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メモリーブラッド0  作者: sibatamei
ソウルメイトを探し出せ
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ラタトゥー攻防

「ところで豊川先生、あのカッサライを召還していた玉は何だったの?」


「カッサライは魂を持たぬ、抜け殻みたいな者、あの玉はチョウジが作った物、カッサライは僕達の憎しみを糧にして生きている」


 私は第三次世界大戦の事を思い出される。

 カッサライが現れたのはそれぞれの正義をかざして国同士が起こして核戦争が始まり、大勢の人が亡くなった。

 察するに亡くなった人達の憎しみやら悲しみでカッサライは生きて襲ってくる。

 人間の愚かさに私は憤りを感じる。

 人間は犯してはいけない七つの大罪を犯している。

 人は七つの大罪の一つでもかせれば七つすべてが貸せられる。

 そうなった人間は本当に愚か者だ。

 大国のトップが傲慢な事を言って、世界に戦争が起こった。


 そう思った私は「豊川先生、もう一度平和な世界にしましょう」


「その為にはチョウジを倒す事を進めるよ」


 禁忌を犯した吸血鬼のチョウジも私とエイちゃんと同じ永遠の命を宿している。

 今すぐにやっつけに行こうと思うが、チョウジは妖術を使うと言う。

 だから豊川先生はアラタトを乗っ取られない用にして、リリィを密かに見守っている。

 本当に豊川先生の言うとおり、リリィがチョウジに妖術か何かで操られてしまったら、こちらはもう打つ手がなくなるだろう。

 でもリリィはプライドが高くて扱いづらい。

 陰で私達はそれを見守るしかないな。


 私とエイちゃん以外みんなお腹空いているだろうから、朝ご飯を作ることにする。


 アラタトには食料がたくさんある。


 でもいつまで持つか分からないけれど、とりあえず節約しておかないとな。


 まあほとんど缶詰何だけれどね。


 そんな時である。


「メグちゃん、朝ご飯ならうちの村の物を食べると良いよ」


 豊川先生の村からわざわざ私達の為にアラタト付近まで料理を持ってきて貰ってきた。


「お腹空いていたのよね」みゆきちゃん。


「リリィ、食べる」リリィ。


「うわーおいしそう」「本当にこれ食べちゃって良いの?」スターチスの二人。


「ええっ、たくさんありますから是非食べてください」


 私とエイちゃんは食べることが出来ないので、その様子を遠くで見守っていた。


「エイちゃん。食料の事はとりあえず心配なさそうね」


「メグ、何か静かすぎないか?」


「そう言われてみればそうだね」


 こういう静かな時ってたいていはろくでもないことが潜んでいたりする。


「でもエイちゃん、とりあえずここを見張る位は出来るんじゃないかな?」


「ここを見張る位じゃなくて、見張るしかないみたいだよ」


「そうね。何事も起こらなきゃ良いんだけど」


 本当にそう祈るしかなかった。

 もし災難に巡り会ったら、いや巡り会うだろうけれど、とにかく私とエイちゃんがいる限りこの場所を守ってみせる。





 ******   ******





 そして四日後の晩にアラタトは自己修復を完治した。


 リリィが「みんな、アラタト、完治した」


「そうか、でもいきなり空を飛んで、また竜巻が起きて襲われたらどうするの?」


 私が言うとリリィは「大丈夫、同じヘマ、しないように今度、失敗しない」


 リリィが動力の球体に手を当てて、ゆっくりと飛び出すアラタト。


 そして浮上するアラタトは、何事もなかったと思いきや、リリィが球体に触れながら、こちらに急接近してくる物が来ている。


 モニターを写してみると、もう一つのアラタトらしき物体がこちら側に向かってきている。


「ラタトゥーか?」


 豊川先生は言う。


 そこでみゆきちゃんが「そのラタトゥーから逃げて、アラタトに勝ち目はない」


 ラタトゥーからミサイルのような物がこちら側に発射された。


 リリィが「バリアー」


 と叫んだと同時にアラタトにバリアーが張られて、それでもミサイルは直撃して、アラタトに大ダメージを食らった。


 そんな時ラタトゥーから内線が聞こえてきた。


「ふはははは、愚かな人間共よ、この無敵の艦隊ラタトゥーに勝ち目はない、私のかわいいカッサライ達を殺してくれた礼はさせて貰うぞ」


 さらにミサイルを発射してきた。


 するとリリィがとっさにとった行動はアラタトの瞬間移動だった。


 どこに移動したの?


 モニターを写してみると、そこは氷の大陸だった。


 みゆきちゃんが「ラタトゥーがこちら側に進んで来ている」


「まさかラタトゥー瞬間移動は出来ないんじゃ?」


 リリィが「こちら、ものすごい速度、進んできているわ」


 そこで豊川先生は「僕に秘策がある。おそらくチョウジが持っているラタトゥーは完全に使いこなせていないのかもしれない」


 そこでリリィは「ラタトゥー、アラタト、上回る兵器、それ、使いこなすの、アラタト、民だけ」


「どこでそんな物を発見してきたんだ?」


 私が言うとリリィが「今、それ、どころ、違う、とにかく、豊川の秘策、乗る」


「素直になってきたじゃないかリリィ」


「うるさい」


 そこで私が「こんな時に争っている場合じゃないでしょ。その豊川先生の秘策に乗るわよ」


 すると豊川先生は外に出る、心配だから私も付いていった。


「付いてこなくても大丈夫なのに・・・」


「いや無茶されたらこちら側が心配だからさ」


「それよりもラタトゥーが急接近してくる」


「メグちゃん、君が来てくれて助かったよ。僕はラタトゥーを物にする」


「そんな事が出来るの?」


 迫り来るラタトゥー豊川先生は指を頭上に上げて、あの時、私達がカッサライの餌食になりそうな時の核兵器並の破壊力を持つ、小さな光を出した。

 その豊川先生の必殺技は命を削る事だと思ってやめさせようとしたが、もうこれしか手段は選べないと思って、好きにさせた。


 そしてピカリと光り、ラタトゥーに直撃した。

 さすがのラタトゥーもこれではもう動けないと思い喜びたい所だが豊川先生の命を削る事に私の心配な気持ちはすぐには埋まらなかった。

 すごい爆風で、私が禁忌を犯した吸血鬼でなければ死んでいた所だ。

 アラタトもその爆風にバリヤーを張っていた。


「メグちゃん、正念場だ」


 やがて爆風が収まるとラタトゥーは健在であり、私はラタトゥーに乗り込む豊川先生の後を追った。

 そして私と豊川先生はラタトゥーに乗り込み、そこにはカッサライ達がいて、ケチらして行った。


 ラタトゥーの中はカッサライでいっぱいだった。

 本当に霧がなく私と豊川先生はとにかく先に行こうと、カッサライ達を振り切っていった。


「雑魚に構っている場合じゃないのよ」


 そう言いながら、奥へと進んでいく。


「このドアの向こうにカッサライの長の気配がする」


「じゃあ一気にドアをこじ開けて行きましょう」


 ドアを蹴って破り、ラタトゥーを動かす球体に人間ではない何者かがいた。


「良くここまでこれたものだ、見事だ」


「お前はチョウジじゃないな」


「私はチョウジ様の下部のルーク、かつてはアラタト人であったもの」


「だからラタトゥーを動かせるの?」


「ご名答、このラタトゥーがあればチョウジ様、いやチョウジも敵ではない」


「そのラタトゥーでチョウジをも破壊するつもりか?」


 豊川先生は言う。


「そうだ。このラタトゥーさえあれば神こそも我が下部となるだろう」


 私は人差し指を構え吸血鬼ガンを撃とうとする。


「そうはさせない」


「その力で私を倒すつもりか?」


 ラタトゥーを動かす球体に触れ、モニターにアラタトが映し出された。


「お前達の仲間は私の手の中にあることを知らないのか?」


「くっ」


 何て卑怯な奴。

 これではルークの言いなりになってしまう。


「アラタトにはお前達の仲間がいるのだろう?その手をおろさないとラタトゥーで仲間達がいるアラタトを破壊するぞ」


 もはや万事休すか?


 すると豊川先生は「良いよアラタトを破壊しなよ」


「な、何だと、お前達は仲間がどうなっても良いのか?」


 ルークは言い私は「ちょっと豊川先生、何を言うのですか?アラタトにはリリィやみゆきちゃん、スターチスにエイちゃんがいるのよ」


 私の言葉を無視して豊川先生は「いいよ。やりなよ」豊川先生はルークの所まで歩み寄る。


「良いのか?お前達の仲間が殺されてしまうのだぞ」


 ルークは狼狽えている。


「神をも君の下部なんでしょ。さあやりなよ」


「ならそうしてやるよ」


 ラタトゥーの球体に触れようとした瞬間に、ルークは「体が動かない。どうなっているんだ?」


「ルークよ。君みたいな臆病者が良くかかる催眠術をかけさせて貰った」


「おのれ、カッサライ達の首狩り族よここに集え」


 だがカッサライの姿は現れなかった。


「君は救いようもないバカだね。カッサライの首狩り族にも見放されて」


「た、た、助けてくれ、今までやった事は謝る、だから命だけは」


「何を言っているんだい君は?殺す覚悟があるなら、殺される覚悟も必要なのを知らないの?」


 豊川先生の殺意を感じた。

 いつも優しい豊川先生はどこに行ったのか?


「俺を殺せば、このラタトゥーは自爆するぞ」


「だから何だって」


 と言ってルークを殴り殺してしまった。


 ルークが死んだとたんに、警報が流れた。


『ラタトゥー自爆まで後三十分』


 モニターにカウントが示されている。


「豊川先生早く逃げましょう」


「そうだね」


 帰り来た道を折り返して、そこにはカッサライは一人もいなかった。

 みんなルークに愛想を抜かして出ていったのだろう。

 ルーク哀れな奴。


 十分程度で、外に出て、近くにあるアラタトにジャンプした私と豊川先生。


 アラタトの内部に入り、豊川先生はリリィに「ラタトゥーが爆発する。この付近にいては危険だ。すぐにワープを」


「分かった」


 リリィは動力の球体に触り早速ワープした。


 これで安心だ。


 そこで内線放送が流れ出て、


『これで勝ったと思うなよ』


「チョウジか」


 と豊川先生。


 そして十分がたち、ずいぶん遠くに移動したにも関わらず、ラタトゥーが爆発して爆風がここまで轟いた。


 爆風に揺れるアラタト、しかし豊川先生の言うとおり、さほど影響はない。


 爆風が収まり、ここはどこなのだろうと、モニターを写してみると、何か懐かしさを感じる所だった。

 そこは海であり、私は思いだした。

 ここはフロリダでイルカ達の交流の場。


 そこでみゆきちゃんが「みゆきのチャクラによるとここにはソウルメイトを感じる」


「みゆきちゃん。ソウルメイトはみんな集まったんじゃないの?」


「みゆきのチャクラも完璧な物ではない」


「とにかくだ。外に出るのは明日にしよう。僕は疲れてしまった。少し休ませてくれ」


 豊川先生に私達は助けられた、その事をリリィ達に話した結果、リリィは不服を言っていたが、豊川先生を私達のリーダーにしようと言うことになった。


 スターチスもみゆきちゃんもリリィも疲れているみたいだから、食事をとらせて眠らせておいた。


 ここからは私とエイちゃんの時間だ。

 お互いに禁忌を犯した吸血鬼になり、永遠の命を授かった。

 みゆきちゃんのホーリープロフェットを浴びなければ、エイちゃんと、こうして、夜の海をアラタトの上空から眺めて、満点の星空に感動はしなかったかも。


 そう私とエイちゃんは長く生きすぎたせいか?愛の反対の無関心な気持ちだった。


「何か私とエイちゃんは疲れがないから、こうしてみんなが眠る夜に二人で見張りをするのが楽しみになってきたよ」


「それは俺もだよ」


「でもまた、みゆきちゃんやスターチスにリリィに豊川先生ともお別れの時が来るのだろうね。

 何かそう考えると何か怖い」


 すると男のエイちゃんは私を抱きしめてくれた。


「そうなったらまたソウルメイトを捜しに行けばいい、俺達は死なないけれど、みゆきちゃんやスターチスの二人も豊川先生もリリィも魂は永遠だよ。

 また出会ってみゆきちゃんのホーリープロフェットで無関心になってもその反対の愛にたどり着ける事が出来るよ」


「そうだよね。私達の魂は永遠だよね」


「またソウルメイトとしてまた出会えるさ」


「それよりも、またチョウジの気配が消えた。それにカッサライの気配も」


「また連中は俺達にまた仕掛けて来るだろうな」


「とにかく用心に越したことはない。

 それに私達にはソウルメイトがいる」


「そうだよな。俺達は無敵のソウルメイトだもんな」


「うん。そうだよ。私達は最強のソウルメイト、みゆきちゃんは言っていたが、この町にもソウルメイトがいるって言っていた」


「そこにもカッサライ達が支配していないか心配だな」


「そうしたら私達がまたやっつけに行こうよ」


「そうだな」


 ロマンティックな星空。

 私とエイちゃんだけの記憶の中で生きていくのだろう。


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