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メモリーブラッド0  作者: sibatamei
第4章禁忌を犯したものの宿命の対決。
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ホーリーアローの矢を節子に

 ここには十人の孤児達がいる。

 エイちゃんはこの孤児達の親代わりとしてここに潜んでいるみたいだ。


「迂闊に外は出られないからな」


「地球上のみんなはデジャブに魂を囚われている」


「そうなんだ。この子達の親もみんなデジャブに魂を操られている」


「ところでその翡翠どうしたの?」


「偶然拾ったものだよ。拾ったとたん、神様に導かれるって、だからたまにデジャブの見えないところで、天にかざしている」


 そこで孤児の一人が「パパお腹すいたよ」


「ああ分かっている」


 そこでみゆきちゃんが鞄から大量の缶詰をお腹をすかした子に分け与えている。


「お腹がすいたならみゆきに任せて」


 孤児達はみんなデジャブに怯えている。

 無理もない、デジャブに親御さん達はデジャブに魂を囚われてしまったのだから。


 この世界でデジャブに魂を操られた者にホーリーブレードは通じない。

 この漆黒のオーラの下では私たちの聖なる力は通用しない。


「食料も僅かになってきた」


 ため息混じりに言うエイちゃん。


「食料なら任せて」


 私とみゆきちゃんは羽衣を纏い、いざ缶詰工場に。

 本当にデジャブの目を羽衣は近づけさせない。


 缶詰工場に到着して、先ほど私たちに襲いかかってきた骸骨達はいなかった。


 缶詰工場の中に入り、鞄いっぱいにして缶詰を調達している。


 私とみゆきちゃんで羽衣でデジャブを欺いて缶詰を大量に取りに行けば安心だ。


 そしてエイちゃんの隠れ家に戻り、大量の缶詰を子供達に分け与えた。


「悪いなメグ、こんな危険な事をしてまで缶詰を調達してきて」


「何を言っているの?私たち恋人同士でしょ」


 するとエイちゃんは唇に人差し指を添えて「しー」と言った。


 そうだった。エイちゃんと美里ちゃんの前では私とエイちゃんとの恋人同士はタブーであった。


 良かった気がついていない。


 そんな美里ちゃんを見てみると、かわいくて昔の私を想像してしまう。


 あの弱虫だった私。


 でもエイちゃんは美里ちゃんに限らずに平等に子供達の面倒を見ている。


 少なからずとも私とみゆきちゃんとエイちゃん以外に子供達がいた事に私は安心した。


 そんな時みゆきちゃんが、ホーリープロフェットで占っていた。


「メグさん。豊川先生達は生きているって」


「本当に」


「英治お兄ちゃん、その翡翠をかしてくれないかな?」


「ああ良いけれども」


 みゆきちゃんはホーリープロフェットのビー玉サイズの水晶玉と翡翠をくっつけた。


「節子ちゃんの居場所が分かったわ」


「本当に?」


 みゆきちゃんは翡翠をエイちゃんに返して、羽衣を纏い飛び立とうとした瞬間に私は「今日はこれぐらいにした方が良いんじゃないか?」


「どうして節子ちゃんが待っている」


「分からないけれども、これ以上外に出るのは危険だわ」


「この羽衣があるじゃない」


「分からないけれども、デジャブに悟られるかもしれない」


 みゆきちゃんは複雑そうな顔をして「分かった」と言ったが私はまたみゆきちゃんが無茶しないかじっと目を見つめて、私の目を反らした。


「やっぱり一人でも行くつもりだったのね」


「メグさんは節子ちゃんが心配じゃないの?」


「それは心配よ。でも迂闊に動かない方が良い。この羽衣もデジャブに悟られるかもしれないから。

 だから約束してみゆきちゃん。

 一人で勝手に行動しないって」


 またみゆきちゃんは複雑そうな顔をして「分かった」と言ってくれた。


 私はみゆきちゃんが半信半疑で正直信用が出来ない。


 私は子供達の紹介を受けつつもみゆきちゃんがまた無茶な事をしないか監視していた。


 太陽の光も遮断されたこのデジャブの漆黒のオーラに包まれて闇に閉ざされている。


 石を拾い力を入れて握りつぶそうとしたが、てんで力が入らない。


 本当に絶望的な場所だここは。


 子供達とみゆきちゃんを寝かせて私とエイちゃんは禁忌受け継ぎ吸血鬼なので、疲れる事はないのでしばらく話し合っていた。


「エイちゃん」


 改まった感じでエイちゃんに抱きついた。


「本当にメグなんだな」


 私とエイちゃんは抱き合う。


 この洞窟内もいつデジャブの手先にあらされるか分からない。

 それまでエイちゃんと話をしながら見張りをしていた。

 子供達の様子を見てみると、太陽の光に当たらないからか?肌が白く弱々しい感じがする。

 デジャブが憎い。

 デジャブを殺してやりたい。

 でもそれはデジャブが望んでいること。

 デジャブの野望を解くためにはどうすれば良いのか分からない。


 色々とエイちゃんと話し合っている途中、何か地響きが鳴り始めた。


「エイちゃん。何か聞こえない」


「来やがったか」


 そういってエイちゃんは、子供達が眠っている場所まで行く。


「みんな起きろ」


「エイちゃん、何があったの?」


「説明している暇はない、奴らにここの場所を見つかってしまったんだ」


 子供達は怖いのか?怯えている。


「メグ、力を貸してくれ」


「分かっている」


 外に出ると巨大な骸骨が迫ってきた。


「ウオオオオオオン」


 と雄叫びをあげながらこちらに迫ってくる。


「ウオオオオオオン」


 と言って私とエイちゃんの元へと両手で握りしめながら私たちにたたきつけようとしたが、私とエイちゃんはそれを回避する。


「メグさん」


 と言ってみゆきちゃんが私の所に駆けつける。


 ホーリーブレードだ。


 みゆきちゃんはホーリーブレードに変化して私はそのホーリーブレードを構える。


 心なしか以前より力が増しているような感じがする。


「デジャブの悪しき魂よ覚悟して」


 そう言いながら大きく飛躍して剣を振りかざした。


 すると強大な骸骨は再生することなく、粉々に粉砕した。


「やったか?」


「やったじゃないかメグ」


 どうしてだろうか?私は消えることを覚悟して、立ち向かった。

 それが巨大な骸骨を倒すことに成功した。


 みゆきちゃんがホーリーブレードから元の姿に戻り、「きっと英治お兄ちゃんと再会できたからだよ。だから私たちの仲間を捜して一刻も早くデジャブの野望を止めよう」


「そうだね」


 私はエイちゃんに抱きしめられた。

 すると洞穴から美里ちゃんが出てきて「何をやっているの二人とも、それに英治お兄ちゃんは美里の結婚相手なんだから」


「そうだったね」


 そう言ってエイちゃんと離れた。


「英治お兄ちゃん」


 と美里ちゃんはエイちゃんに抱きついた。


「おおう」


 エイちゃんは美里ちゃんを抱き上げて肩車をした。


 何か見ているだけでもやもやとする気持ちだ。


「みゆきの予言では私たちの仲間は生きている」


「本当に?」


「だから一刻も早く・・・」そう言ってみゆきちゃんは眠りこけてしまった。

 

 ホーリーブレードに変化するには相当な体力を消耗する。


「エイちゃん今日の所はとりあえず、みゆきちゃんも寝かせて、明日またみゆきちゃんが予言した節子ちゃんの所に行こう」


「行くのは二人で行ってくれ、俺には子供達を守らなきゃいけない」


 そんなエイちゃんの話を聞いて、美里ちゃんにもやもやとする私であった。


 とにかくみゆきちゃんの体が回復したら節子ちゃんの所に行くことにする。


 みゆきちゃんの大の親友の節子ちゃん、今頃何をしているのだろう。


 みゆきちゃんの予言では私たちの仲間は生きている。

 仲間達と一緒なら私とエイちゃんの力も倍になり、みんな探すことが出来れば、力は何倍もの得ることができる。


 私とエイちゃんは見張りをして、またデジャブの魔物が来るかもしれない。

 その間に子供達とみゆきちゃんを寝かせた。


「エイちゃん。本当に良かった」


 改めてエイちゃんに抱きつく。


「俺もだよメグ。本当に会いたかった」


「私達は禁忌を受け継ぎし吸血鬼、何とかしてこの世界の平和を守ろう」




 ******   ******




 夜明けかどうかも分からないこの世界であれから七時間が経過した。


「みゆきちゃん。行くよ」


「分かっているって」


 私とみゆきちゃんは羽衣を纏い飛び立とうとした時、エイちゃんに「気をつけて」と見送られ、飛び立った。


「みゆきの予言では北を示している」


 日本列島の最北端に位置する北海道の稚内に到着した。


「この辺だとみゆきの予言では言っている」


「何もないみたいだけれども」


「メグさん油断しないで、邪悪な気配を感じる」


「確かに言われてみれば」


「まずい隠れて」


 私とみゆきちゃんは隠れた。

 そこには節子ちゃんが連れた骸骨と共謀しているように節子ちゃんは骸骨を引き連れている。


「節子ちゃん」


 みゆきちゃんが節子ちゃんの元へ行こうとしたところ、私はみゆきちゃんの口元を抑えて止めに入った。


「ダメだよ、みゆきちゃん。節子ちゃんは何かしら悪しき者に操られている」


「だったらみゆきのホーリーアローで」


 みゆきちゃんは聖なる弓矢を出して、節子ちゃんめがけて、うちはなった。


 聖なる矢は節子ちゃんの元へと放たれていく。


 だが悪しき節子ちゃんはその矢を握り受け止めた。


「そんなああ・・・」


 私たちは悪しき節子ちゃんに見つかってしまった。


「おや。みゆきちゃんじゃないか?」


「節子ちゃん」


 節子ちゃんの所に歩み寄ろうとした時、「あれは節子ちゃんじゃない」と言ってみゆきちゃんを止めた。


 受け止めたホーリーアローを握りつぶして、赤い目をして私たちに指を指した。


 骸骨達が私たちに襲いかかってくる。


 戦いに備えて羽衣をとった瞬間に、空から悪しき漆黒のオーラが節子ちゃんを包み込んだ。


 まがまがしいオーラを纏った節子ちゃんは引き連れた骸骨達に私達に向かって指を指してきた。


 襲いかかってくる骸骨達。


 しかも羽衣をとってしまったのでデジャブに筒抜け状態になってしまった。


 まがまがしい節子ちゃんは「やっと見つけたぞ。その妙な羽衣で我を欺こうとは・・・」と不気味な声がしてその声はデジャブだと私には分かった。


「みゆきちゃん」


「分かっているメグさん」


 みゆきちゃんにホーリーブレードに変化してもらい私たちはそんな節子ちゃんの邪悪なオーラから解放しようと私はホーリーブレードを手に構える。


「節子ちゃん。お願い正気に戻って」


 ホーリーブレードを節子ちゃんにかざす。


「ぎゃああああ」


 節子ちゃんが正気に戻ろうとしている。


 節子ちゃんが連れた骸骨達がいたが、私はサイコキネシスでけちらした。


「節子ちゃん」


 ホーリーブレードは悪しき心を壊す聖なるみゆきちゃんその物の道具である。


「節子ちゃーん」


 そう願いを込めて私は節子ちゃんにホーリーブレードをかざす。


 節子ちゃんから漆黒のオーラがあふれ出てくる。


 節子ちゃんが正気に戻ろうとしている。


「メグさん。みゆきちゃん」


 私たちの事を思い出している。


 すると空から黒い矢が飛んできてその矢は節子ちゃんの体を貫いた。


「私はデジャブ様に使えし者」


 節子ちゃんは漆黒のオーラで反撃してくる。

 私は吹っ飛んで、みゆきちゃんはホーリーブレードからあるべき姿に戻ってしまった。


「節子ちゃん」


 みゆきちゃんは身を乗り出して節子ちゃんの元へとかけて行く。


「ダメ、みゆきちゃん。その子はもう節子ちゃんじゃない」


 ホーリーアローの矢だけを持ち、みゆきちゃんはそれを節子ちゃんに刺そうとした。


「あああああああああああ」


 みゆきちゃんは雄叫びをあげながら、節子ちゃんにその聖なる矢を突き刺そうとする。


 すると節子ちゃんはタイムトリッパーを使い、みゆきちゃんの動きを止めた。


 みゆきちゃんが止まっている。


 タイムトリッパーにかかった者は触れただけでガラスのように粉々に粉砕してしまう。


「ふっふっふっ。私に逆らうとこうなる」


 そう言って動きが止まったみゆきちゃんに漆黒の波動を放つ。

 

 なぜだか分からないが私にはタイムトリッパーは効かないのだ、それはみゆきちゃんも同じはず。


「そうはさせるものか」


 私はみゆきちゃんの前に立ちふさがり、漆黒のオーラを手で受け止めた。


「メグさん」


 みゆきちゃんの心の声が聞こえる。


「これを」


 みゆきちゃんは私にホーリーアローの矢を差し出した。

 私は受け取り「分かった」と言って黒い衝撃を受けつつもじりじりと節子ちゃんの方へと向かっていく。


 もう限界だ。


 でもここで負けたら私は助かってもみゆきちゃんと節子ちゃんが・・・。


 誰か私に力を貸して。


 すると空が一瞬漆黒のオーラが突き破れかすかに空が見えた。


 一瞬太陽の光を浴びて、パワーが少しだけ回復した。

 何がどうしてこうなったのかは知らないが、私はこのホーリーアローを節子ちゃんの体に貫かなくてはいけない。


 もう少しだ。


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