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メモリーブラッド0  作者: sibatamei
第3章
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メビウス再び

 学習能力が早いって言うか、リリィは素直な子だと感じられた。

 今日から3つのグループに別れて行動する事になった。

 アスターとみゆきちゃんはスミレちゃんと絵を描きたいらしく海へと向かう。

 私はそんな三人に「あまり遠くに言ったらダメだからね」と言っておいた。

 豊川先生と悟子君も同じように海へと行くみたいだ。

 最後に私達のグループにどこに行きたいか聞いて見たところ海に行きたい満場一致だった。

 結局海に行きたいなら、3つのグループに分けなくてもいいんじゃないの?と思った。

 でもみんながついていると心強いし安心する。

 でも海と言っても海岸もあり、砂浜まである。

 今日はクルーザーは使えないのでイルカと戯れることは出来ない。

 だから各自目的地の広い海でそれぞれ楽しむことになった。

 本当は命に関わる事なので、気がひける。

 でも豊川先生は言っていた。


『大丈夫だと』


 今までに難解な困難にさらされてきたが、豊川先生が『大丈夫』と言うとそれは百パーセント信憑性があると断言できる。

 だから私は『大丈夫』だと思えた。

 でもだからと言って気を引き締めて行く気持ちは忘れてはいけない。

 それよりもリリィを狙った連中が何者なのかを聞くことを忘れていた。

 浜辺に行き水着に着替えて三姉妹の長女ということで代表でリリィが見えるサングラス着用している。

 豊川先生はこれは宿命と言っていたが、肝心のリリィが狙われる訳を聞いていない。

 早速リリィに訳を聞こうとしたが藤沢三姉妹が代わりばんこにサングラスを着用しながら、水着に着替えていた。

 そんな四人を遠くで見つめていた。

 もう少し様子を見ながらリリィに聞こうと思ったが、一刻を争うときだ。

「藤沢さん達申し訳ないけれども、リリィと二人きりで話し合いたい」

 と言って三人は私に『厳しく迫らないでね』と言うような感じ、外してくれた。


 リリィと二人きりになり、リリィは私に聞かれたくないことを聞かれるのだろうと、覚悟の眼差しであった。

「リリィ単刀直入に言う。昨日の連中は何者なの?」

 私の質問に対して、目を反らしたので「目を反らさないで私の質問に答えろ!」と威圧的な眼差しで見た。

「リリィ一人になりたくない」

「はあ?今はそう言う話をしているんじゃない」

「しているよ」

「とにかく私の質問に答えろ」

 リリィに怒鳴り付けた。

 するとリリィは「リリィは一人になりたくないよ」と幼い子供でも滅多に見せないような感じでわめく。

「リリィ、いくらだだをこねても許すわけには行かないんだよ」

 それでも「一人になりたくない」とわめいている。

 すると先程席を外してもらった藤沢三姉妹がリリィを庇うようにリリィの前に立ちふさがった。

「そこをどいてくれないかな?今リリィと二人きりで話しているんだ」

 すると三人は首を降った。

「昨日あなた達も巻き込まれそうになったでしょ。下手をしたら命を落としそうだったのよ」

 すると未来さんがノートを取り出して書いてそれを私に見せる。


『リリィは大切な友達。その友達の為なら命なんていらない』


 未来さんが書いたノートを見て、私は未来さんの頬を叩いていた。

 しばしの沈黙。

 私もとっさの事とは言え、反省させられる。

 そこでリリィが「ケンカ、ダメ」と言って未来さんの前に立ちふさがった。

 サングラスを着用している未来さんはリリィにその存在が見えるだろう。

 リリィは未来さんの手を引いて立ち去ろうとした事に危険だと思って、止めに入ろうとしたところ京美さんと舞さんに手を引かれて『行かせてあげて』と言わんばかりに目で私に訴えていた。

 リリィの件で危険が迫ろうとしているのに未来さんとリリィを野放しにして良いのだろうか?

 でも京美さんと舞さんは長女の未来さんを信頼している。それは豊川先生が『大丈夫』と言う言葉に匹敵するくらいに信頼できると過言じゃないと思った。

 何となく未来さんを叩いた手を見てみるとやりすぎだと思った。

 でも先程の未来さんが見せた『死んでもいい』とスケッチブックの内容を思い返して見るともっと仕置きが必要だと思った。

 リリィは狙われている。

 それにリリィは一人になりたくないとだだをこねていた。

 リリィと出会う以前から私の予知夢に出てきた。

 それにリリィは私以外の人間に気づかれる事が出来ない。

 私はそんなリリィの事が心配で、未来さんに手を引かれて行ったリリィの後を気づかれないように追いかけた。もちろん京美さんと舞さんも同じようについていく。

 二人の後を追って特に変わった事はなく、私と京美さんと舞さんはヤシの木に隠れて、その様子を伺った。

 再びさっき未来さんを叩いてしまった手を見てため息を漏らすと京美さんと舞さんは私は悪くないと言う仕草をする。

 どうやらあんな事を書いた未来さんに二人もご立腹見たいだ。

 でもリリィは一人になりたくないと言っていた。その気持ちは私にも分かる。

 私もエイちゃんに会っていなかったら今の私はどうなっていただろう?

 あれ?私、どうしちゃったのだろう?涙がこぼれ落ちてきた。

 二人に心配かけないように涙を拭ったが涙腺が故障してしまったみたいに涙が止まらなかった。

 その姿を二人に見られてしまった。

 ヤバい二人に心配かけてしまう。

 そう思った時には遅く、二人は心配そうに私に『どうしたの?』と言いたげに見る。

「いや何でもないよ」

 すると二人は私の心を読む目になり、どうやら未来さんを叩いて何か思い出したのだと気付いたようだ。

 でも今はそんな事を気にしている場合じゃない。

 ヤシの木に隠れてリリィと未来さんを見ると何か抱き合っている。

 きっとリリィの気持ちに気がついたのだろう。

 あれだけ洞察力の凄い未来さんだから。

 それよりもあの連中の事でリリィが一人ぼっちなるって言うような事を言っていたっけ。

 リリィは今未来さんに抱き締められている。

 でもいつまでもそのままの状態を維持することは出来ない。

 それは未来さんも気がついているはずだ。

 かくれんぼはもうおしまいだ。

 私は抱き合っているリリィと未来さんの元へと歩み寄る。もちろん京美さんと舞さんも一緒だ。二人もこのままリリィの事に荷が重すぎると感じているだろう。

「未来さん。さっきは叩いて悪かったよ」

『とんでもない』と言いたげに首を降った。『悪かったのは私』と手話と心を通じて私にも理解できた。そして未来さんは先程の『死んでもいい』って書いたノートの切れ端を破いた。

 これでお互いに蟠りを解消することが出来た。

 それにリリィも覚悟したひたむきな視線を向けた。

 そんなリリィを見て私は思わず「ありがとう」と言って抱き締めた。

 事情を聞く時、藤沢三姉妹には席を外して貰おうと、思ったがそれは無理だと思って話に混ぜる事にした。

 私はサングラス無しでリリィの会話が出きるが、藤沢三姉妹はサングラスをかけないと話すら出来ないので代表で未来さんがサングラスをかけて事情聞く事となった。


「リリィ、この世界の人間じゃない」

 私と未来さんも別に驚いた事ではなかった。続けてリリィは「リリィ、アラタトの民」

「「アラタトの民?」」

 私と未来さんの声がそろう。

「そうリリィはアラタトの民。アラタトは地球の空に浮かぶ浮遊大陸、現代の技術ではアラタトを発見すら出来ない。でもリリィはその技術を知っている」

 そこで私が「だからさっきの人形に囚われそうになったって事?」

「メグ察し良い。千年前アラタトは神の試練に破れて。多くのアラタト人が死に中には地上に降りたものもいたが、この地球上に降り立ったアラタトの民は今のリリィのように病原体におかされ、完全に存在すらできなくなる病気」

「じゃあリリィさんもその存在すらできなくなるの?」

 未来さんはリリィの手をぎゅっと握ってひたむきにリリィを見る。

「わからない、リリィはメグがやって来る事しか神様に聞いていない」

「神様ってリリィ」

「神様は千年に一度にアラタトに試練を課せる」

「それでアラタトは崩壊した」私が言うとリリィは「いや崩壊していない。アラタトには錬金術で金をつくる技術や、その他にも恐ろしい兵器もある。その兵器で地球を千回滅ぼす事もできる。だからリリィを狙う理由はアラタトにある財宝や、恐ろしい兵器でとんでもない事をするかもしれない」

 リリィの発言に体が氷つくほどの恐ろしさに心がつぶれそうになった。

 その時、私の脳裏にメビウスがよぎった。

 何か嫌な予感がする。

 リリィの話によると神様はアラタトを活性化させるために、千年に一度にアラタトの民全部にかけて試練をあたえた。

 だが千年位前に試練に失敗してアラタトの民はほとんど滅んでしまった。

 その生き残りが私達の友達となったリリィのみ。

 でも謎が一つある。

 どうして私にはリリィが見えるのか?

 私もアラタトの民と何かしらの関係があるのだろうか?それにリリィを狙う連中も謎のままだ。でも狙う理由はきっとアラタトの財宝か恐ろしい兵器を悪用だと思うが、メビウスの姿が脳裏が映って来る。 

 後でみゆきちゃんに占ってもらった方がいいだろう。


 リリィの話を聞いて、リリィを狙う連中の正体は分からないがリリィの知る限りの事は聞いたので私は一つ心配事を後でみゆきちゃんに聞くことにした。


 それは・・・何?メビウスの邪気を感じる。

 そして・・・。

 メビウスの人形に囲まれた。

 もはや一刻を争うとき、「みんな耳を抑えて」

そう伝えてリリィと藤沢三姉妹は耳をふさいでサイコキネシスを放ってメビウスが操る人形をすべて打ちのめした。

「メビウス、いるんだろ!姿を現せろ」

「くっくっ」

 白髪の長い髪に黒いマントはためかせてさらにタイムトリッバーの節子ちゃんを片手で抱えている。

「やっぱりお前だったのか」

「本当にうっとうしいゴキブリめが」

「差し詰めおおよその目的はリリィだろ」

「なら、素直にこちらによこせ。我は出来れば無益な争いはしたくない」

「それはこっちの台詞よ」

「形成が悪いのはお前達だと思うが」

「まさかお前また節子ちゃんの力を利用して」

「ふん。こやつにはまだ生きていてもらいたいからな」

「じゃあ節子ちゃんを返して、どっかに失せろ」

「バカかお前は」

 そう言って片手をあげて、以前とは違う巨大な人形を土から召喚した。

「みんな耳を閉じて」

 私がそういいかけ、サイコキネシスを放つが全く効いていない。

「クックッ。そのような攻撃では効かない」

 謀られた。これ以上のサイコキネシスの力を上げれば、リリィや藤沢三姉妹にも耳を抑えていても人体に影響を与えてしまう。

 メビウスが召喚した巨大な攻撃が私に向けられる。

 サイコキネシスを強めれば倒せるがここにはリリィと藤沢三姉妹にもダメージを受けてしまう。

 仕方がない「ああああっ」雄叫びを上げながらメビウスが召喚した巨大な人形に立ち向かう。

「うがー」

 と雄叫びを上げながら容赦なく私に巨大な手で私に攻撃を放ったが間一髪でよけ、巨大な人形に私の改心の一撃を加えたがまるで効いていない。

 どうやらこいつにはもっと強力なサイコキネシスを使うしかない。

 でも仲間が・・・。

「クックッこやつを倒すにはさらに強力なサイコキネシスを放てば倒せるがな」

 つまり私がそのサイコキネシスを強めてしまえば倒せるが仲間にもそのダメージが。

「くそっ」

 そう吐き捨て巨大な人形に攻撃を仕掛けたがまるで効いていない。

 何度叩きつけてもダメージが与えることさえ出来ない。

 どうすれば?

 作戦が思い付かない。

 この人形を倒すには最大級のサイコキネシスを放たなければいけない。だから私は、仲間に「みんな出来るだけ離れて」と言うと仲間は言う通り離れて行く。

 そこでメビウスが「逃がさぬ」といい私の仲間の方向に向かって飛んでいく。

「しまった」

 そう言った時はもう遅く、パニック状態となった私は最大級のサイコキネシスを放った。

 空間が歪み人形は粉々に砕けた。

 そしてリリィと藤沢三姉妹は気を失った。

 さらにやっかいな事にメビウスにリリィは囚われてしまった。

「待て、メビウス」

「クックッ最初からそうしているばいいものを」

 メビウスは気絶したリリィを浮かせ、そしてリリィと共に消えて行った。

「くそーーーーー」

 と叫ぶしかなかった。


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