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メモリーブラッド0  作者: sibatamei
ソウルメイトを探し出せ
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ピンチ

 リリィの集落に案内してもらい、そこでみゆきちゃんがカッサライに殺されてしまった者達の魂を浄化するために踊りを踊っている。


 生き残った集落の者達はそれぞれ遺族の魂にお別れを告げていた。


 みなその別れを惜しんで泣いていた。


 魂浄化の踊りを終えた、みゆきちゃんは涙を流しながらこう告げた。


「死んだ者達の魂は浄化したよ。後は残された遺族の問題ね」


 幾千の青い魂が空へと、舞い上がり、昇天していった。


 そこでリリィが「私、カッサライ、許さない」と怒りを露わにしていった。


 そこで喋る西表山猫は「リリィ様、ご存じだと思いますが、この者達はアラタトを所有しています」


「分かった、アル、集落の者、呼べ」


「分かりました」


 そして集落の者達は集まった。

 集落の者達は子供から大人まで百人ぐらいだ。


「みな、良く、集まった。ルーアーツの者達はこの者達が倒してくれた」


 私達はリリィの背後にいる。


「おお救世主様じゃ」「なんと心強いお方達なのだろう」等々ざわめきあっている。


「みなよ、安ずるでない、また第二第三 ルーアーツ、現れるかもしれない。

 だから、私、この者達、共にアラタト、向かう。

 悪の根元である、首借り族、カッサライ、長、倒すために」


「悪の根元である、首借り族のカッサライの長を倒しに行くのですか?」


 民の一人は言う。


「ララァ様がいなくなったら、この集落を守るのは誰がするのですか?」


 と民の一人は不安な事を言う。


「大丈夫、アラタト、首借り族、カッサライ、検知を挿入すること出来る。だから、その点、安じても良い。それに私、仲間、いる」


 そうだ。アラタトはリリィの子孫が残した物、アラタトは私だけでは移動手段としてしか使えないが、リリィがいれば核兵器をも上回る武器が使用できる。


 リリィの能力はずば抜けた怪力。

 ルーアーツが来るまではリリィがこの集落を守っていたのだ。


 早速集落の者達に安堵を与えて、私達はリリィを連れてアラタトに向かった。


 リリィはアラタトを見つめて、懐かしさを感じているのか、感慨深く涙を流していた。


「これがアラタト」


 リリィが言う。


 アラタトに乗り込む私達。


 私達はリリィと共にアラタトの内部に入り、リリィは故郷に戻った感じで涙を潤ませていた。


 そこで外のモニターを写してみると、巨大な竜巻が私達が乗り込むアラタトに向かって来た。


「何だこの竜巻は」


 エイちゃんが言う。


「まともに直撃したらアラタトはなくなってしまうわ」


 すると、アラタトに不気味な声で内線放送が流れた。


「忌まわしきアラタトの者達よ、今すぐに滅びよ」


「お前、首狩り族の長、お前、思い通りにさせない」


 そして竜巻が直撃した瞬間。


「何なんだよこれは?」「首狩り族のカッサライの長がやっているの?」


「そうみたいよ、あれをまともに食らったら、アラタトは使い物にならなくなる」


 みゆきちゃんが言う。


 するとリリィがアラタトの動力の球体に振れて、竜巻が直撃した瞬間、私達は吹っ飛び、瞬間移動した。


 瞬間移動をしたのは良いが、竜巻が直撃した影響で、アラタトは地に落ちようとしている。


 地に落ちたら、みゆきちゃんとスターチスが危ない。


 私はみゆきちゃんを抱き、エイちゃんはスターチスの二人の安全を確保するために身を潜めている。


 そしてアラタトは地面に落下して、その衝撃をみゆきちゃんとスターチスの二人に与えないために私とエイちゃんで何とか踏ん張った。


 衝撃が止んだ。


「みゆきちゃん大丈夫?」


 私がみゆきちゃんに言うと、みゆきちゃんはにっこりと笑って、「何とか大丈夫だったみたい」


「エイちゃんスターチスは」


 スターチスの二人は苦笑いをしながら「大丈夫だけど」「アラタトが」


「エイちゃんは?」


 私が言うとエイちゃんは「俺を誰だと思っているんだよ」


 そうだったエイちゃんの心配はしなくても大丈夫だ。


 それと忘れていたが、リリィは大丈夫なのか?


「リリィ大丈夫?」


「大丈夫じゃないよ。アラタトが、せっかく私が操ろうとしたアラタトが」


 リリィはアラタトの心配をしていたみたいだ。


「アラタトは動かせるの?」


 リリィが「しばらく、無理」落胆してしまうリリィ。


「しかしあの竜巻は何だったんだ?」


 そこでみゆきちゃんは、「あれは首狩り族の長が起こしたもの、リリィがアラタトを手に入れたのが自分達にとって邪魔な存在だと思ったんだね」


 リリィが「これからどうすれば・・・でもアラタトは自己修復が施されている。今は使えないけれども、使えるようになれば、カッサライ、敵じゃない」


 それを聞いた私達は一縷いちるの望みが見えてきた気がした。


 そこで私が「動けないんじゃ仕方がないわね。それよりもここはどこなの?」


 みゆきちゃんが「みゆきのチャクラでは滋賀県大津市に当たるところ」


「みゆきちゃん。その間にソウルメイトを捜しに行こう。そういえば豊川先生の生まれ変わりが、どこなのか教えて欲しいんだけど」


「その前に今落下して、気がついたカッサライ達を倒してからだね」


 外に出ると、墜落したアラタトはカッサライに囲まれていた。


「来たわねカッサライ」


 みゆきちゃんは覚醒してホーリープロフェットを発動して、カッサライ達を焼き尽くした。


 しかし人数が数百人と半端な数じゃない。


 スターチスとリリィもエイちゃんも加勢して、奴らに反撃ののろしを上げた。


 スターチスは歌い、私達の力がアップする。

 リリィはその怪力の力を利用して、カッサライ達を潰していく。


 私は吸血鬼ガンで敵を粉砕して、エイちゃんはグラビティホールドを使い敵を重力の圧力で潰していく。


「そいつ等を一気責めにしていくのだ」


 その声、長の者だと確信した。


 こんな大勢のカッサライをどうやってやっつければ良いのか?私とエイちゃんは死なないけれど、リリィとスターチスとみゆきちゃんはただでは済まなくなってしまうだろう。


「ただでは済みそうにないわね」


 と私はエイちゃんと背中合わせで言う。


「そうだな、俺達は死ななくても、みゆきちゃんやスターチス、リリィが危ない」


「私達の力を全力で出し切ろうよエイちゃん」


「俺はいつでも全力だよ」


「それを聞いて安心したよエイちゃん。

 みゆきちゃん、スターチス、リリィは下がっていて」


「どうして私はまだ戦える」


 そう言いながら、みゆきちゃんはもはや満身創痍だ。


「良いから下がって」


 みゆきちゃんの前にたちはばかり、私はみゆきちゃんをかばった。

 

 いくら倒しても霧がない。


「いったん撤退するよ」


「みゆきはまだ戦える」


 みゆきちゃんは無理をしている。それがみゆきちゃんの悪い癖だ。


「ごめんみゆきちゃん」


 そう言ってみゆきちゃんの鳩尾みぞおちに軽く叩いて気絶させた。


 ここは逃げるしかない。


 私はみゆきちゃんとリリィを抱えて、エイちゃんはスターチスの二人を背負って逃げた。


 このままだと、私とエイちゃんは良いがみゆきちゃん、スターチスにリリィは悪影響を与えてしまう。

 私とエイちゃんが戦えなくなり、気絶してしまったら、四人は大変な事になってしまう。

 それだけは何とか回避して置かないとね。


 追ってくるカッサライを振り切って、私達は逃げることに成功した。

 逃げ込んだのはカッサライの気配が充満している森の中だった。


「エイちゃん気をつけてここにもカッサライの気配がするわ」


「俺も感じている」


 なぜカッサライ達は私達のアラタトが不時着した所に群がっていたのか?


 まさかカッサライの奴らアラタトを我が物としているのか?


 エイちゃんにこの事を報告しようとした瞬間に「ひゅーひゅー」とカッサライ達が現れた。


「まずいよエイちゃん、カッサライの奴らここまで追って来たわ」


「まずい囲まれた」


 私とエイちゃんはそれぞれ仲間を背負っている。

 仲間を野放しにしたら、それこそカッサライにやられてしまう。

 仲間を背負いながら戦うことは出来ない。


 その時みゆきちゃんが目を開いて、気を取り戻して、私から離れ、ホーリープロフェットを発動させた。


 もう一人抱えていたリリィも私が背負う腕から離れて巨大な木を根こそぎ抜いて戦闘態勢に入った。


 みゆきちゃんが「メグさんに英治さん、私達の事を侮ってはいけないわ」


 カッサライはおおよそ四十人はいる。


 これくらいの数ならと思ったら、私達を追ってきたカッサライ達数百人は追ってきた。


「まずいよみんな、このままじゃカッサライ達の餌食になってしまう」


 みゆきちゃんが「カッサライ達の餌食になるのか、それも良いだろう」


 みゆきちゃんはカッサライ達に本気でホーリープロフェットを発動して戦っている。


 リリィは巨大な樹木でカッサライ達を潰している。


 スターチスの二人は私達の力にするために歌っている。


 ならもう仕方がない。私もエイちゃんも覚悟を決めてカッサライ達に立ち向かった。


 本当に無謀な戦い方だ。


 だがもうこれ以外の方法はない。


 たとえみゆきちゃんやリリィにスターチスが戦闘不能になっても戦うしかない。


「うわわわわわわ」


 と雄叫びを上げながら私は吸血鬼ガンを放っていく。


 エイちゃんもグラビティホールドで戦っている。


 みゆきちゃんは聖なる炎を発して戦っている。


 リリィは巨大な樹木を振り回して攻撃を与えている。


 スターチスは歌を歌い私達に力の英知を授けている。


 みゆきちゃんが「どうやら生きてここから出ることは出来ないみたいだね」と覚悟を決めている。


 そんな時である。


「伏せろ」


 と声が轟き、私達は防いだ。


 誰の声か分からないが私達は伏せた。


 暗闇の森の中に一筋の光がこちらに向かってきている。

 辺りを照らしながら、その光は爆音と化した。

 何が起こったのか分からないが、ゆっくりと目を開けると、カッサライ達は全滅していた。


「何が起こったの?」


 辺りを見渡して、見ると、何者かの気配を感じる。


「誰?」


 私が言うと、カッサライのような外套をまとった人が立っていた。


「お前はカッサライか?」


 私が言うと、カッサライだと思った者が外套を脱ぎ捨てて、私達に姿を現した。


 ぼろいズボンにぼろい上着を着た青年だった。


 するとみゆきちゃんは「その人は豊川先生の生まれ変わりよ」と言う。


「あなたは豊川先生の生まれ変わりなの?」


 と聞いてみる。


「僕の先祖を知っているあなた達は何者?」


「私は禁忌を犯した吸血鬼メグ。それに私と同じく禁忌を犯した吸血鬼のエイちゃん。それにみゆきちゃんの先祖でみゆきちゃん。そしてアラタトの動力を動かす為に見つけたリリィ、そして歌を歌い私達のエネルギーとして活力を与えてくれるスターチス。みんな私の仲間だよ」


「そうかついにこの日がやってきたかあ」


 空を見つめながら豊川先生の先祖は言う。


「今のあなたの名前はなんて言うの?」


「僕は豊川礼治、君たちが言う豊川の先祖だよ」


 私は豊川先生に抱きつき、「みゆきちゃん、これでみんなそろったね」


「うん」


「あなたはかつてのソウルメイトの豊川先生ね」


 私は豊川先生に抱きついた。


 そこでエイちゃんが「この人が父さんか?以前俺とメグで作った子供とそっくりだな」


「そうか、ソウルメイトだから私達の子供が豊川先生の魂に乗り移ったんだね」


「そうみたいだね。お兄さん達見覚えがある」


「単刀直入に言うよ。カッサライの長を倒すために力を貸してほしいの」


「カッサライは魂を持たぬ言わば、抜け殻のような存在だ。カッサライを全滅させるにはカッサライの長を倒しに行かなければならない。それに長を倒すにはアラタトが必要だ」


 やはりアラタトが必要か。

 

「アラタトが不時着した様子を僕も見たよ。あそこにカッサライを生み出す水晶玉がある。それを壊さぬ限りカッサライ達を倒すことは出来ない。

 それにカッサライの長にアラタトを盗まれたら、また大三次世界大戦のような事が起こるだろう」


「そんな・・・でもアラタトはリリィしか動かせないはず」


「そのリリィが操られる事も考えられる。カッサライの長は禁忌を犯した吸血鬼であり、僕たちの力も必要となってくる」


「だったら協力してカッサライ達をやっつけるために、先ほどの」


 そんな時、カッサライが現れた。


「ひゅーひゅー」


 と何十匹もいる。


 こんな人数相手に出来ないよ。


「ついてきて」


 豊川先生は走り出す。


 カッサライを振り切りながら。


 きっとカッサライの玉を壊しに行くのだろう。


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