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メモリーブラッド0  作者: sibatamei
第4章禁忌を犯したものの宿命の対決。
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修行中

 節子ちゃんが放つ黒い波動を受けつつも、もう少しでみゆきちゃんに託されたホーリーアローの矢を突き刺しに行く。


 もう少し。


「こしゃくな」


 黒い波動を強めてきた。


 それでも私は片手で受け止めつつ節子ちゃんの元へと行く。


 そして節子ちゃんの所にたどり着きホーリーアローの矢を節子ちゃんの胸元に突き刺す。


「ぐわああああああ」


 今度こそ、節子ちゃんがデジャブの魔の手から解き放たれることを私は祈る。


 その祈りは届いたのか?節子ちゃんは無垢な顔をして気絶している。

 

 神様が私に味方したのか、一瞬私にデジャブの空に蔓延るデジャブのオーラを突き破り私に一筋の太陽の光を注ぎ力を与えてくれた。


 とにかく無垢な顔で気絶している節子ちゃんを羽衣でおおいデジャブに気づかれないようにした。


 それよりもみゆきちゃんは大丈夫か?


「みゆきちゃん」


 と声をかけるとにこりと笑って親指を突き上げる。


「みゆきちゃん、飛べる?」


「何とか飛べるよ。タイムストッパーで体が動かなかっただけだから」


「じゃあ私が節子ちゃんをおおいながら、エイちゃんのアジトまで飛んでいくから」


「メグさんにはいつも面倒をかけるね」


 なんて私のことを気遣ってくれた。


 



 ******   ******




 エイちゃんのアジトに戻ると、そこには子供達を見守るエイちゃんがいた。


「メグ大丈夫だったか?」


「うん。大丈夫。エイちゃんは」


「何人かの骸骨が現れたが何とか倒すことが出来た」


「そう。エイちゃんも大変だったんだね」


「ああ、でも子供達は無事だ」


「ここもそろそろ移動しないといけないかもしれないね」


「そうだな。でもデジャブが見ている」


 そこで私が「みゆきちゃん。ここから少しでも安全な所を占う事は出来る?」


「やってみるよ」


「お願いね」


 みゆきちゃんはホーリープロフェットを発動してビー玉サイズの水晶玉を片手に占っている。


「近くの樹海の森の中の洞穴と出たわ。そこで少しは時間を稼ぐことが出来るわ」


 そこは山脈に連なる森であり、隠れるにはもってこいの場所だった。


 一辺に子供達をつれていくことが出来ないので二人ずつ羽衣を纏いながら移動した。


 敵に遭遇することはなかった。




 ******   ******




「フーこれで全員だな」


 森の奥にある洞穴にみんなを連れていき私達は身を隠す。


「お母さーん。お父さん」


 泣いている子供達もいる。


 私には慰める言葉も見つからない。


 そんな泣いている子供達を見ていると私は内蔵をえぐられるかのような痛烈な気持ちになる。


 もう子供達の親は見つからない。

 デジャブに殺されてしまったのだ。

 死んだ人間を蘇らせる事は出来ない。

 それは悲しい事だ。

 でも魂は死んでいない。

 いくらデジャブでもアラタトを引き渡す事さえない限り、世界の死んでいった魂を破壊することは出来ない。


 一刻も早くデジャブの野望を止めて、この子達の親はいなくなってしまったけれども、あの頃の平和を取り戻したい。


 みゆきちゃんがエイちゃんが持っていた翡翠をホーリープロフェットのビー玉サイズの掛け合わせて占っている。 その占いは節子ちゃんが正気に戻り、力を合わせて占っている。


「占いはどう?」


 私がみゆきちゃんと節子ちゃんに聞く。


「占いによると私たちの仲間を全員集めるとデジャブの野望は解き放たれるって言っている」


「それでみんなの居場所は分かったの?」


「北に豊川先生の気配を感じるわ。それに南には麻美ちゃんに藤沢三姉妹がいるって言っている。それに東の方に豊川先生の奥さんが滞在しているって言っている」


「じゃあ北に行こう。豊川先生が力になればこの苦難から解放されるかもしれない」


「二手に分かれた方が良いかもしれない」


 作戦を考え、やはり二手に分かれるのは危険だと言うことで、始めに北に私と節子ちゃんとみゆきちゃんと一緒に行くことになった。


 私は羽衣を一つ使いみゆきちゃんと節子ちゃんは二人で羽衣を使うことになった。


「じゃあ、行くよ」


 私が節子ちゃんとみゆきちゃんに言うと「うん。わかっている」みゆきちゃんは言って、節子ちゃんは頷いた。


 羽衣を使えばデジャブに気づかれる事はない。

 でも私たちは油断してはいけない。


 北に飛んでいき、日本海をわたって中国の方へ、ここでも相変わらず、空を見上げると漆黒のオーラが世界を包み込んでいる。


 本当に世界の人間はいなくなってしまったのか?

 人一人見つかる事がない。


 そこでとある湖に到着した。


「この辺に豊川先生の気配を感じる」


 みゆきちゃんは言う。


 そこに滝に打たれている何者かがいた。


 私の肉眼は普通の人間とは違くて遙か遠くまで見渡せる。


「あれは豊川先生だ」


 半裸で滝に打たれている。


 私はすぐさま、豊川先生の所に向かった。


「豊川先生」


 と飛んでいき豊川先生は私たちを見ると目を丸くして驚いた顔をしていた。


「メグちゃん。それに節子ちゃんにみゆきちゃん」


「豊川先生」


 私はそんな豊川先生に抱きついた。


「メグちゃん」


 私の父親代わりの豊川先生は健在だ。


「所で豊川先生は何をしているの?」


「修行だよ」


「修行?」


「きっとメグちゃん達は僕を見つけてやってくる。その日のために力を蓄えておいたのだよ」


「そうなんだ」


 そんな時に白い白衣を着た者が私たちの前に現れた。


「何じゃその者は?」


「ハッ、師匠、この子達は私の友達です」


「そうか」


 豊川先生の師匠は私たちを一人一人一瞥しながら、「なるほど、禁忌を受け継いだ吸血鬼と言うのはお主じゃな」


「はい」


「それにその子供達にも不思議な力を感じる」


 みゆきちゃんと節子ちゃんはそう言われて顔を見合わせる。


「この世界を救いたいのじゃな?」


「はい。そうですその為に・・・」私が続けようとしたところ豊川先生の師匠は「その者の力を借りてここまで来たのじゃな?」とみゆきちゃんを持っている杖でさす。


「何でもご存じなのですね」


「ああ分かるとも、所でお主等ここで修行をして行かぬか?」


 そこで私は豊川先生の目を見る。

 すると豊川先生はそうした方が良いんじゃないかと言うような目をしている。


 でも私は「私達には一刻の猶予も残されていません、ご存じの通りこの世界はデジャブの暗黒の世界に染まっています」


「そうか。じゃが今のお主達にはデジャブにはかなわぬ」


「じゃあどうすれば?」


「神の力を借りてデジャブの野望をくい止めるのじゃ」


「神の力って、デジャブは神をもりょうがした力を蓄えられていると聞いている」


「いや神に勝る力などこの世にもデジャブの力であるこの世ではない力さえもない」


「ではなぜ神は私達を見捨ててしまったの?この夜か朝か分からない世界になってどうして神は黙ったままなの?この世に神様なんていないよ」


「いや神は直接救いの手をさしのべたりはしない。その材料となる物を授けられている」


「材料となる物って?」


「お主やそこの娘さん達や私の弟子の豊川の命じゃよ」


「命?」


「そう命じゃ。お主は禁忌を受け継ぎ吸血鬼、お主の命と神の力を合わせればデジャブの野望をくい止める事ができる」


「でも私には時間が」


「修行ならすぐに終わる」


 私は豊川先生を見て、豊川先生は『やってみなよ』と言うようなアイコンタクトをしてきた。


「でも私たちがやっている事はデジャブに筒抜け状態なんじゃないんですか?」


「大丈夫じゃよ。この辺り一帯にわしのケッカイが張ってある。デジャブに見えぬようにな」


 そこでみゆきちゃんと節子ちゃんが「私もその修行を受けます」「私も」


「そうかそうか。じゃが無理は禁物じゃぞ」


 私とみゆきちゃんと節子ちゃんは白装束を纏った。




 ******   ******



「修行をやる前にわしの力を見せてやろう」


 杖を持ちあげて、杖から光の柱が出来上がり、デジャブが包み込んだ漆黒のオーラを貫通して空が垣間見えて、太陽の恵みを私たちは受けた。


「あの時、節子ちゃんを助ける時にやったのは主将だったんですか?」


「何の事かな?」


 とぼけているのか分からないと言うような言葉を口にする。


「とにかく今わしがやったのは神に力を借りたのだ。その結果デジャブが世界を包み込んだ漆黒のオーラを貫いて我らの源である太陽を照らさせた」


「凄い。この力さえあればデジャブなんていちころよ」


 そこでみゆきちゃんが、「そう甘くはないよ」


「みゆきとやらの言う通りじゃ」


 そこで主将が「みゆきとやら、お主にはチャクラの素質がある」


「チャクラって?」


「チャクラとは額の第三の目とも呼ばれる物じゃ。その力で未来を見ることが出きる」


「おもしろそう。そのチャクラを極めれば、ホーリープロフェットの力に拍車がかかる。

 ねえどうやったらその第三の目であるチャクラを極める事が出きるの?」


「精神統一をして、額に力を集中するのじゃ」


 みゆきちゃんは座禅を組んで目を閉じてチャクラを極める事にしたようだ。


 そこで節子ちゃんが「私もみゆきちゃんと同じようにチャクラを極めたい」


「いやお主には違う修行をしてもらう。この先必ず必要となる治療法じゃ」


「治療法?」


「わしにはチャクラがついておる。騙されたと思ってその治療法を受け継いでみる気はないか」


「みゆきちゃんが頑張るなら私も頑張る」


 そして私には主将は「お主には今わしが見せたデジャブのオーラを貫く太陽が垣間見える技を伝授しよう」


 節子ちゃんとみゆきちゃんは主将がつきっきりでそれぞれの技の修行をしている。


 私は豊川先生と共に滝に打たれて精神を統一する。


 そこで豊川先生とお話をした。


「豊川先生、エイちゃんは無事です」


「分かっているよ。僕にはチャクラがあるからね」


「じゃあ、豊川先生、これから私達はどうなるんですか?」


「この惨劇を食い止める為には神の力が必要だと僕のチャクラでは言っている」


 どうやらこの惨劇を食い止めるには神にしか知ることしか出来ないことだ。


 十に一つでも良い、万に一つでも良い、この惨劇を食い止める力を神よ与えたまえ。


 すると私から光が放出され、デジャブのオーラが割れて光が垣間見えた。


「出来たよ豊川先生」


「君は禁忌を受け継ぎ吸血鬼出来て当然だよ。師匠はもう君に教えることはないと思うよ」


「でも私もチャクラも得たいし、節子ちゃんが会得しようとしている治療法も得たい」


「人には適材適所と言う言葉がある。とにかく師匠はメグちゃんに教える事は何もないだろう。

 その力を英治に教えといておいてくれないか?」


「はい。別に良いですけれど。豊川先生はこれからどうするんですか?」


「僕はここで修行する。禁忌が無くなった僕は君たちに何も役に立つことはない」


「何でそんな事を言うんですか?みんな豊川先生の事を心配していますよ」


「僕の心配よりも自分達の心配をするべきだ。とにかく僕はここでみんなをチャクラで見ている」


「エイちゃんだって会いたがっていますよ」


「今はその時じゃない。ダンデライオンの二人と藤沢三姉妹と麻美ちゃんを捜しに行くんだ。君たちなら見つけることが安易だろう」


「そんな・・・」


「そんな顔をしなくても時期にあえると僕は思うんだけれどもな」


「分かりました。とにかく私にはもっと修行が必要なので師匠に教えにもらいに行きます」


 師匠の所に行くと、私には教える事は何もないと豊川先生の言うとおりだった。


 みゆきちゃんと節子ちゃんの修行が終わるまで師匠に何か習いたいと言ったがお主に教えることはもう何もないの一点張りで、何も教えてはくれなかった。


 師匠は豊川先生と同じ事を言っていた。

 空を裂きデジャブの漆黒のオーラを裂くことを伝えにいけと。

 みゆきちゃんと節子ちゃんの修行は少し時間がかかると言われ、私はひとまずエイちゃんの元へと帰る。




 ******   ******




「エイちゃん、空に手をかざして一点を集中させるんだ。そうすれば私のようにデジャブの漆黒のオーラを裂き空を垣間見る事が出来るでしょう」


 エイちゃんは私の言うとおりにして事を行った。

 するとエイちゃんはすぐに会得して、これでデジャブ妥当の切り札が増えた感じがした。


「みゆきちゃんと節子ちゃんはその修行に精を出しているんだね」


「そうだけれども、エイちゃんは豊川先生には会わないの?」


 もし会いたいならすぐにでも会わせてあげられるのにエイちゃんも豊川先生と同じように今はその時じゃないと言って子供達と戯れている。


 豊川先生とエイちゃんはエイちゃんが禁忌を受け継いだことで複雑な何か後ろめたい物があるのだろうと予感はしていた。


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