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29話.歓迎パーティーをハブられる

「......と、そんな事があったんだ」


宿に帰ると、皆はもう帰ってきてた。今日あったことを説明した。


「ふーん、そんなことが、ねぇ」


「ほれヒナとやらよ、言った通りになったじゃろ。んん? ダーリンの素晴らしさに気づいて今の心境は? 」


「はっ!? え、いやそりゃ助けてもらって、めっちゃときめいてるけど!! あんたらと同じなんかでは......てか! 本人隣にいんのにふっかけてこないでよ!? 」


「ほぉ......? あぁ、それに関しては安心するがよいぞ」


「それってどういう」


2人はなんの話しをしてるんだろう? ヒナが皆と打ち解けられたみたいだし、仲良くなれて僕も嬉しい限りだ。


だって同じ学院に通う(予定)友達同士だもんね、早いうちから交流を深めれるのはいい事だ。


それはそうとしてなんでこの場の全員に見つめられてるんだろう。何か生暖かい目をを向けられているような......。


「ええっと、なんでしょう」


敬語になってしまった。それほどまでに雰囲気がおかしいのだ。


「はぁぁぁぁ……おっけ、理解したわ。あんたら、あんだけイチャついてたけど誰一人として付き合ってないわけね? 」


皆、様々な反応を見せながらも、顔を赤らめながらこくりと頷いている。


「ヒナ何言ってるの! 皆は仲間として僕のことを信頼してくれてるだけだよ。それぞれ好きな人ぐらいいるだろうさ! 今居ないとしてもこれからの学園生活で異性と交流する時間がぐんと増えるし、良い人を見つけるだろう」


皆もこんな勘違いされたくないだろう。そう思い、言ったのだけど。


「「「「「はぁぁ……」」」」」


なんで揃いも揃ってため息ついてんの!?

そんなに深くつかれたら悲しいよ。


僕なんも変なこと言ってないよな……。


この話をしていて思い出したけど、サツキの件どうしよう。

あまり言葉の意味は分からないけど、大勢の前で出す話題じゃあない事くらい分かる。


2人きりになれる時間があったらその時にでも話そう。


サツキから目線をずらすと、パプルと目が合った。

悲しそうな顔をしてる。


あぁ、そうか。パプルは召喚したあの時(6話参照)にプロポーズ? をしてきて、それから最近なんかはダーリンって呼んでくる。彼女からするともう自分は僕の嫁になってる感覚なのだろう。


まだ了承どころか返事すらしてないのだが、それが肯定と捉えられてるのかもしれない。

ほら、黙ってるってことは肯定してると捉えていいんだな?的な。


僕としては、こんな美人な女性しかも伝説の古竜であるバハムートに好意を寄せられていて嫌なわけがない。だけど、これから二年間学生の立場となるのに加えて、お互いのことをまだ詳しくわかってない状態でもあるのに、彼女のプロポーズを受けてしまっていいのかと不安になるのだ。


それにまだ自分のスキルの全容を理解出来ていない。

今日まで使ってきたなかでも反則級の力が備わっているのは理解している。だけど、扱いきれてない。

パプルを守れるだけの力があると判明したその時、僕からパプルにプロポーズをしようと思う。


それまで待っていて欲しい。そう、心で決めた。


「なぁに? わたしの顔じっと見つめちゃって。なにかついてるの? 」


顔を見たまま考え事をしてしまったせいで、サツキが不思議そうにしてる。


「いや、なにもついてないよ。ちょっとぼーとしてた」


正直に答える訳にもいかず、はぐらかした。


「そっか。やっぱり疲れてるんじゃない? 明日は朝早くから動かないといけないし、先に寝て疲れを取って英気を養って合格発表を見に行こう」


「疲れてなんかないよ~」


「そう言わずに! ほら、後のことはわたし達に任せて! 」


「いやいや、ヒナも居るし流石にまだ眠るわけにはいかないよ。あんなことがあったばっかりだし、宿屋まで送りとどけないと……」


「妾たちが責任もって送るから安心して寝るのじゃ。というかヒナもこの部屋に泊まっていけばいいのじゃないのかえ? 」


パプルの言葉に全員頷く。


いやいや、ヒナは帰りたいだろうよ。ねぇ?


「いいの!? 泊まる! パプルさんマジナイス! 最高! ナイスバディ! 」


飛び跳ねて喜びながら、パプルの手を取りブンブンと振り回している。


「そうかそうか! ヒナよ、妾の魅力がよく分かってるじゃないか! ふはは! 気に入ったぞ」


「昨日の朝はあんな態度とっちゃってほんとごめんなさい! 他の皆さんもごめんなさい。あーしを今日一日泊めて欲しいです、お願いしますっ!! 」


「もちろん大歓迎です! お菓子とお紅茶を用意しますのでヒナさんの歓迎パーティを開催しちゃいましょう! 」


「賛成~! 」


「流石ユナ、ナイスアイデアなのじゃ! 妾も用意手伝うのじゃ」


「ではお皿とフォークを持ってきますね」


ユナの鶴の一声で大盛り上がりとなり、各自準備を始めるべく部屋を出ていく。


よし、じゃあ僕もお皿を並べる手伝いでもしようかな。


立ち上がってついて行こうとすると、後ろに振り返った皆が一言。


「ユリア(君・様・ダーリン)は疲れてるんだからもう寝てください! 」


全員に息ぴったりにそう答えられると、何も返せない。

1人寂しく寝室に向かうことになった。


「君らもあんま遅くまでしないで、適当なところで切り上げて寝るんだよ……」


悲しみ。これじゃヒナの歓迎会じゃなくて女子会だよ。


いや、そうしたいから僕はハブられたのだろうか。

そうだと信じておこう。


うん。決して僕はハブられた訳じゃなくて、女子会だから参加出来ないだけだよ。


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