8. 相手について知って機会をうかがいます。
(アンっ)
目の前で連れ去られる友達
意識を失っていく中見た______
『リリィ!リリィ!』
呼びかけてくる声がする。
私は、その声で起き上がった。
「シェイン?なんでここに…それよりアンっアンはどこ?」
アンのことで頭がいっぱいで状況を把握できていない。
シェインは目を潤ませながら話した。
『アンはここに居なかったよ。それよりさ…自分の事を大切にしてよ!』
いつもは怒らないシェインが怒っている。
他の二人の相棒であるユーリアとドレイクもそうだ。とても心配していたのだろう。
遊びに行っていつもの時刻になっても帰ってこない私達。心配して見に来たら私とユアンとユエンが森の中で倒れている。
怒るのも仕方が無い。
______数刻前のこと
『おやつの時間なのにリリィ達帰ってこない…もしかして何かあったのかな。』
『心配し過ぎだ。少し落ち着けシェイン。』
『確かに心配ですけど…「ヒヒーン」あらっ馬の鳴き声どうやら帰ってきたみたいですね。』
馬達の鳴き声で僕たちは外へと向かった。
とそこにはリリィ達の姿がない。
『リリィ達がいない!やっぱり何かあったんだ…』
『慌てるな。そんなんじゃ見つかるものも見つかりはしない。』
『そうよシェイン。まずは、リリィ達の馬に話を聞いてみましょう。』
ユーリアが案を出し馬達に話を聞いた。
馬達の言っていたことは、アンが見つかってしまい連れ去られ、近くにいたリリィ達は麻酔針で意識が失ってしまったこと。事前に「僕たちに何かあったらドレイク達を呼んで来てね。」とユエンに言われてきたと言うこと。
その話を聞き、人間の姿から本来の姿になりリリィ達の捜索をした。10分位してリリィ達は見つかった。
そうして今に至る_______
シェインがこれまでの事について話してくれたので落ち着きを取り戻し、状況を把握した。
今は、自分の不甲斐なさとアンを攫った奴らに怒りがわいてくる。顔に表れていたのかシェインが気付いて
『僕の背に乗って。アンを救いに行こう。』
と言ってくれた。
竜種なら追いつくはずだ。
「シェインありがとう。」
『当たり前じゃないか。君は僕の恩人で相棒なんだから。』
そして、空へと羽ばたいた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
探してすぐにアンを攫った奴らを見つけた。さっきは不意打ちでやられてムカついているがタイミングを待った。シェインから
『相手が何故こんなことをしているのか知る必要があるからすぐにいかないでね。』
と釘を刺されいたから。
シェインが釘を刺してくれたお陰で、奴らは話を始めた。
これをやっているのは男性三名。馬車を使っているようだ。
「さっき位の高そうな女一人捕まえたが男たちはあのままでよかったのか?」
「馬も逃げていたし大丈夫だろ。ローグは心配性だな。」
「当たり前だろう。あの方から命令されたんだから。ルフィアンは危機感を持て。」
「まあまあローグも怒らないで。こんなかわいこちゃんが手に入ったしいいじゃん。あの方も喜ぶ筈だしルフィアンの言う通り馬がいないんじゃ追いつける訳ないしね。」
「うむ…ラウからも言われると二対一でそっちの言うとおりだな。」
この三人組はあの方から命令されて動いているらしいがアンを攫った罪は重い。
私は話が終わった瞬間飛び出した。
シェイン一万九千七才ユーリア達と同い年
一万年くらい前に人が訪れることの無い高い山の頂上に住んでいた。その山も最近人がやって来て追われる羽目に…
休んでいたところにリリィがやって来て手当てをし寝る場所を提供してくれたので感謝している。
命を助けてもらったことをきっかけにリリィを気に入り、相棒になった。
普段は温和な性格でユーリア達とお茶会などをしている。
怒るときはちゃんと怒るのでリリィの保護者的な存在になりつつある。人型の時は竜種のときの姿の色と同じで髪は純白で目は金色の美少年。竜種は人型のときの姿を調整出来るのでリリィと同じで七才の姿。空竜種
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シェインの設定です。
何故かリリィの設定より長くなってしまいましたσ(^◇^;)
次回この内容が完結です。
感想などお待ちしております。
(`・ω・´)