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メモリーブラッド0  作者: sibatamei
第3章
53/89

リリィとメグ

 リリィはさらわれてしまった。

 とにかく人形を倒すために最大級のサイコキネシスを放ち巻き沿いにしてしまった藤沢三姉妹のもとに行く。

「みんな」

未来さんの頬を叩いたが意識がない。舞さんと京美さんも同じように。

「みんなごめんね」

 涙が止まらなかった。

「メグちゃんいったい」

 気がつくと豊川先生と悟子君が駆けつけていた。

 私はナイフのような視線で豊川先生を突きつけて「だから中止にしようって言ったじゃないか」

「・・・」

 さすがの豊川先生も唖然としている。

「豊川先生何とか言いなさいよ」

 私は豊川先生を糾弾するしかなかった。

 しばしの沈黙、豊川先生は倒れた藤沢三姉妹に胸に手をあてて。

「大丈夫だよ」

「何が大丈夫何だよ」

 豊川先生に大声で罵った。

「大丈夫だよ」

 それでも、なおそう言う豊川先生に堪忍袋の緒を切らして、飛び掛かろうとしたところ。

「・・・だ・・め」

 と未来さんが意識を取り戻した。

 私はすかさず未来さんの元へ行き、「未来さんごめんなさい」

「・・どうして謝るの?」

「だって私が・・・」

「謝るのは私の方だよ。リリィさんがさらわれた」

 私は涙が止まらず、誰を攻めるかは自分を攻めるしかなかった。

 しばらくして舞さんも京美さんも意識を取り戻した。

 三人の話を聞いたが、私がやむを得ず強力なサイコキネシスを発した時、リリィが結界貼って守ってくれた見たいだ。

 その結界がなかったらリリィ共に藤沢三姉妹もお陀仏だった見たいだ。

 とにかく三人が無事だったのは良かった。

 でももう藤沢三姉妹もスミレちゃんも帰国させると私が断言したら、丁度その時、みゆきちゃん達のグループが現れた。

 みゆきちゃんも気がついたが間に合わなかった見たいだ。

 そしてみゆきちゃんにも私とアスターとみゆきちゃん以外は豊川先生に引率してもらって帰って貰おうと話したら、みゆきちゃんは言う。

「メグさん。今回の件だけど、誰一人欠けてはいけない。みゆきの予言ではそう言っている」

「どうして?」

「それはみゆきにも分からない。でも一人でも欠けたらまずいことになるって」

 アスターの二人がサイコキネシスに巻き込まれたその傷を癒しの歌で治癒した。

 三人の怪我が治った。

「みゆきの予言ではメビウスを感じる事が出来なかった」

 自分を責めるような言い方であったが、『自分をあまり責めてはいけない』とは言えなかった。

 みゆきちゃんメビウスに囚われた節子ちゃんを助けられない事に自分を責めているのだろうか?

「何か分からないけれども、またやっかいな事に巻き込まれた感じだね」「まあ覚悟はしていたけど」

 盟と梓が言う。

 本当に二人の言う通りだとやれやれと言った感じだ。

 アスターの治癒能力の歌で怪我を完治した藤沢三姉妹の未来さんが謝る手話をしていることにきっと藤沢三姉妹もリリィを守れなかった事を悔やんでいるのだろう。

「とにかく三人とも自分を責めないでよ」

 と言うしかなかった。

「それより豊川先生。さっきはごめんなさい。みゆきちゃんの予言によると、どうやら私達何の因果があって集まったのか分からないけれども、一人も欠けてはいけない見たいでさあ」

「謝るのは僕の方だ」

 そこでアスターの二人が「もう良いから」「仲間同士責めぎ会うのは良くないでしょう」順に盟と梓が言う。

「本当にその通りだ。とにかくメビウスに囚われたリリィと節子ちゃんを助けに行かなきゃね」

 ぎゅっと胸に手をあてて気を引き締めるみゆきちゃん。

 そんなみゆきちゃんが私達に訴える。

「みんな巻き込んでごめんね。でもみゆきの一生のお願い

 どうか節子ちゃんとリリィさんもだけど、助ける為に力を貸して」

 深々と私達に頭を下げるみゆきちゃん。

「みゆきちゃん。もちろんだよ」

 私が言うとみんなも同じように穏やかな微笑みで「もちろんだよ」と言わんばかりにみゆきちゃんに訴える。

「ありがとう」

 涙を拭ってみゆきちゃんは言う。

「それよりもどうしてメビウスが」

 豊川先生は不思議そうに言う。

 それは私も同じ意見だ。

 みゆきちゃんが水晶玉が改まった感じで水晶玉を握りしめている。

「分かったよみんな。どうしてメビウスが私達の前に現れた理由が」

「それって?」

 みゆきちゃんの話によると、今回の旅行ではメビウス妥当の為に私達は導かれた。

 だがメビウスは何らかの形でそれを知り私達の後を追った。

 話を聞いた私は悔しくて涙もでない程の屈辱を受けた感じで叫ぶしかなかった。

 そう言えばリリィは言っていた。

 リリィはアラタトの民であり、そのアラタトの大陸には財宝、さらに科学的進歩を施した兵器があると。

 そのアラタトの技術を受け継ぐのは私達だったみたいだ。

 誰がそう導いたのは、みゆきちゃんの予言では神様だと言っている。

 みゆきちゃんの予言は神様の閃きをいただいて成り立つもの。

 さらにみゆきちゃんは言う。

 メビウスを導いたのは大魔王だと。

 メビウスはその大魔王の力を手にした見たいだ。

 私達には神様がつき、メビウスには大魔王。

 私達は光であり、メビウスには闇であり、今まさに対立している。

 そこでみゆきちゃんが「みゆきの予言ではメグさん。メグさんもアラタトの民だと言っている」

「そう」

 私が驚かなかった事にみんな不思議そうな顔をしていた。

 私もそうは思わなかったが、何となくそんな気がしたからだ。

 私は頬をパチンと両手で叩いて「とにかく今は一刻を争う時でしょ」

「リリィさんと節子ちゃん、早く助けないとね」

 みゆきちゃんが言う。

「いや、これは世界の問題だが我々しかいないみたいだね」

「私達だけで充分よ」

 私が言う。

「それに私達以外に頼るものもいないしね」

 みゆきちゃんの目を見て訴える。

「大丈夫だよ。みんなで力を合わせれば怖くないよ」

 そう言ってみゆきちゃんは水晶玉を握りしめてぎゅっと目を閉じてホーリープロフェットを使っている。

 いつもの予言するみゆきちゃんじゃない。

 今回は本気以上の気合いの入れ方だ。

 力を最大限以上のみゆきちゃん。

「みゆきちゃん」

 と心配そうに言うと。

「ダメ。もっと力を放出させないとメビウスの事を探る事が出来ない」

 そんなみゆきちゃんを見て私達の光の力とメビウスの闇の力が拮抗している。

「ああああああっ」

「頑張ってみゆきちゃん」

 私にはそう言うしかない。

 力を使い果たし倒れかけたみゆきちゃんを抱き止める。

「みゆきちゃん」

 するとみゆきちゃんは頭上を指差した。

 それは空中に浮かぶと言われているアラタトだ。

「豊川先生」

「どうやら普通の人間には見えないみたいだね」

 私達を襲った時に手にしたサングラスをかけてアラタトの大陸見上げる。

 そこでメビウスがさっき人形を操っていた連中一人一人探って見るとサングラスを持っていた。

 これで私達はアラタトを見ることが出来る。

「見えたのはいいけれど、どうやって行けば」

 すると私が宙に浮かぶ。

「何?何が起こっているの」

 アラタトに引き寄せられるように頭上に上がってゆく。

 さらに豊川先生と藤沢三姉妹、みゆきちゃん、スミレちゃんに悟子君も宙に吸い込まれるように引き寄せられる。

 いったい何がこれから起こるのか?

 そして私達はアラタトの地にたどり着き辺りを見渡すと人の気配は感じられない。

 近未来的な建物が建てられている。

「ようこそ諸君」

 メビウスの声が聞こえてくる。

「メビウス隠れてないで、出てこい。リリィに何かしたら私がお前を許さない」

「ふんっ威勢だけはいいな。そんなにお望みなら、これをご覧いただけるかな?」

 頭上にリリィが現れた。

「リリィ」

 リリィの元へと行くが、触れた瞬間リリィは透けてしまった。

 姑息なメビウスは私達の前にリリィを映像で見せつけて何かたくらんでいるかは分かる。

「リリィをどうするつもりだ」

「こやつの命が惜しければ、ここまでやってこい」

 地面か光だし、その地面に向かって歩いて来いと言っているのだろう。

 私がみんなの顔を見て、みんなも覚悟を決めた顔をしている。

 私達が光輝く道を歩き出す。

 一歩一歩慎重に。

 歩いていく事に大きな建物が見えてきた。

「あそこにメビウスが控えているのだろう」

 私が言うとみんなも固唾を飲むように深刻な表情をしている。

 待っていてリリィ、私があなたを守るから。

 それとメビウスの野望を阻止しないと。

 地面の光のシートが大きな城のような中まで敷かれていて、私達は光のシートを歩いていく。

「節子ちゃん」

 みゆきちゃんが言う。

 私はみゆきちゃんの小さな手を握りしめる。

「メグさん」

「大丈夫だよ」

 みゆきちゃんの手を握りしめながら、城のような大きな建物の中に入って行く。

 中は中世ヨーロッパのルネッサンスのような絵や壁画等の装飾が施されている。

 これを地上に持ち帰れば、凄い額で売れるだろう。

 でも私にはそんなのには興味ない。

 私の仲間も同じだ。

 悟子君、藤沢三姉妹、スミレちゃん、豊川先生、そして私と手を握りあっているみゆきちゃん。

 私達の緊張は高まるばかり。

 そして奥に入って行くと大きな扉にたどり着いた。

「感じる。この奥にメビウスとリリィさんと節子ちゃんがいる」

 みゆきちゃんが言う。

 これからが私達にとっての正念場だろう。

 悟子君の顔を見るとにかっと親指を突き上げて、大丈夫だよと会わんばかりにそうやった。

 藤沢三姉妹に顔をそれぞれ見て、三人は悟子君と同じように親指を突き上げてにっこりと笑顔を見せてくれた。

 普段笑わないスミレちゃんを見ると「仲間」と呟く。その言葉に感極まりぐっと心に何かがいい何かを感じた。

 豊川先生は「大丈夫だよ。みんな助かるから」

 そんな豊川先生を糾弾してしまったが改めて豊川先生の『大丈夫だよ』と言う言葉は凄く信憑性があって、安心してしまう。

 そして私はその大きな扉を蹴り破った。

 そこにいたのはリリィであった。

「リリィ無事だったんだね」

 リリィの方へ駆けつけると豊川先生が「ダメだメグちゃん」

「へ?」

 するとリリィが私に攻撃を加えて来た。

 両手をクロスさせ何とか防御は出来た。

 まともに喰らっていたら私は死に至っていたかも知れない。

「クックッどうかね実の妹に殺されかける気持ちは」

 妹って今メビウスは言った。

「どういう事?私には妹なんて」

「とにかくメグさんを援護するんだ」「分かっているよ」

 盟と梓が言う。

「節子ちゃん」

 悲痛な思いでみゆきちゃんが言う。

「クックッ」

 メビウスの笑い声が聞こえてくる。

 すると頭上から透明なガラス張りの囲いが降ってきて私とリリィを閉じ込める。

「さあ戦うのだ。どちらか一人になるまで姉妹で争うのだ」

「そんな事をさせてどういうつもりなの?」

「クックッこれから死ぬアラタトの民にそんな事を言って何になる。貴様らに冥土のやるつもりもない」

 私とリリィにガラス張りに閉じ込められた私の仲間達がガラスを壊そうと打撃与えて要るがびくともしないしその声も聞こえてこない。

 メビウスに洗脳され容赦ないリリィの攻撃が私に襲いかかる。

「リリィ目を覚まして」

 悲痛な思いを込めて言うがリリィの瞳は死んだような目をしていた。

 リリィの攻撃を避けながら「リリィ」呼び掛ける。

 そして私に隙が出来てしまいリリィに痛恨の一撃を食らう。

「ああ」

 悶える私に容赦なく攻撃を繰り広げるリリィ。

「リリィお願い目を覚まして」

「・・・」

 メビウスに操られたリリィの目を覚ます事は出来ない。

 本当にどうすればいいの?

 まるで私はサウンドバックのような感じだ。

 うっすらとおぼつかない意識をガラスの外で私に何か伝えてくる。

 でも声は聞こえない。

 藤沢三姉妹が私に何かを伝えようとしている。

 そう言えば藤沢三姉妹は聴覚障害者であり、私達の声は補聴器を使って聞こえるが彼女からの手話では多少心が込められていて聞き取ることは出来た。

 ガラス越しから藤沢三姉妹は豊川先生を通して私に何かを伝えようとしている。

 リリィの容赦ない攻撃に薄れゆく意識の中、豊川先生に秘策があると言うのか?

 私はこんなところで死ぬ訳には行かない。

 藤沢三姉妹は豊川先生を通して、何かを伝えようとしている。

 豊川先生、まだ何か秘策があるのかい?

 藤沢三姉妹を見てみると「血を吸わせて」と言っている。

「血って血液の事?」

 殴られて口の切れ端から血が流れている。

 この血をリリィに吸わせろって事?

 

 

 


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