ソウルメイト藤沢三姉妹
この壊れかけた世界にも朝はやってくる。
ここフロリダでは、ソウルメイトを予想すると、藤沢三姉妹ってとこかもしれない。
青い海青い空ここにはイルカ達が生息しているのか?
「そろそろみんな起きる時間だね」
私はアラタトの中に入り、みんなを起こし行く、豊川先生とみゆきちゃんはもう起きている。
「おはよう二人とも」
「うん。おはよう」「メグさんおはよう」
豊川先生とみゆきちゃんはそれぞれに言う。
後はスターチスの二人を起こしに行かなければならない。
あの二人は前世もそうだったが、いつもなくだらしがない。
早速スターチスを起こしに行くと、二人はだらしなく女の子としてだらしなくパンツが丸見え状態で眠っていた。
「ほら、二人とも起きて」
「もう少しだけ」「まだ眠いよ」
私はベットをひっくり返して、二人を起こした。
「何するんだよメグさん!」「痛いじゃないか」
「あなた達がそうやってだらしなくして起きないから起こしに来たのよ」
「だからってベットをひっくり返すことないじゃん」「そうだそうだ」
「とにかく朝ご飯にするから、起きて」
「「はーい」」
と二人は不服そうに起きてきた。
「所でリリィは知らない?」
「今起きたばかりだから僕達が知る分けないじゃん」「あの人妙にプライドが高いからな」
「確かにそうね、あのリリィは豊川先生の言う通りカッサライの長に操らなければ良いけどね」
「アラタトが敵に回ったら、僕達でも太刀打ちできないよ」「そうだね」
「とりあえず、あなた達顔を洗って食堂に行きなさい」
「「はーい」」
次は良い返事だ。
私はどこにリリィが行ったのかリリィの名前を呼んで「リリィ」と叫んだ。
「なあに?」
リリィはアラタトの動力室の球体の方から声がした。
早速そこに行ってみると、リリィは動力室で球体に触れてモニターを映し出していた。
「何をやっているんだリリィ」
「何かデジャブ、リリィ、ここでメグ達とあった気がする」
「そうだよリリィ、私達はリリィの先祖にここで出会ったんだよ。百五十年前にみんなバラバラになってしまったけれども」
「やっぱり、そうか、リリィの姉さん、カッサライに殺された」
衝撃的な事を聞いて私は驚いた。
そういえばリリィの姉は初めてリリィと会ったときに、姿がくっきりと見えなくなる病気にかかり、永遠に見えなくなってしまったんだっけ。
そして来世になりカッサライに殺されるなんてかわいそうとしか言いようがない。
だから私は「リリィ、お姉さんの仇を打とう。私も力を貸すから」
「力、貸してくれるのか?」
「もちろんだよ」
「ここフロリダにまだデジャブある。姉さん、ここで死んでしまった」
「リリィ、もう良いよ、辛い事を考えるのはやめよう。それとリリィは豊川先生の言う通り、リリィがカッサライの長に操られたりしたら、私達はどうなる?」
「リリィ、そんな間抜けじゃない!」
「そんな事私が一番良く知っているよ。リリィは間抜けじゃない」
「いや、豊川の事を言う、それ、間抜けって意味」
「そんなんじゃないよ。リリィは間抜けなんかじゃない」
「本当にそう思うか?」
「思っているよ。でもここはみんなで力を合わせてカッサライ達からみんなの村を守ろう」
「そうだな、みんな、守る、これ一人では出来ない事」
「とりあえず朝ご飯にしよう」
食事係は私だ。
アラタトの食料倉庫はいつまでも食材を腐らせることのない冷蔵庫がたくさんある。
本当は私達の村だった子供達の分だったんだよな。
それで子供達はカッサライ達に殺されてしまった。
そんな時、リリィが私の所にやってきて、「みんなカッサライの生命反応をとらえた」
「何だって!」
ここで暢気に食事をしている場合じゃない。
とにかくカッサライ達を倒しに行かなければならなくなってしまった。
この事を、みゆきちゃんに豊川先生にスターチス、エイちゃんに知らせた。
「みんなカッサライが現れたって、それに人間の集落の反応も出た。みんな助けに行くよ」
「その必要ない。私、良い策ある」
「どんな策だよ」
私が言うと、リリィは「みゆき、ちょっと来て」と言ってみゆきちゃんの腕をとり、アラタトの動力室に向かっていった。
「何をしようって言うの?」
みゆきちゃんは言う。私もエイちゃんもスターチスも豊川先生も付いていく。
そして動力室に入ってリリィは動力の球体にみゆきちゃんの手を触れさせて「みゆき、ここで、聖なる炎、出して」
「そんな事をしてどうしようって言うの?」
みゆきちゃんが不思議そうに訪ねる。
「良いから」
みゆきちゃんは言われたとおり、覚醒して聖なる炎をアラタトの球体にそそぎ込むように放った。
するとモニターを見て分かったが、みゆきちゃんの聖なる炎が、激しく噴射して、生命反応を見て分かったが、カッサライの連中は消えていった。
アラタトの球体は人の技もセーブして攻撃を仕掛ける事も出来る。
「すごいよリリィ!アラタトにこんな便利な武器が会ったなんて」
だがカッサライの中で一人だけ、生きている者がいた。
きっと雑魚のカッサライのリーダーだと分かった。
「あのカッサライの中にボスが一人混じっていた、そいつは一筋縄では行かない」
そうだ。そいつはみゆきちゃんの言うとおり一筋縄ではいけない。
「奴を倒しに行くよ。リリィ私をそのボスの所まで案内して」
「分かった」
「僕達も行くよ」「僕達も力になれる」
「もちろんみゆきも」
「僕も行くよ」
豊川先生。
私と豊川先生とスターチスの二人とみゆきちゃんをその場所まで転送した。
そこにいたのは怪獣のような青青とした猛獣だった。
「貴様等、よくも私の部下達を」
「すごく邪悪な物の怪」
私が言う。するとスターチスは歌い出す。
私達に力を与えてくれる。
豊川先生が「こいつはベヒーモス、だから一筋縄ではいかなかったんだな」
スターチスが歌いさらにみゆきちゃんのパワーが増して、先ほどの聖なる炎とは違い、ベヒーモスにかなりのダメージを与えた。
だがベヒーモスはみゆきちゃんの聖なる炎に耐えて、私達に猪突猛進に向かってくる。
「そんな物が私に効くと思ったか?」
そういってベヒーモスは私達に体当たりをして私達は吹っ飛ばされた。
「ここは私が」
瞬時のごとく私はベヒーモスの懐に入って、ベヒーモスの首もとに強烈なパンチを与えた。
「やるな貴様」
「お前もカッサライの一味だな」
「そう、私もカッサライの一味、愚かな人間を排除しにチョウジ様に召還されし者」
「人間は愚かだ愚かだって言うあなた達こそ愚かよ。そう確かに人間は愚かかもしれない。それでも私は人間として生まれて、吸血鬼に生まれ変わって、百五十年の時を越えても人間が好き」
「なら貴様も私の手の中で殺してやる」
「出来るものならやってみなさい。私は禁忌を犯した吸血鬼で死ぬ事の出来ない人間」
「貴様、禁忌を犯しているのか?だったらなぜ分からぬ、人間の愚かさに」
「さっきも言ったけれども、それでも私は人が好き」
「なら貴様の腸を引き裂いて二度と戻れぬ体にしてやる」
「やれるものならやってみなさい」
ベヒーモスは「グオオオオ」と雄叫びを上げて私にかかってくる。
「来れるものならどうぞいらっしゃい」
ベヒーモスは神速のごとく私に体上がりを仕掛けて、その鋭い爪で私を引き裂こうとしたが、私にはそれは通用しない。
だってベヒーモスの神速がスローモーションのように見えるんだもん。
ベヒーモスが神速なら私はそれをさらに上回る超神速、ベヒーモスの攻撃を回避して、跳躍して、ベヒーモスの眉間に超神速の拳を加えた。
「ぐわああああ」
と断末魔を上げるベヒーモス。
「貴様絶対に許さない」
神速で攻撃を仕掛けてくるベヒーモス。
だがそのさらに上を行く私の超神速にはかなわない。
いやかなうはずがない。
さらにスターチスの二人が歌い、私に力を与えている。
私は超神速を越える超超神速を繰り出している。
「愚かなベヒーモス私がそのとどめをさして上げる」
「この歌、それに聖なる炎」
そういって私から離れて、私の大事な味方である、みゆきちゃんとスターチスに攻撃を加える。
「そうはさせない」
先ほどベヒーモスの攻撃を喰らい、満身創痍のみゆきちゃんとスターチスに攻撃を加えようとしたところ、私の超超神速の早さでベヒーモスの首を切り裂いた。
「こんな所で私がやられるなんて」
「お前に私は倒される事はない」
「おのれ~、だが私を倒しても闇の使者を召還できるチョウジ様にかなう相手ではないな」
するとみゆきちゃんが聖なる炎でベヒーモスの首を燃やし尽くした。
「戯れ言はあの世で言いなよ」
とみゆきちゃん。
満身創痍のみゆきちゃんは「この村周辺にもカッサライの首狩り族に殺された者の魂を成仏させないと」
みゆきちゃんは踊りの舞を踊り、満身創痍にも関わらずに、カッサライに殺された者達の成仏に勤しんでいる。
「みゆきちゃん。その怪我で大丈夫なの?」
私が心配すると「私はこの戦いでは足でまといだった。こうして魂の浄化をしていれば、私の力も増す。魂が私のことを応援してくれるように」
そうだったのかみゆきちゃん。魂を成仏させる為だけじゃなく、こうしてみゆきちゃんはパワーを増しているんだね。
そういえば、先ほどの聖なる炎はベヒーモスには効かなかったもののこれから魂の浄化をして力を蓄えてこれから現れるであろうベヒーモスよりも恐ろしい相手にも効くようになるだろう聖なる炎が。
魂を浄化させるのはただ単に浄化させるのはなく、その亡くなった魂の無念の力も合わせ持つことが出来るわけか?
「私が殺された人達の魂の仇を撃つ」
みゆきちゃんは踊りながら魂浄化に勤しんでいる。
魂の叫びが私の心にも響きわたった。
みゆきちゃんは言っていた。みゆきちゃんが強くなるほど、悲しい人達が増えていくことを。
出来ればみゆきちゃんは強くなりたくないと言っていた。
それだけ悲しい人が増えていくからと。
スターチスも歌う。
するとみゆきちゃんのパワーが増し、スターチス自身のパワーも増す。
私には敵を倒す事しかできない。
人を蘇らせられる方法はないのだろうか?
それは神の禁忌に触れること。私は神の禁忌に触れ、死ぬにも死ねない体になってしまった。
みゆきちゃんとソウルメイトとして再び出会った頃は何度も死んでしまいたいと思っていた。
私の彼氏のエイちゃんも何度も死にたいと思っていた。
でもみゆきちゃんのホーリープロフェットの聖なる炎を浴びてもう一度生きる意欲がわいてきた。
長く生きていると、心がすさんでしまう。
そういえば百七十年位前に、豊川先生は一万年を生きていると言っていた。
そう思うと一万年も生きていたら心は腐り果てて死ぬことを望むのではないだろうか?
いや私の彼氏のエイちゃんが父親の禁忌を犯した吸血鬼となり、その身代わりとなった。
やめよう。もうそんな事を思い出すのは、とにかく私とエイちゃんは禁忌を犯した吸血鬼死ぬこともままならない。
今は死んでしまいたいと言う気持ちはみじんもない。
また時がたち、私はまたソウルメイトとしてみゆきちゃんに出会えるだろう。その時また聖なる炎で私達の心の浄化をして貰いたい。
みゆきちゃんは踊り、スターチスは歌う。
ここには何千人者魂が存在していた。
悲しいことだろう。それでみゆきちゃんの力が増すのだから。
でもみゆきちゃんは本当はこのような条件で強くなりたくないと言っていた。
何度も言うようだが悲しい事だ。
このような状況じゃないと強くなれないなんて。
踊っているみゆきちゃんと歌うスターチスの後を追っていくと、一つの集落が見えてきた。
「みゆきちゃん。スターチス」
私が呼び止めると、みゆきちゃんは「この村にも浄化されぬ魂がひしめき合っている」
門番には槍を持った二人組がいた。
何だお前達は、「私は禁忌を犯した吸血鬼、先ほどの怪物を倒したもの」
「あの化け物をお前達が・・・」
「通してもらえないかしら、ここには三姉妹がいると思って来たんだけど」
「もしかしてサターの三姉妹か?」
「多分そうだと思う。それにサターの三姉妹は耳が聞こえても声を出せなかった」
「それはサターの三姉妹の前世の話なぜお前達が」
そこで三姉妹は現れた。
「その人達を通して上げてください」
「でもサター、このどこの馬の骨とも思わぬ人間を通すなど言語道断です」
「私が良いって言っているのですから言うとおりにしなさい」
「分かりました」
「吸血鬼のメグさんですね。それとみゆきちゃんにダンデライオンの二人も」
「あなた達は藤沢三姉妹」
「そうです三姉妹だった未来です」
そういって三姉妹の一人の未来さんは私達を抱きしめた。




