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86話 一人旅 1

 王都と周辺の盗賊討伐も数人の負傷者を出すも無事に終え、マコト達葬送曲(レクイエム)の団員は、王都東の街イースタの仮設基地に帰還した。

 街では、飛竜(ワイバーン)退治の英雄が今度は王都周辺の物流を乱していた盗賊団を討伐したと知ってお祭り騒ぎだった。

 物流の乱れはそのまま物価の高騰を招いており、イースタの街の住民の財布にも影響を与えていたのだった。

 また、街の近くの仮設基地に駐留中は食料品や水等を葬送曲(レクイエム)は、適正価格で街から仕入れていた為、街の財政も潤っていた。


 こうした事柄からマコト達、葬送曲(レクイエム)の活躍はイースタの街の住民から英雄視されていた。


 先日の戦闘後、捕縛した盗賊からアジトの場所を聞き出して、葬送曲(レクイエム)の討伐派遣部隊の総力を持って包囲したが、残っていたのは留守番役が数人居たのみで戦闘にもならずに降伏した。


 大変だったのはそれからで、自然に出来た洞窟を拡張して作られたアジトには、捕らえられた人質や多くの財宝、資材が残されており、その目録の整理だけで1日がかりだった。

 このような場合、見付けた物資は盗賊を討伐して物資を発見した者の物になるのが通例だが、マコトは財宝は別として、資材等は分かる限りの範囲で持ち主に返却した。

 持ち主が分からなかったり、死亡していたりしたケースではそれらは売り払い、王都や周辺都市の孤児院のある教会に寄付した。

 また、人質になっていた人々のアフターケアまで行い、連れて行ける範囲ならば直接送り届け、遠い場所の者であれば冒険者ギルドに依頼を出して送り届ける手筈を整えた。


 こうした場合、人質等は国に任せるのが通例となっており、葬送曲(レクイエム)の行いは良い意味で有名になった。


 こうなると国としても黙ってはおられず、盗賊の残党狩りや人質となっていた者に対しての見舞金等の政策を発表した。

 

 また、葬送曲(レクイエム)に対してもゲシュタルト王国は政策を発表し、白金貨100枚1億円と、討伐作戦に参加した団員200人全員に、勇敢な行いをした兵士に送られるライトニング勲章が贈られた。

 この勲章を貰えるのと付属して大金貨1枚10万円が贈られる。

 また司令官であるマコトには、本来ならば将軍クラスに授与されるグランド勲章が贈られ、また白金貨10枚1000万円が同時に贈られた。


 マコトへの貴族位の叙爵も検討されたが、葬送曲(レクイエム)の戦果が未だに確認仕切れていない為に持ち越しとなった。

 マコト達の戦果がはっきりとし次第に叙爵されることになるだろう。


 また、冒険者ギルドも今回のマコト達の活躍に今まで、冒険者登録からの期間が(みじか)すぎると渋っていたマコトのAランク冒険者への昇格を認め、軍団(レギオン)葬送曲(レクイエム)のランクを銅級から銀級への昇格を認めた。


 商業ギルドも、盗賊団にかけられていた懸賞金白金貨1000枚10億円を正式に葬送曲(レクイエム)に支払うことを発表した。


 こうして長期間王都と、その周辺都市の住民を苦しめていた盗賊団は壊滅したのだった。

 生き残りの捕縛された盗賊は幹部は死罪となり、下部構成員は犯罪奴隷落ちとなったが、その中に盗賊団の首領の姿は無かった。










 「確かにマルバスか?」


 「あぁ、顔は半分吹き飛んでいるが、右頬の傷、左脇腹の刺し傷、間違いないマルバスだ」


 「今回の騒乱を引き起こした張本人。出来れば我々影で仕留めたかった」


 「しかし、これで長かった騒乱も終わる」


 「しかし葬送曲(レクイエム)、凄まじい戦力だ。

 彼らが敵にならない事を祈ろう」






  

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次回更新は5月25日午前7時を予定しています。

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