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91話 一人旅 6

祝Pv13万、ユニーク1万9000達成!!

おかげ様で上記目標を達成出来ました。応援して下さる皆さまありがとうございます。

 ノアの村から鉱山都市ドリンドルまで徒歩で3日とのことだったが、3・5tトラックならば1日も掛からずに到着することが出来る。

 出発前に説明はしておいたのだが、老人達は中々納得しなかったが実際に乗せてみたら馬よりも速く走るトラックに驚き、神様に祈りだした。


 昼に一度大休止を取り体調を崩す老人もおらず順調な旅地だったが、火龍(レッドドラゴン)に襲われたらしき村や町をいくつも通り過ぎた。


 軍団(レギオン)に戻ったら、火龍(レッドドラゴン)討伐の準備を急がなければとマコトは思った。


 夕方の夜の闇が降り始める前に、3・5tトラックは鉱山都市ドリンドルにたどり着くことができた。

 しかし案の定、ドリンドルに入る為の城門は避難民で溢れかえっていた。

 マコトがクラクションを数回鳴らすとドリンドルの街の衛兵が飛んで来た。


 「葬送曲(レクイエム)の方ですね。どうぞ此方へ」


 避難民の列を抜かして、貴族等専用の馬車が通れる門に案内されたが、そちらも若干の渋滞が発生していた。


 マコトは交通整理をしている衛兵を呼ぶと、葬送曲(レクイエム)の飛行場の有る方面の門も渋滞しているか尋ねると、そちらはほとんど葬送曲(レクイエム)専用と化しているとのことだった。

 そこでマコトはドリンドルの街の外壁に沿うようにして走り、飛行場を目指した。

 10分も走ると飛行場が見え初めたが、火龍(レッドドラゴン)の空襲を警戒しているのだろうか?

 飛行場にバイパーの姿は見えず、歩兵戦闘車が2両砲口を上空に向けて待機しており、付近には数人の歩兵の姿も見えた。


 こちらの3・5tトラックが近づいても警戒する様子がなかった。

 この世界で車両を運用するのが、葬送曲(レクイエム)だけということもあるのだろう。

 流石に飛行場に乗り入れようとすると何処からか高機動車が現れて、3・5tトラックに並走して来た。


 「何処の部隊の所属か?」


 高機動車から、尋ねられるとマコトは、


 「自分だ、自分」


と言って包帯だらけの顔を見せた。

 高機動車の将校らしきエルフは、目を細めてこちらを見ると、


 「し、司令官!?」


と驚きの声を挙げた。

 飛行場の建物の中に避難民を一旦降ろして休憩を取って貰う。

 説明に上級将校の居る部屋に向かおうとアイシャの介護を受けて歩き出そうとすると、室内に居た将校のエルフから、


 「副司令が間もなく、お越しになります」


と告げられた。

 それならばと、ソファーに座って待っていると、扉を蹴破るようにしてアリシアがやって来た。


 「マコト、生きてて良かった!!」


抱き付こうとするアリシアにアイシャが間に入る。


 「貴女誰よ!?邪魔しないでくれる?」


噛み付くようにアリシアが叫ぶと、


 「マコトは、上半身と右足に酷い火傷を負っています。

 薬師として過度の接触は避けるべきかと思います」


淡々とアイシャが告げる。この時2人の間に雷が落ちた気がした。


 「じゃあホームベースに有る医務室に早く運ばないと、感染症とかが心配だわ」


 ここまでで、初めてマコトが口を出す。


 「医務室へは後で向かう。アリシア、彼女はアイシャ。自分の命の恩人だ、

 後、彼女の村から避難民を20人程連れて来ている。

 彼らの世話を頼みたい。それと、自分の不在時のレポートも頼む。

 それから、担架か車椅子を頼む、流石に疲れた」 


 そう言うなり、マコトはソファーに倒れ込んだ。


 「「マコト!!」」


 「「司令!!」」


 部屋中に居た人物が叫んだが、マコトは寝息を立てていた。


 アリシアはアイシャに向かい、


 「ここは一時休戦と行きましょうか?」


と言い、それに対してアイシャは、


 「休戦?勝負なんてしてたんですか?」


と返した。


 どうやら、2人の対決は避けられそうになかった。







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次回更新は6月2日午前7時を予定しています。

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