いつかきっと...
早速エイちゃんと聡美ちゃんをホテルに案内する。
「こっちだよ二人とも」
二人をそれぞれ入る部屋へと案内する。
まずはみゆきちゃんとスミレちゃんアスターの二人が入る部屋に案内する。
部屋に入るとみゆきちゃんと節子ちゃんとアスターの二人は驚いていた。
「英治お兄ちゃんと聡美お姉さん」とみゆきちゃん。
「どうして?」「何で二人が」とアスターの二人。
「へへ、何ででしょう?」
ついつい得意げになってしまう私であった。
「アスターの二人、サングラスを貸して貰えないかしら?」
「うん、良いけれど」「リリィを二人に紹介するんだね」
「あんた達にしては察しが良いじゃない」
アスターからサングラスをそれぞれ二つ受け取りエイちゃんと聡美ちゃんに渡した。
二人はサングラスをかけてリリィを見て驚愕していた。
「あなたがリリィ、メグちゃんそっくり」
「本当だ。メグに双子の妹がいるって最初は信じられなかったけれど、これにはびっくりだよ」
「でしょ。とりあえず二人とも、豊川先生の所に行きましょう」
「お父さんもびっくりするだろうね」聡美ちゃん。
「ああ」エイちゃん。
二人を豊川先生と悟子君の所まで案内する。
ノックをして「入ります」と中に入ると悟子君がゲームをしている姿しかなかった。
「悟子君、豊川先生は?そこの二人は?」
「俺は豊川の息子の英治です」
「私が娘の聡美です」
「よく見ると本当に豊川の主将とそっくりだね」
「ところで豊川先生は?」
私が聞くと悟子君は「豊川の主将なら大事な用事があるって言って、どこかに行ってしまったけれど」
私は胸騒ぎがして、「向かったってどこへ?」
「さあ?」
「どうしたんだよメグ、そんなに慌てて」
「メグちゃん、私達に何か隠している事あるよね」
聡美ちゃん鋭い。
隠したって何も意味がないので私は話を切り出す前にみんなを私と藤沢三姉妹の部屋へ集めた。
そこでみんなに説明した。
みんな驚いていたが驚きを隠せないほどの者がいる。
それは聡美ちゃんとエイちゃんだ。
「そんなお父さんが五千年を生きる吸血鬼だったなんて」
「そんな事俺たちや母さんまで知らなかった」
「でも僕たちは何かあるとは睨んでいたよ」「僕も盟と同じさ」アスターの二人。
「それよりも父さんはどこに行ってしまったの?まさかその禁忌をメビウスとやらに受け継いだんじゃないよね」
エイちゃん。
「私も詳しくは知らない。それよりも豊川先生を探さないと」
そこでみゆきちゃんが「任せて」ビー玉サイズの水晶玉を握りしめてさらにその手には節子ちゃんの手が握りしめている。
「こうするとみゆきちゃんの力が増すの」
と節子ちゃん。
今はみゆきちゃんを頼りにするしかない。
するとみゆきちゃんは慌てた声を発して「豊川先生は禁忌をメビウスから受け継ごうとしている」
「場所は?」
「指輪の世界って出たけれど、みゆきには何が何だか分からないよ」
「お手柄だよみゆきちゃん」
私は早速外に出ようとしてエイちゃんに「どこに行くんだよ」と追ってきたが私はエイちゃんに着いてこられると面倒な事になると思って指輪の世界で培った尋常じゃない身体能力で、エイちゃんが追いつけないように消えるように去った。
ここなら大丈夫だろう。
たどり着いた先は浜辺に隣接する洞窟だ。
私は流霧さんからもらった指輪を掲げて指輪の世界に行った。
そして到着した。
洞窟から出るとエイちゃんは浜辺で私の事を探しているが私には気がついていない。
この様子を見るとリリィが誰からも気づかれないことと何かあるんじゃないかと思う。
それよりも豊川先生がメビウスの禁忌を受け継ぐことを止めないと。
でもここは指輪の世界でも元にいた世界と同じ広さだ。
その時、私はとにかく感じるんだと思い目を閉じてメビウスと豊川先生が禁忌を受け継ごうとしている所を感覚を研ぎすましている。
この近くにいる。
さらに感覚を研ぎすますと、メビウスと豊川先生とさらに流霧さんまでも同席している。
「ちょっと待って、その禁忌を受け継ぐことはないわ」
「メグちゃん」豊川先生が私に声をかける。
「貴様またしても私の邪魔をするつもりか?」メビウス。
「そうよ。あなたが犯した禁忌は自分で何とかするべきだわ」
ビッと指を指して言う。
「豊川よこれはどういうつもりだ。約束が違うではないか」
「約束は守るよ」メビウスにそういって「メグちゃん!」私に威圧的な視線を向ける豊川先生。
「ならその禁忌なら私が受け継ぐよ!」
「それは悪くないな」メビウス。
「やめなさい。禁忌を受け継ぐことがどれだけ辛いことかあなたには分からないわ」
「分かっているよ。輪廻天性も出来ずに魂の牢獄である体で生きることはどれだけ辛いことか」
「メグちゃん。いい加減にしないと僕も怒るよ」
「私もよ」流霧さん。
ここで禁忌を受け継ぐことはこの二人を倒すしかないみたいだ。
でも私は二人に勝つ自信はあるよ。
「よそう流霧、メグちゃんに僕達が立ち向かっても勝てない」
「なら禁忌は私が受け継ぐわ。私思うんだけど、この体で永遠に生きて行く事って素敵だと思うんだけれど」
「愚かな」メビウス。
「愚かでも何でも良い、私は本気だ」
「メグちゃん。禁忌を受け継ぐことはそんな生やさしい事じゃない」
「分かっている。だから早くして」
そして私はメビウスの禁忌を受け継ぎ、メビウスは砂のように散って消えた。
その後流霧さんは黙っていなくなり、豊川先生は複雑そうな感じだった。
禁忌を受け継いだ私は心臓の鼓動に流れる血潮が止まった。
まるで私の中で時がとまったかのような感じだ。
「メグちゃん」
残念そうな顔をする豊川先生。
「そんな顔をしないでください豊川先生。いつかこの禁忌を破る方法を見つけて見せます」
明るく返事をした。
「そういう事だ。じゃあ、始めようか?」
「何を始めるのです?」
「僕が流霧の禁忌を受け継ぐのさ。それをメグちゃんに見届けて欲しい」
「そんな・・・それじゃあ、私のやった事は無意味な事じゃないですか」
「無意味などではないよ。現にメビウスの禁忌を受け継いだのだから」
「僕なら大丈夫。禁忌を受け継いでも、何回でも何回でも繰り返し人を救い続ける」
「それじゃあ私もそれを受け継ぎます」
にこりと笑って私の頭をなでる豊川先生。
そして豊川先生は険しい顔をして、「禁忌を受け継ぐのはそんなにたやすくはないからね」
分かっているよ。
きっと私はこの禁忌を受け継ぎエイちゃんがいなくなっても魂は不滅だ。
それでも私はエイちゃんが生まれ変わり輪廻転生してもエイちゃんを見つけだして、いつまでも一緒。
「ついでに言って置くけれど、僕はメグちゃんが出会う前から知っていた。メグちゃんがアラタトの使者と言うことも」
「エエッ」
と私は驚く。
「それに僕の奥さんも英治も魂は永遠で奥さんも輪廻転生して同じように僕の所に戻ってきた。何千年たっても。
それにメグちゃんも英治の番として生まれ変わった」
「そうなんですか?」
「そういうのをソウルメイトと言うんだよ」
一つ心配なことが浮かび「私は子供を産めるんですか?」
すると豊川先生は笑顔で頷いた。
子供が産める事を知って嬉しかった。
「でも喜ぶべき事じゃない。禁忌を受け継ぐ者の末路は今だに分かっていない。
もしかしたらこの地球が果てても生き続けなくてはいけないかも知れない」
「それは・・・」
豊川先生に厳しい現実を突きつけられて、おののく私であった。
でも私は「豊川先生、じゃあ、私たちで禁忌を解く方法を探しに行きましょうよ」と前向きだった。
だが豊川先生はため息を一つしてその場を去ったのだった。
禁忌とは永遠に輪廻転生出来ずに、この肉体のまま永遠に永遠に・・・考えただけで怖くなってくるが、とにかくメリットだってある。
この若さのまま生きながらえる事。
それと子供が出来て、死ぬまで子供の面倒を見ることだって出来る。
・・・あれ?何か恐ろしくなってきた。
いやいやでも私はエイちゃんやその子供がいなくても、また生まれ変わり、導かれるように私の元へと舞い戻ってくる。
その時禁忌について豊川先生の険しい顔が脳裏に浮かび恐ろしくなってきた。
ええい!私が暗くなってどうする。
指輪の世界からとりあえず出た。
浜辺で私を捜しているエイちゃんの所に行く。
「エイちゃーん」
「メグ」
「エイちゃん」
「もしかしてお前禁忌を受け継いだのか?」
嘘をついても仕方がないから「うん」
「メグ!」私を一喝して私はその目を閉じた。久しぶりのエイちゃんの拳骨を覚悟したが、エイちゃんはそんな私を抱きしめてくれた。
「エイちゃん?」
「これからお前の事を思う不安でたまらないよ」
「大丈夫だよエイちゃん。私はエイちゃんの永遠の彼氏なんだから」
「俺は何度生まれ変わってもお前を見つけて今度こそいやこれからもお前を守るようにするよ」
「ありがとうエイちゃん」
エイちゃんと口づけを交わした。
そして私たちの旅は終わって、帰りはみんなでアラタトで帰った。
幾多の危険にさらされたが全員無事だ。
これにてメモリーブラッド第3章を終わります。
次回は死神様をお送りしますします。お楽しみ!




