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第十三話 魔法使いの授業

魔法使いの授業は楽しそうだなぁ。

私も魔法の素質があれば良かったのに…。

時は戻って今回はヒカリの魔法使いの授業のお話である。


俺ーヒカリ・ドラティリガンはナオハたちと分かれて、魔法使いの授業の教室へ向かっていた。

「きゃっ!」

「うおっ!」

廊下の曲がり角を曲がろうとすると、カッと靴の音がして、誰かとぶつかってしまった。

「ごめん!大丈夫か?」

俺がそう言って、手を差し出すと、おずおずとぶつかった少女が手を取った。

「いえ…。こちらこそ、ごめんなさい。」

赤色のキツイ目に、金色の長い髪の少女だった。

「レオナ・クウェルソン?」

俺が聞くと、彼女は、

「え?私を知っているの?」

と、驚いて言った。

「あぁ。アヤノと決闘しようとしてた人だろ?」

俺は1度アヤノの火傷を治してくれたときに顔を見ていた。

「あぁ。確か近くにいた…。」

「ヒカリ・ドラティリガンだ。ヨロシク!」

「よろしくお願いします。」

ふと壁に立てかけてある時計を見ると、もうすぐ授業が始まりそうになっていた。

「やべっ!じゃあ俺、魔法使いの授業に行かなきゃだから…。」

「そうなの?じゃあ私と同じですね。一緒に行きましょうか。」

「あれ?そうだっけ?まあ、いいや。じゃ、行こうか。」


教室に付くと、既に1年生の生徒は木でできた椅子に座っていた。

俺たちも着席すると同時に、1年生の魔法使いの授業の担当のハナビ先生が入って来た。

ハナビ先生はフミナ叔母さんと同じで、カチーナという種族で、耳がエルフのように長くとんがっている。


カチーナは、神が奇跡と魔素を組み合わせて造った生物の一つであると言われている。

カチーナはその中でも最も魔素が多く混ざっていて、エルフに近い種族とも、言われている。

そのため、準エルフはとも呼ばれたりする。

精霊でもある為、普通は森の中で生活し、人類と協力することが多い。


「じゃあ、授業を始めま~す。今日は前半は座学、後半は箒に乗りま~す。」

ハナビ先生がそう言うと、教室の十数名の生徒が

「楽しみ!」「やっと箒だ!」「見てろよ、ボクの箒さばき!」

と、色々言い合っていた。

「箒かー、楽しみだな!」

俺がレオナに話しかけると、

「えぇ。そうね。私、箒は得意よ。」

返してくれた。

その顔は、前見た時よりも11歳らしい可愛げのある顔だった。

(いつもはずっとしかめっ面だ。修道女として育てられたからだろうか。)


「ではまずは~魔法の基礎を教えま~す。」

ハナビ先生がパンパンと手を叩くと、生徒たちが話すのをやめた。

「ではまずは復習で~す。魔法、特に~普通魔法は~どのような原理で発動しますか~?クウェルソンさ~ん。」

「はい。空気中に漂う魔素と…えー、神々の奇跡を体内の…魔力を利用して、えーっと、操ることで発動します。」

「は~い。正解で~す。復習バッチリですね~。」

ハナビ先生はそう言うと、教科書を出した。

「続いて、生活魔法。この魔法と古代魔法の違いを説明しますね~。」

俺たちも教科書を取り出した。

「あ、教科書14ページで~す。古代魔法とは、身体能力や天気、時間などを操る魔法で~す。使い手は~神様やエルフの一部、なおほびの一部の者で~す。」


ナオハはこのなおほびの一部らしい。

ちなみに、姉貴や親父は使えないらしい。

だが、使えないだけで感覚的なことはわかるらしく、学校が始まる前にナオハに猛特訓をさせているのを見た。


「この前の決闘で~ナオハ・ドラティリガンさんが使用した魔法ですね~。もう見た人もいるかもしれませんね~。普通魔法との違いは明確で~、普通魔法では~身体能力や天気、時間を操ることはできませ~ん。逆に普通魔法は~、火・水・大地・空・陰・陽、の6つの属性による~魔法のことで~す。生活魔法との違いは~例えば~…。」

『ファイア』

ボッと音がして、ハナビ先生の右手から青色の炎が吹き上がった。

ハナビ先生は全く熱くなさそうで、まるで何も感じていないようだった。

「これは火属性の普通魔法で~す。続いて~…。」

『グリル』

今度はハナビ先生の左手から赤色の炎が着いた。

「これは食べ物を焼くときに使用する生活魔法ですね~。分かりにくいかもしれませんが~、生活魔法の方は普通魔法よりも単純で~、個人差はありますが、300℃前後しか出せませ~ん。」

不便だな。

まぁ、誰でも簡単に使えるように細かいことはできないのだろう。

「では~、今言ったことを~、ノートに書き写してくださ~い。」

俺たちは教科書を見ながらノートに書き写し始めた。


1時間後。

「では~…。箒に乗る前に~箒の大まかな仕組みを説明しま~す。」

「えぇ~。」「早く乗りたいよ~!」

教室のあちこちから苦情が飛んだ。

「こらこら~。」

ハナビ先生は特に気にした様子もなく、いつもの調子で言った。

まるで幼稚園の先生が園児に話しかけるような口調で。

「箒の仕組みを知らないと~、わけもわからずに振り落とされて~、地面でぐちゃぐちゃのミンチになっちゃいますよ~。」

こっわ。

すると、さっきまで騒いでいた生徒も静かになった。

ハナビ先生がニッコリと笑って、黒板に箒のイラストを描いた。

「箒には~飛び軟膏という薬が塗られていて、通常の箒よりも自我が強いです~。」

ハナビ先生は箒の柄の中央を丸で囲って、ここらへんに塗られてま~す、と言った。

「なので~、箒にはほかの道具よりも礼儀正しくしないと~、だめですよ~。」

「「はぁい。」」

生徒たちが返事をするのを見て、ハナビ先生はまた、ニッコリと笑った。

「は~い。では~闘技場に向かいましょ~!」


闘技場。

「では~箒のおいてあるとこに立ってくださ~い。」

…なんかハリー・〇ッターみたいだな。

「では~皆さん箒に向かって~ステイフンと唱えてみてくださ~い。箒が自分の手の中に飛び込んで来ると思いま~す。」

ハナビ先生がそう言うと、みんなが一斉に「ステイフン!」と唱えた。

カタカタ震えていたり、途中まで上がっては来るが、まだ誰も箒を手にしていない。

『ステイフン!』

俺は右手に魔力を集中させ、唱えた。

すると、箒が俺の右手に飛び込んできた。

「おぉ~!ヒカリ・ドラティリガンさんがやりました~。皆さんも頑張ってくださ~い。」


数分後。

俺が箒を持って突っ立ってると、大体の人が箒を手にしていた。

「では~。皆さん箒にまたがってくださ~い。」

みんなが待ってました、と言わんばかり箒にさっさとまたがった。

「それでは~、地面を蹴ってくださ~い。」

全員が一斉に地面を蹴った。

ある程度の高さまでくると、みんな自分の技を披露し、注目をひきたがった。

意外にもレオナは大はしゃぎで、くるんくるんと何回も宙返りを繰り返したり、急加速したりしていた。

「では~、皆さん自由に箒を乗り回して下さ~い。」

みんなはそう言われるやいなや箒を急加速させ、めちゃくちゃに飛び回り始めた。

俺も体を前に傾けて前進した。

すると、箒は坂道を転がる自転車ように急加速した。

「うおぉぉ⁉」

急に発進した俺は驚いて声を上げた。

「アハハ!楽しいでしょ!ヒカリさん!」

レオナが俺の隣に並んで言った。

隣に目をやると頬を赤く染めて俺の方を向いていた。

俺もレオナに向かって叫び返した。

「あぁ!スッゲー楽しい!」

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

次回もよろしくお願いします。

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