このすばらしき世界に祝福を!
アラタトに乗り込みエイちゃんの元へ。
「エイちゃん」
エイちゃん達の隠れ家に私はエイちゃんを呼ぶ。
そこに驚くべき事があった。
ダンデライオンの二人がそこにいたのだ。
「盟、梓、生きていたんだね」
「生きていたんだね、じゃないよ、そっちから来ると思ったのにこっちはずっと待ちぼうけだからこっちから来たよ」「そうだよ」
「二人ともよくここが分かったね」
「ルシファーって言う神の使いに教えられて来たんだ」「あの人のおかげでみんなに会うことが出来た」
ルシファーは隕石を落とそうとする張本人、そんな天使か悪魔か分からない奴に助けられたのか。
「ルシファーはお前達には試練があるって言っていた」「あの空にギラリと光る隕石を破壊する使命があるからついて来いって」
「二人とも聞いていないの?あの隕石はルシファーが作った物何だよ。そんな人にひどいことをされなかったのか?」
「ルシファーがそんな事を」「どう言う事?」
「五百年に一度のアラタトの試練なんだって」
「その試練を僕たちが?」「聞いてないよ」
そこでエイちゃんは「メグ俺たちに何かする事は無いのか?」
「エイちゃん達は祈りを捧げて、私が素手で隕石を止めるから」
「そんな事が出来るのかよ」
「出来るとも。ルシファーは見たいらしいんだ。私たちの底知れぬ力を」
「そういっても素手で隕石を止めるなんて無謀なんじゃないか?」
「その為にエイちゃん達は祈りを捧げるんだ」
「祈りを捧げるったって、ここには」
「エイちゃんも禁忌を受け継ぎし吸血鬼、デジャブに犠牲になった魂を呼び起こして、その人達の祈りを捧げる」
「そんな事が可能なのか?」
「エイちゃんなら出来る。時間がない。私は隕石を止めに空に行く」
「それは無茶なんじゃないか?」
「やってみないと分からないじゃない」
「分かったよ、俺たちはデジャブの犠牲になった人たちの魂を集めて祈りを捧げるよ」
「お願い。やってみて」
そういって私は空に飛び立った。
ギラリと光る隕石はもうすぐに落ちようとしている。
私は禁忌を受け継ぎ吸血鬼どんな事もへっちゃらだ。
空に飛んでいくと隕石が近づいてくる。
本当に不気味な生命体だと感じた。
大気圏に突入して隕石はまだ大気圏には突入していない。
もう少しだエイちゃん達は私に祈りを、すると地球がエメラルドの色に染まった。
祈りは始まっているらしい。
私も頑張らなきゃいけない。
隕石に到達すると、隕石は爆破した。
何?何が起こっているの?
爆炎に飲み込まれて、中に入っていくと、この世の物とは思えない巨人が私の前に現れた。
巨人がホウコウする。
「うおおおおおおおんん」
と。
ロールプレイングゲームに出てくるラスボスってこの様な奴の事を言うのだろう。
良いだろう。受けてたつよ。
巨人は素手で私にパンチを放ってきた。
私はいとも簡単にそれを回避して巨人に攻撃を加える。
「ありゃああああああああ!」
見事に入ったが、ダメージは与えられていないみたいだ。
祈りがまだ不完全だと気がついた。
宇宙での戦い。
隕石の怪物。
私は一人じゃない。一人で戦っているんじゃない。
もう一度、攻撃を加える。
「ありゃああああああああ」
見事に命中したが、ダメージが少しだけ会った。
祈りが通じているのか?
そう思っている私に大きな隙が出来てしまった。
巨人のパンチが私に炸裂した。
「きゃああああああ」
その威力は半端なものじゃない。
私の心に邪悪な芽を植え付ける程の破壊力だ。
禁忌を受け継ぎ吸血鬼は死なないがある程度の苦しみによって悪に染まる。
負けられない。
****** ******
空を見上げてメグは懸命に戦っている。
「メグ」
「「メグさん」」
ダンデライオンの二人もメグが戦っている所を見て祈っている。
「みんな、メグに祈りを」
ダンデライオンの二人は歌い、そしてデジャブに肉体を亡き物にされた魂を呼び起こした。
「みんなメグに力を」
****** ******
私は聖なる吸血鬼、力がみなぎってくる。
これが正真正銘の最後の戦い。
私は打ち勝って見せる。
みんなの夢を守るために。
「はああああああああ」
隕石の怪物に攻撃を加える。
大打撃を与えられた。
「私は負けるわけにはいかないんだ」
神の試練だが何だか知らないけれども、私は本当に負けるわけにはいかない。
いつも調子の良いことを言ってくるダンデライオン。
いつも私の側に行て支えてくれるみゆきちゃんに節子ちゃん。
いつも聴覚障害を持っているにも関わらずに幸せを運んでくれる藤沢三姉妹のみんな。
ちょっと臆病な麻美ちゃん。
いつも頼りになる豊川先生。
そして私の事を助けてくれたエイちゃん。
その他にも私の事を支えてくれる世界のみんな。
恵みを与えられ、私はここまで強くなれたのはみんなのおかげ。
みんなが私を励ましてくれている。
世界中のデジャブに肉体を奪われた魂も私のことを応援してくれている。
私は負けるわけにはいかないんだ。
この戦いに打ち勝つことが出来たら、デジャブに奪われしそれぞれの魂の肉体を取り戻すことが出来る。
何だ?体中からエメラルドのオーラが私を包み込む。
私は一人じゃない。
私は一人で戦っているわけじゃない。
だから、「負ける訳にはいかないんだ」
隕石の巨人に攻撃を加える。
すごい半端な攻撃力じゃない。
隕石の怪物が私に拳を握りしめ攻撃を加えてきたが、私もその小さな手を拳に変えて攻撃を加える。
ぶつかり合う大きな拳と私の小さな拳。
すると怪物は腕が吹っ飛んで形勢逆転と言ったところだ。
「言ったでしょ。私は負けるわけにはいかないんだ」
私にミルミルエメラルドのオーラがわき起こり、隕石の怪物を倒す。
そこに現れたのがみゆきちゃんと節子ちゃんだった。
「私たちが武器になれば、隕石の怪物を倒すことがたやすくなってくる」
みゆきちゃんはネオホーリーブレードに節子ちゃんは盾になり私の攻撃力と防御力がすぐにアップした。
「これで最後だ!」
隕石の巨人は口からドス黒いオーラを放ってきたが、節子ちゃんの盾で回避して、隕石の巨人にネオホーリーブレードをかざした。
胸に突き刺さり、「うおおおおおおんん」と叫び声とともに消滅していった。
「やったみたい」
ネオホーリーブレードと化したみゆきちゃんは元の姿に戻り、盾と化した節子ちゃんも元の姿に戻り、喜びを分かちあった。
宇宙のどこからか?金色の粉が降り注いだ。
どこからか不思議な声が聞こえる。
「聞こえますか?私はアメノミナカヌシ、全宇宙を統括するものです」
「あなたが神様?試練は終わったはずだよね」
「私はあなた方に試練など、課してはいません」
「じゃあ誰が?」
「ルシファーの仕業でしょう。あのいたずら者、あなた達の奇跡の力を見たいが為に、試練を申し入れたのでしょう」
「じゃあルシファーにきつく言っておいて」
そこでみゆきちゃんが「メグさん神様に向かってそんな言い方しちゃだめだよ」「節子もそう思う」
「良いのですよ。私がルシファーを野放しにしたのは本当の事なのですから」
「それよりも世界は元通りに戻るのでしょうね?」
「戻りますとも。デジャブに肉体を奪われた魂は時期に元の姿へと戻るでしょう」
「本当に?」
「しかしそれはあなた方の祈り次第の力でどうにでも出来ます。
さあ私に願いを込めて祈るのです」
地上ではエイちゃん達が祈りを捧げている。
その証拠にこのエメラルドのオーラが私達を包み込んでいる。
「祈るんだってさ」
みゆきちゃんと節子ちゃんに言う。
「どうせだったらすごい世界を望もうよ」「以前の世界よりもっともっと素敵な世界に」
そういって二人は強く祈った。
私もつられて共に祈った。
もっともっと素敵な世界に。
私たちが祈れば祈るほどエメラルドのオーラが増していき、次第にエメラルドのオーラは目映い光へと変化していった。
感じる。さまよえる魂がそれぞれの肉体へと戻っていくところを。
人間たち、海の生き物達がそれぞれの肉体に戻り、デジャブに肉体を奪われし者が蘇って行く。
でももっともっと素敵な世界にしたい。
そう私たちは祈り続けた。
赤みかかっていた世界が元の青い世界に戻っていく。
出来れば戦争もない世の中にして、どちらが正しいのではなくどちらが楽しいかと選ぶべき世界にしたい。
いじめもパワハラもない世界へ。
誰もが夢を持てる世界へ。
そう私は祈り続けたが、その祈りには届かなかった。
いじめも戦争もパワハラも無くては成り立たない世界であってあるのだから。
それを聞いた私はひどく燃えた。
だったら私の禁忌を受け継いだ吸血鬼の出番だ。
そして私たちの祈りは届き、私とみゆきちゃんと節子ちゃんは元の世界へと戻っていく。
エイちゃんが匿っていた子供達の親御さん達は蘇り、それぞれ子供達は親元へ帰っていく。
「エイちゃん」
私はエイちゃんに飛びついた。
「良くやったなメグ」
「エイちゃん達の祈り確かに受け取ったよ」
ダンデライオンの二人にみゆきちゃん節子ちゃん、麻美ちゃん藤沢三姉妹の祈りも確かに受け取った。
さらに全世界の人たちの祈りもこの胸に響いている。
デジャブがいなくなった世界で私達はこれからが大変だ。
このすばらしい世界にも悲しみに打ちひしがれている人がいる事を、私はその人たちの為に一人でも多くの人の役に立ちたい。
禁忌を受け継いだなら永遠に永遠にエイちゃんと一緒にこのすばらしい世界をもっとすばらしい世界にしたい。
****** ******
一ヶ月後。
「メグ大変だ。勝君が家出したらしい、みゆきちゃんのチャクラで何とかならないか?」
「うん検討してみる」
みゆきちゃんが控えているゲーム部屋まで言って、「みゆきちゃん、チャクラで勝君の居場所を特定できないかしら?」
「任せて」
額をバンダナで隠してある第三の目を開き、勝君の居場所を特定している。
勝君は船越し橋のしたでこの寒い中、凍えているわ。
「じゃあ、助けに行かないと」
船越し橋は近所なのでアラタトで行く必要はないので、私は全速力で船越し橋の所に行く。
勝君はみゆきちゃんの言うとおり、船越し橋のしたで凍えながらうずくまっていた。
「勝君だよね」
「誰あんた」
「お母さんから聞いたよ。家庭内暴力で家を飛び出していったって」
「俺を連れ戻しに来たのかよ」
「勝君、手を貸して」
言われたとおり私に手をさしのべる。
「なるほど、お母さんに暴力を降って後ろめたいんだね」
「何でお前にそんな事が分かるんだよ」
「さあ、何ででしょう?」
「用がないならとっとと消えろよ」
「私もついていってあげるから、一緒に帰ってお母さんに謝ろう」
すると勝君は泣き出してしまった。
「俺は最低な人間なんだよ。家庭内暴力をして、もう俺に居場所なんかないよ」
「だったら今日は私の家に来ない?」
「そんなの迷惑なだけだろう」
「迷惑なんかじゃないよ。私たちはあなたのような子達に居場所を提供してあげているんだ」
「今までそういう奴にそういう事を言われてきたけれど、最後には俺に嫌気が刺して見捨てる人間が専らだよ」
「んじゃ、そうね。今日はちょうど私の族の集会があるんだけれども、行ってみない?」
「族って暴走族?」
「そう暴走族。私が頭なんだ」
「嘘だろ」
「だったらついてくる?」
「ああ、行ってみるよ」
暴走族と聞いて食いついてきた。勝君はよほどストレスがたまっているみたいだ。
早速集会に行き勝君も連れていく。
「総長なんすかこいつ?」
龍平君を見てビビっている様子。
「そんなにビビらなくても命は取らないよ」
「いや場合によっちゃすっ飛ばすけれど」
「龍平君!」
自重しろと言わんばかりに言う。
「分かってますよ総長、また仕事で俺達につきあわせるんでしょ」
「お願いできないかな?」
「総長のお願いなら仕方がないな・・・ほれ勝とやら、俺の後ろに乗るか?」
「は、はい」
とビビっている。
私は勝君にウインクをする。
「アハハすごいな」
「ようやく笑ってくれたね」
そう私はその笑顔が見たくてこの仕事を半分無償で仕事をしている。
そして塾に誘って、月謝を取って仕事をしている。
月謝を払って貰うのだから、私は全身全霊に頑張らなければいけない。
このすばらしいき世界にしたいために私は私の仕事をしている。
そうして世の中は回っている。
私もおちおちしていられない。




