聖なる炎
みゆきちゃんが危ない。
私は禁忌を犯した吸血鬼として、死ぬことはないのだが、みゆきちゃんにホーリープロフェットの炎を浴びて、心は変わった物の、力が全然入らない。
このままではみゆきちゃんがカッサライの的となり殺されてしまう。
そんな時である、エイちゃんが現れた。
「どうなっているんだ。メグのパワーが感じられない」
「お願い、エイちゃん。みゆきちゃんをカッサライから助けてあげて」
「分かった」
私が倒れている事に状況は分からないままだが、エイちゃんは得意のグラビティホールドを使ってカッサライ達に放った。
食らったカッサライはペシャンコに潰されてしまう。
「何があったんだメグ」
「話は後よ私とみゆきちゃんを担いでアラタトまで行って」
「分かった」
エイちゃんは私とみゆきちゃんを片手に一人ずつ担いで森を脱出する。
アラタトに到着して、「何があったんだメグ」
「私目覚めちゃったの」
「目覚めた?」
「私の心の中には黒い物があった。それはエイちゃんにも黒い物はあるからみゆきちゃんのホーリープロフェットの炎で浄化出来るわ。
みゆきちゃん」
と私はエイちゃんにホーリープロフェットの炎を浴びせてとアイコンタクトをとる。
「任せて」
みゆきちゃんは覚醒してホーリープロフェットを発動してエイちゃんに聖なる炎でエイちゃんにすむ歪んだ心を浄化するためにホーリープロフェットの炎を発動した。
「うわあああああああ」
見事に命中してエイちゃんは、聖なる炎で黒い心を浄化している。
炎がおさまり、エイちゃんはかなりのダメージはあったものの、以前まで私もそうだったが、いつもは深刻な表情をしていたが、清々しい表情に変わった。
「何だか、分からないけれど、心が浄化されていく」
「英治さんの心を浄化させてもらったよ」
「こんな気持ちになれたのは何十年ぶりだろう」
そしてエイちゃんが倒れ込み、私がエイちゃんのベットまで運んであげた。
明日になったら私もエイちゃんも回復しているだろう。
私はベットに倒れ込み明日を待つ。
そして必然と朝はやってきて、昨日みゆきちゃんのホーリープロフェットの炎は完全に修復して心は穏やかで、いつも来ている朝日が清々しい感じで気持ちがいい。
私は生きていて良かったとさえ思える。
これもみんなみゆきちゃんのおかげだ。
早速みゆきちゃんを起こしに行こうとしたら、みゆきちゃんは力を使い果たしたのか?まだ眠っている。
だからまだ寝かせておこうと思って、私とエイちゃんの施設に向かった。
すると施設が燃えている。
何が起こったのか施設に行くと、施設のみんなはカッサライの仕業か、みんな燃えて無くなっていた。
私達が休んでいる間にみんなカッサライに殺されてしまったのだ。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
と私は慟哭するしかなかった。
いくら叫んでもこの残酷な現状からは逃れられない。
せっかく聖なる力でみゆきちゃんに汚れた心を浄化してもらったのに、こんなのってあんまりだよ。
私はカッサライを許すわけにはいかない。
エイちゃんが来て、私はエイちゃんを抱きしめた。
「これはひどい」
「エイちゃん。私達の敵はカッサライの長だよ」
「俺達が目を離した隙にカッサライは俺達の子供達を殺してしまうなんて」
「ねえ、ひどいでしょエイちゃん。一緒にカッサライの長を倒しに行きましょう」
カッサライは私達の施設だけではなく、他の施設も村も町も支配していく。
カッサライは第三次世界大戦で核戦争が起きてから現れた集団だ。
まさに連中はテロリストだ。
アラタトに戻り、みゆきちゃんを起こした。
「おはよう。メグさん」
暢気に挨拶をしているが、それどころではなく、私はみゆきちゃんに「みゆきちゃん。カッサライの長はどこにいるの?」
「ちょっとメグさん、そんなに強く肩を捕まれたら痛いよ」
「良いからみゆきちゃん」
「ちょっとメグ、落ち付けって」
「落ち着いてられる訳ないでしょう。今すぐにでもカッサライを皆殺しにしてやる」
そこで私はみゆきちゃんの事が脳裏によぎった。
みゆきちゃんの施設のみんなもカッサライに殺されたことを。
そこで私は深呼吸をして気持ちを整えた。
「みゆきちゃんの施設の子供達もカッサライに殺されたんだってね」
「・・・」
悔しそうに言葉を無くして黙り込むみゆきちゃん。
みゆきちゃんをとがめたって仕方がない。
「とにかくアラタトのレーダーでカッサライの長の所まで行くわよ」
「ちょっと待ってメグさん」
「何?みゆきちゃん」
「カッサライの長も禁忌を犯した吸血鬼よ」
「それってどうゆう事?」
「そういうことだよ。メグさん。カッサライの長は不気味な妖術使い、私達がまともに挑んでいくらメグさんと英治お兄ちゃんが禁忌を犯した吸血鬼でも奴は何をしてくるか分からないわ」
「とにかく今は・・・」
そういってみゆきちゃんは外に出て、私とエイちゃんの滅ぼされた施設に向かい、祈りをあげ、踊っている。
すると遺体から魂が漏れて天に召されて行くような感じだった。
「みゆきちゃん」
私もみゆきちゃんの元へと行き、手を合わせて祈った。
「カッサライに殺された者はまともに成仏できない。
だから私はメグさんと英治お兄ちゃんの施設の子供達に天に召されるようにこうして祈りの儀式をしている」
「ありがとうみゆきちゃん」
「みんなメグさんと英治お兄ちゃんに感謝しているよ」
「みんな」
私は涙が止まらなかった。
「みんなにもっと優しくしてあげれば良かった」
今更ながらに後悔した。
もっと早くみゆきちゃんの言うことを聞いていればこんな事にはならなかった。
私達の心は黒く染まっていたことに、誰のせいでもなく自分のせいだと反省させられる。
「メグさん、自分を責めちゃダメだって。子供達も言っている」
私は涙を流すしかなかった、そして涙でにじんだ側に私達が賢明に育てた子供達が見えた。
「みんな」
みんな穏やかな笑顔で私を見ている。
「みんな~」
そういって、みんなに抱きつこうとしたが、風のようにすり抜けて、届きそうで届かなかった。
私は地面に倒れて、みんな私の所に駆けつけてくれた。
みんなにっこりと笑って、天へ召されていった。
「エイちゃん。こんな事が許されて良いの?」
「良くなんかないだろう」
エイちゃんは叫んだ。
「せっかく私達は真っ黒に染まりそうな心をみゆきちゃんに治してもらったのに、今度こそ、この子達を本気で愛そうとしたのに、こんなのってないよ」
そんな時である。
村からの煙からおぞましい顔が集結した。
「フッフッフッ」
と不気味に笑い。
「禁忌を犯した吸血鬼メグと英治よ。私がカッサライの長チョウジだ」
「お前がカッサライの長のチョウジ・・・私達の子供達を返してよ」
「憎いだろう。その憎しみこそが我のエネルギーと化すのだ」
「憎い、憎すぎて、お前を永遠の業火で焼き付くして、死してなお、苦しみを永遠にお前に味らわせてやる」
そこでみゆきちゃんが、「憎んではダメ。憎んだらこいつのエネルギーと化してこいつにパワーを与えるだけよ」
みゆきちゃんは私の周りを囲むように踊り、私の憎しみを和らげてくれている。
「そうだよね。憎んだらこいつの思うつぼだもんね」
子供達、私に感謝して笑ってくれた。
もうこれ以上誰かが悲しむ姿を見たくない。
「みゆきちゃん。カッサライ関する事を出来るだけ多く教えて」
「みゆきのチャクラでは、またみんなの力が必要と出ている」
「みんなの力って?」
「ダンデライオンの二人に、豊川先生に、リリィさんの力が必要だって」
「みんな死んでいるよ!」
「いや、みゆきのように生まれ変わっている。魂は不滅だもん」
「どうやって探せば良いの?」
「アラタトがあるじゃない」
「アラタトだけではみんなを見つける事は出来ないわ。それにみんなどうやって生まれ変わったかも知らないのに」
「それはみゆきのチャクラで探すよ」
みゆきちゃんは目を閉じて、瞑想をしている。
「みゆきちゃん」
「メグさん。今は黙っていて」
みゆきちゃんの言う通り私は黙った。
そんな時カッサライの気配を感じた。
奴ら私達を見て、どう私達に迫ろうか伺っている。
それに凄い殺意を感じる。
カッサライは人間ではない。姿を現したら私がぶちのめしてやる。
「ひゅ~ひゅ~」
と雄叫びをあげながらカッサラい達は現れた。
「来たわねカッサライ」
カッサライ達は無防備なみゆきちゃんを狙っている。
みゆきちゃんも黙ってはいない。
瞑想しながらも、ホーリープロフェットを発動させて奴らに迎え入れる。
みゆきちゃんに槍で刺そうとしたカッサライはみゆきちゃんの聖なる白き炎に焼き尽くされて死んでしまった。
他に二人のカッサライ達がいたが逃げ出した。
私は気配を察知して、「逃がしてたまるか」
カッサライ二人を見つけて、「私達を殺そうとしたんでしょ。殺す覚悟があるなら、殺される覚悟もあるでしょ甘ったれるな」そういって二人の心臓をえぐり殺した。
カッサライの奴ら絶対に許さない。
そこでみゆきちゃんが「そんな憎しみ全開して戦ったら長のチョウジの力が増すだけだよ」
みゆきちゃんの言葉にハッと気づかされ反省させられる。
でも私は我を忘れて憎んでしまう。
だって私の子供達が殺されてしまったからだ。
本当に許せない。
そしてみゆきちゃんはまた瞑想に入った。
この世界にリリィ、豊川先生、ダンデライオンの力が必要だとみゆきちゃんは言う。
瞑想を初めて十五分の時が経過した。
カッサライ達の気配は感じられない。
「ダンデライオンの二人は北海道の稚内にいる」
「そのダンデライオンの二人は共に双子なの?」
「そうみたい、今、北海道はカッサライが急増している」
「カッサライが急増しているのか?」
そういえばラジオで聴いたことがある。
カッサライの信者がこの混沌とした世界に仕返しをしてやらないかと、勧誘の言葉を示していた。
勧誘に惑わされたら最後、二度と人ではなく悪魔そのものとなってしまう。
そうなる前に私達は一路北海道の稚内に行く決意をした。
私とみゆきちゃんはアラタトに戻り、アラタトの移動手段で稚内を目指した。
動力に手をふれて、稚内と念じた。
すぐに瞬間移動をして、日本最北端の稚内に到着した。
モニターを映してみると、稚内はもう冬でモニターには真っ白なダイヤモンドダストが映し出されている。
「みゆきちゃん。その外套だけで寒くないの?」
「このアラタトの中は暖房が効いているけれど、外は寒そうね」
するとエイちゃんが「その外套を脱いで暖かい格好をした方がいい」
「そんな服があるの?」
そこでエイちゃんが、「その外套は目立つから、メグの藍色のワンピースと黒のダウンジャケットを貸すよ」
「メグさんのところは恵まれた環境にいたんだね」
「そうあの子達が育ててくれた食料を物々交換で変えてもらっていたのよ」
みゆきちゃんは着替えたが少し大きかったが別に問題はなさそうだ。
ちなみに私の服装は白いワンピースだった。
もしダンデライオンの二人が生まれ変わりがいるのならこのアラタトを見ることが出来るはず。
外に出て白い吹雪が舞っている。
私は寒さを感じないが、みゆきちゃんはかなり寒がっていた。
「みゆきちゃん。ここは街も村もなさそうだけど」
「あるわ、視界がダイヤモンドダストで見えないけれど、みゆきのチャクラには見えるわ」
するとみゆきちゃんの言うとおり、街が見えてきた。
「あそこにダンデライオンの二人はいるの?」
「わからないでも、行ってみないと分からないわ」
街に近づくと、槍を持った青年や中年などが私達を囲んだ。
「何だお前等、首狩り族のカッサライか?」
「違う、私達は歌のうまい二人組に会いに来た」
「お前、そんな格好で寒くないのか?」
と心配され、「私は禁忌を犯した吸血鬼の川上メグだ」
「私はホーリープロフェットを駆使するみゆき」
私達は名乗ったが、みんな私達の名前が分かるはずもない。
「よそ者よ、ここから先は通さない」
そこで「カッサライだ」と声が響いてきた。
外套をまとったカッサライがこの街に襲撃してきた。
「みゆきちゃん」
「分かっているよメグさん」
カッサライをやっつけてこの街の人々を助けようとカッサライに立ち向かった。




