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73話 軍団の躍動 2

祝ブックマーク140人突破!!

おかげさまでブックマークが140を超えました。読者の皆さんのおかげです。

これからも応援宜しくお願いします。

 ブーン 


 蜂の羽音に似た飛翔音と共にフレシェット弾は魔物の群れに降り注いだ。

 あっという間に100体近くの魔物が死ぬか負傷した。


 「観測班から砲撃陣地、効果大。効力射!!」


 「砲撃陣地了解!!弾種フレシェット効力射!!撃て!!」


 ズドドドン!!


 綺麗に揃ってほぼ1回の射撃音しか、しなかったが155mm榴弾砲による全力攻撃が始まった。


 ブブ~ン!!


 魔物達は先ほども聞こえて来た音がして、慌て出したが遅かった。

 先ほどに数倍する魔物が地面に倒れ伏した。


 音がすれば、このままこの場所に居れば死ぬことが分かったのか、魔物達はバラバラに逃げ出した。


 あるモノは、強力な魔物の居る森の奥へ、あるモノはその場をぐるぐると回り出した。

 しかし、大半の魔物は自分達よりも矮小な存在と信じ込んでいる人族の街、城塞都市ミルド方面を目指した。

 死がその方面からもたらされているとも知らずに。


 155mm榴弾砲から放たれるフレシェット弾は観測班の観測結果を元に暴走を始めた魔物の上に降り注ぎ続けた。


 しかし、一旦目的を持ってしまった魔物の群れを止めるには、フレシェット弾の金属製の矢の雨でも不足であった。


 フレシェット弾も万能の兵器とは言い難く、ある程度その効果範囲というものが定められてしまうという弱点もある。

 しかも、今回は様子見ということで大量生産はされていなかった為に、途中から砲撃は通常の榴弾に切り替えられた。


 それでも155mm榴弾砲の威力は凄まじく、既に1万近くの魔物を葬り去っていた。

 城塞都市ミルドを目指した魔物は約3万。街を防衛する守備隊の視界の範囲外でその勢力を大きく削ぎ落とされていた。

 155mm榴弾砲の砲撃はまだまだ続いた。

 しかし、遂にその存在を城塞都市ミルドの防衛隊の前に現した時には既にボロボロの状態であった。


 ここで、だめ押しの重迫撃砲小隊の攻撃が始まった。

 その数をもはや数千にまで磨り減らした魔物の群れは遂に瓦解を始めた。


 あるモノは仲間同士で殺し合い、あるモノは元来た道を戻ろうとし、あるモノはいまだに前進を止めようとしなかった。


 しかし、葬送曲(レクイエム)は、その全てに平等に死への旅地へと送り出した。

 あるゴブリンは12・7mm重機関銃で、あるウルフは7・62m自動小銃で、あるオークは、陣地から飛び出してきた歩兵戦闘車の35mm機関砲でバラバラにされた。


 魔物の数が数百まで減った時に、マコトは歩兵と車両群に突撃を命じた。

 城塞都市ミルドの冒険者達も突撃に加わったが、ほとんどは逃げ出した魔物を背後から撃つようなものだった。


 しかし、殺らねばならなかった。

 ここで、逃げることを許して、知恵をつけた魔物が森で人を襲わないとも限らない。

 襲って来たからには、殲滅あるのみであった。

 



 戦闘は、155mm榴弾砲の砲声から始まり、約5時間後に終了した。

 逃がした魔物はほとんど居なかったが、後始末が大変だった。


 討伐した魔物の死骸に引かれて、より強力な魔物が魔の森の奥から出て来ないように死骸の後始末をしっかりと行わなければならなかったが、防衛戦に参加した冒険者達が嬉々として、魔物の素材の剥ぎ取りを行い、死骸も1ヶ所に集めてくれたおかげで、後はアレフガルド王国でも使った火炎放射器で焼き払った。


 今回の防衛戦は1日で終わり、大型の魔物もほとんど居なかった事から、報酬は白金貨1000枚10億円を受け取った。






誤字脱字報告、感想、評価、ブックマーク大歓迎です。応援宜しくお願いします。

次回更新は5月2日午前7時を予定しています。

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