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「あ、間違えちゃった」



 その、名張の目の前に現れた仏を名乗る子どもは、開口一番そう言った。

 改めて注視する。

 スキンヘッドの、額にほくろのある、はだかに赤い逆三角形の前掛けをした子ども・・・・・・。

(う~ん。見るからに怪しい)

「間違えたって、・・・・・・いったい何を」

「色々。ごめんなさい。おいら、この術 使うの久しぶりなもんでして。

 あ、申し遅れました。おいら名前は『マルン』っていうんだ。年は、・・・・・・えっと、人間界でいうところの・・・・・・」

 話が飛んだ。理数系の名張には辛い。

「おい、こら坊主。お前の身の上話は聞いてないんだよ」

「坊主じゃないやいっ。マルンだよ」

「あー、もうわかった。マルン。それで何を間違えたっていうんだ?」

「う~んとね。それがその、何と言ったらいいか。面目次第もござらんです(汗)。でも大丈夫さ。お望み通り、自殺者の前にはちゃんと転送させてあげるから・・・・・・」

 名張の身体が、光に包まれて消えていく。

「だから安心して。後は君が自殺しようとしてる人を助けることで、万事うまくいく」

「じゃあ、何が問題なんだ?」

「それは、禁句ワードなんだ」

「禁句ワード?」

「その言葉を言うと、君の記憶が消えてしまいます」

「わかった。それでその言葉とは?」

「はい。それは、ね・・・・・・あ?」

 名張の身体が、全て消えた。

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