表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

表示価格の世界と言い値の世界

日本で当たり前だった「ルール」「責任範囲」「正解」が、ここでは通用しない。

現地採用の日本人プロジェクトマネージャーである私は、タイの工場建設現場に立たされる。
そこでは、工程表も指示書もなく、英語も日本語も通じない労働者たちが、身振り手振りだけで作業を進めていた。

日本では、条件を定め、責任範囲を区切り、ミスが起きても修正のカードを切ることができた。
しかしこの現場では、条件も範囲も曖昧なまま、問題が起きれば「その場で何とかする責任」が延々と続く。

配車アプリの表示価格と、交渉次第で変わる言い値。
お金で解決すれば関係が終わり、関係を続ければ責任が残る世界。
正しさよりも、関係性が優先される現場。

合理的な判断をしたはずなのに、なぜか空気が変わる。
工程を引き直しても、現場はその通りに動かない。

「正しいことをしたはずなのに、何かを壊してしまった気がする」

これは、異世界に転生したわけでも、特別な能力を得たわけでもない。
ただ、日本の“表示価格の世界”で生きてきた人間が、“言い値と関係性の世界”に放り込まれただけの物語。

戸惑い、混乱し、何度も間違えながら、
それでも現地で生き延びる方法を探していく。

これは、海外で働くすべての人に起こりうる、
静かでリアルな異文化サバイバル記録である。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ