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召喚理由が理不尽すぎる!  作者: キリアイス
一章:召喚~勇者見習い
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値踏み大会 ~世界について~

予約投稿できていませんでしたm(_ _)m

 この世界についての話を聞いた。曰く、


 ・この世界の名前は【リアンユ】といい、三種族が住んでいる

 ・三種族は【人間族】【魔族】【亜人族】。種族として認められていないが、混血の人種は【忌み子】いう

 ・【人間族】と【魔族】は宗教的な敵であり、それぞれが【至上主義】

 ・【亜人族】は中立だったのだが、【人間族】と【魔族】に見下され、奴隷になっている者もいるため、憎悪の念が広がってきている

 ・人口は【人間族】が一番多く、【魔族】と【亜人族】が同じくらい。【忌み子】は種族として認められてはいないので、人口調査の集計外なので不明

 ・三種族の住んでいる場所は、一つの巨大な大陸。大山脈や大森林を境に各種族が分かれて国家を築いている

 ・今回の召喚は【人間族】の意見をまとめるための召喚。本来ならば【魔族】や【亜人族】との戦争の時に呼ぶ“勇者”なのだが、あまりにも意見が割れるので【人間族】の間で行う戦争に“勇者”を使うことにしたらしい


「えっと、呼ばれたのは、戦争のためですか?しかも、同族?!」

「そうですよー?そもそも“勇者”って【リアンユ】の人間もなれるんですよね。けど、そう簡単にはなれません。しかし、異世界人は違います。なので、異世界に住んでる人を召喚するんですけど、召喚したばかりの人って“勇者候補”なんですよね。今必要なのは最低レベルが“勇者見習い”で、戦力になる人なんですよ。まー、そんな事情もあって、無差別に召喚した方々を篩にかければ、使える人が残るでしょう?」

「なんて身勝手な……!」

「ええ、これは【人間族】の傲慢ですよ。ま、“替えの利く駒(勇者見習い)”の皆様には選択肢はないですよ。御上の人――まあ、国家ですね。その人たちが勇者の反逆を恐れてますから、わざわざ僕に召喚も管理も場所も押し付けてるんですから」


 はあ、とルーカスが珍しくため息をついた。


「――……あー、うん。この話は、やめましょうか。戦争のルールとわがままな【人間族】の五大国家を教えておくので、明日に活かしてください」

「明日、ですか?」

「はい、明日です。別の施設ですけどね、五つの国家が代表者一名と世話をする下々を連れて、すでに待機しているんですよ。それで、明日は『勇者見習い引き抜きパーティー』です」


 とても面倒くさそうな催しの予感がする。今更逃げることはできないから、腹をくくるしかないのだけれども。

 そうして五大国家と呼ばれる国と、パーティーに参加する使者についての話を聞いた。


 ・軍事国家【ヴィルシーナ帝国】 使者:ダヴィド・V(ヴィルシーナ)・ヴォロノフ第三王子

 【魔族】領土と神聖マニュス連邦国領、アイト王国領と隣接する大地をヴィクトル・V(ヴィルシーナ)・ヴォロノフ皇帝が統治。徴兵があり、民衆の義務に軍事練習がある。規律で縛られているが、力ある者はその規律で猛威を振るえる実力主義な面もある。

 勇者を引き抜く際に予想できる報酬は【権力】や【領地】だと思われる。


 ・宗教大国【神聖マニュス連邦国】 使者:オルガ・オリヴィエ外交神官

 【亜人族】領土とヴィルシーナ帝国領、アイト王国領と隣接している。【人間族】至上主義で、種族間の仲が悪くなる宗教を掲げているため、他種族と商売をしているコマス合衆国と仲が悪い。ジェレミー・マニュス教皇が統治。

 勇者を引き抜く際に予想できる報酬は【名誉】だと思われる。


 ・魔法大国【アイト王国】 使者:魔導士ベルナルド・グリモア

 【人間族】領土の中心国。すべての五大国家の領土と隣接する。内陸にあるので海がない。魔法至上主義なところがあり、魔法のためならなんだってするような人が多い。エリザベス・ロワ・アイト女王が統治。

 勇者は誰でもいいらしいが、報酬になる者は【領土】や【富】になると思われる。


 ・商業国家【コマス合衆国】 使者:ダリウス・ウルフリク外交官

 アイト王国領、ガオシャン自由連合国領と隣接する。【魔族】も【亜人族】も商売先なので、戦争には反対している。そのため神聖マニュス連邦国との仲が悪い。エディス・ヤードリー大統領が治めており、今回の戦争は国同士の争いではないため、物資供給は止めないことを契約している。

 勇者を引き抜く際に予想できる報酬は【富】だと思われる。


 ・技術大国【ガオシャン自由連合国】 使者:ズヨウ外交官

 アイト王国領とコマス合衆国領と隣接する。鍛冶などの製作業が盛んであり、時代の最先端を行く。一番地球に近い環境、らしい。グァーンク総理大臣が治める。

 勇者に用意できる報酬は【快適】と【最高峰の技術】と断言している。


「まあ、お偉いさんたちがいろいろ言ってくるでしょうが、いろいろとお話してみてくださいね。変なの――ばかりですけど、悪い人――は多いですけど、まあ、国の方針を聞いてから所属国を決めてください」


 不穏なことを言われた気がした。ついでだから、質問しておきたいことを訊いてみよう。


「ルーカスさんはどこの人間ですか?」

「ん?僕ですか?僕はアイト王国の人間ですよ。住んでますし」


 なるほど、ちょっとだけアイト王国には行く気がなくなった。


「戦争のルールですが、これは単純です。一年後、正式な戦争を開始するので、それに勝ってください、とだけ。勝った国家の主張が通り、より報酬が弾みます。それだけです」


 さて、今日はもう解散です、と最後に締めた。質問したいこと、質問できてないんだけど。


「僕の弟子たちが部屋を案内しますから、質問はそっちにお願いしまーす。さあ、解散解散!」


 いつの間にか勇者見習いの人たち全員の背後に、ルーカスの弟子と思われる人たちが立っていた。大変髪の色がカラフルである。


「イオト ユウ様。貴方はこのブリキッタがご案内いたします」


 そうして夕は再びブリキッタに手を引かれて、有無を言わさず部屋から連れ出されたのだった。

閲覧ありがとうございます。

誤字・脱字等ありましたら、教えていただけるとうれしいです。


国の紹介順を少し前後させました

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