表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/347

77話 軍団の躍動 6

 マコト達が商隊の生き残りから、事情聴取をしていると騎馬隊の一行が到着した。


 「貴様らは!?(くだん)の盗賊団か!!」


 「騎士様、この方達は私共を救って下さったんです」


 商隊の生き残りが、騎馬隊の騎士に事情を説明した。

 しばらくすると、騎馬隊から1人の騎士が歩み寄って来た。


 「先ほどは失礼した。私は王国軍王都防衛隊のハスルという」


 「自分は軍団(レギオン)葬送曲(レクイエム)の司令官でマコトといいます」


 「軍団(レギオン)・・・・冒険者の?しかし、何故このように大挙して?」


 「連絡の行き違いですかな?我々は王国軍と協力して盗賊団を殲滅する指名依頼を王国から受けてやって来ました」


 「冒険者と協力して?そのような話は聞いておらんが・・・・」


 「しかし、このように依頼書も届いています」


 マコトは、冒険者ギルドから受け取った王国発行の指名依頼の依頼書を提示した。

 

 「確かに軍務大臣に陛下の署名もされている。しかし・・・・」


 「もしかすると、我々は王都東の街イースタに駐留するように指示されているので、他の街の王国軍には連絡が行っていないのでは?」


 「フム、もしかするとそのような理由かもしれんな。

 しかし、盗賊団は神出鬼没、それに対応させるならば全軍に通達して欲しいな」


 「王国軍の内情は存じませんが、まったくです」


 「それでは、我々は駐留している王都西の街ウエスタに帰還するが、生存者のことは頼んでも、よろしいかな?」


 「ええ、幸い彼らの目的地もイースタだったようなので一緒に連れて行きますよ」


 「それではお頼み申す。では!!」


 騎馬隊は既に盗賊団が居ないと分かるとすぐさま立ち去って行った。

 しかし、ちゃっかりと葬送曲(レクイエム)が生存者から入手した情報だけはしっかりと持って行った。

 それによると、襲撃して来た盗賊団は200人前後で、少数ながら魔法使いも居たようで、30人近く居た護衛の冒険者は全滅したそうだ。


 護衛が全滅すると略奪品を運ぶ為に、森の奥から更に50人程が現れたと言うから盗賊団の総数は300人近いのではないかと思われた。


 今回の遠征に連れて来たのは、車両が30台程に兵士が200人程だ。

 数で負けていても負ける気はしないが、航空騎兵を呼ぶ際は兵士を搭乗させて来させることにした。


 商隊の死者達を葬っていると、スキルマップ作成に反応があった。

 どうやら、死臭に誘われて魔物達が集まって来たようだ。


 「敵襲!!」


 葬送曲(レクイエム)の面々は戦闘配置に付いた。


 「9時の方向から、オーガが13体。歩兵戦闘車撃ち方用意!!」


 5分もすると、木々をへし折りながら近付いて来る存在が明らかになった。


 「距離200。機関砲撃ち方始め!!」


 ドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!


 歩兵戦闘車の主砲である35mm機関砲が唸る。


 「「グオォォォォォォォ!!」」


 森の奥から、オーガの悲鳴が響き渡る。

 しかし、木々が邪魔をして決定打にならない。


 「方向そのまま。オーガ9体。距離100。車載機銃、84mm無反動砲撃ち方用意」


 バキバキバキバキ!!

 木々をへし折りオーガがその姿を現す。


 「撃て~!!」


 車載の12・7mm、7・62mm機関銃がオーガを捉える。

 散開した歩兵達もオーガに向けて84mm無反動砲を放つ。

 森に血の雨が降った。


 襲って来たオーガは全滅し、討伐証明部位である角と魔石が回収された。

 オーガの死骸も放って置くと他の魔物を呼び寄せることから念入りに処分された







 

誤字脱字報告、感想、評価、ブックマーク大歓迎です。応援宜しくお願いします。

次回更新は5月9日午前7時を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ