81話 軍団の躍動 10
祝Pv10万、ユニーク14000達成!!
ついに10万の大台に乗りました。応援して下さる皆さん、ありがとうございます。
「なんと!葬送曲が賊を大規模に討伐したとな!?」
ゲシュタルト王国国王ヘイマンは、臣下からの報告に喜びの声をもらした。
「はい。葬送曲は空飛ぶ乗り物で盗賊共を見付け出し、その魔法武器で次々と盗賊を凪ぎ払い、100人程を捕らえたそうで」
「うむ!民衆を苦しめる賊共を早期に駆逐するには、葬送曲が適任だと考えた余の考えは間違っていなかった」
「しかし陛下、王国軍としても黙って見ているだけには参りません。
国境から兵を動かせないので有れば、近衛騎士団を派遣した方がよろしいのでは?」
「ふむ、しかし近衛騎士団は余と王都の守りの要、そう易々と動かす訳にはいかぬ」
「陛下、賊共に苦しめられているのは王国の民、強いては王国そのものですぞ!ここで近衛騎士団を派遣して民衆に王家は王都の民と共にあるとアピールすることで民衆も安心することでしょう」
「ふむ、国務大臣のその方がそこまで申すからには一利有るのだろう。
宜しい、賊の討伐の援軍に近衛騎士団を派遣することを許可する」
「ありがたき幸せにございます」
「言われた通りに近衛騎士団の賊討伐の援軍の許可を陛下からいただいてきた」
「流石は国務大臣、見事な手際です」
「ふん!口では何とでも言えるわ!それよりも約束の金だ!!」
「どうぞ白金貨10枚1000万円です」
「しかし、盗賊討伐等という泥臭い仕事を何故引き受けるアーノルド?」
「理由は聞かないという約束ですよ。まあ強いて言えば私の出世の為です」
「まあ、どうでも良いが酷い失敗だけはしてくれるな、儂の面子もある」
「ええ、分かっていますよ」
「・・・・・・・・」
マコト達は、捕らえた盗賊を尋問して、アジトの場所を聞き出した。
しかし、葬送曲と王国軍の合同部隊がアジトのあった谷間に乗り込むと既にもぬけの殻であった。
捕らえられた盗賊は幹部級は王都で死罪となり、下部構成員は犯罪奴隷に落とされた。
しかし、残りの盗賊団は盗賊団の中でも選り抜きの悪共で、下部構成員達からも恐れられていた。
人数は50~100人程で少人数で行動しているらしく、中々尻尾を掴ませなかった。
マコト達が張ったテントで会議をしていると王国軍のハスルが難しい顔をしてやって来た。
「良くない知らせですか?」
「いや、そうとばかりは言えないが王都から近衛騎士団200人が増援でやって来る」
テントの中に居た王国軍の関係者が微妙な顔をして、顔を見合わせていた。
「近衛騎士団に何か問題が?」
ハスルは、少し悩んだ後に切り出した。
「近衛騎士団というとその国の選りすぐりの騎士達が集められた最強の部隊を指すが、実を言うと我が国の近衛騎士団は貴族の子弟の溜まり場となっている。
部隊行動や実戦経験の無い者が多く、その癖騎士道には五月蝿いという厄介な存在なのです」
「何故、そんな彼らが此処に?」
「分かりません。
もしかするとマコト殿達の活躍を知り、勝ち馬に乗ろうとしているのかも」
「盗賊だけで無く、味方の心配もしなくてはならないとは・・・・」
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次回更新は5月16日を予定しています。




