことないのだ。

 少々憂鬱な気分になってしまう。

 ここでの生活は予想以上に大変そうである。

 まあ、頑張るしかないか...

 着替え終わったので、食堂へ向かう。

 するとそこには茉莉だけではなくセバスチャンまでいた。

 俺の祈りは届かなかったらしい。

 それか祈りが届かないでほしい神様に届いてしまったかもしれない。

 前者であると信じたい。


「やっと来たねー。それじゃあ、早速始めるよ!今日は何をするかはもう分かるよね?」


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