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71話 幕間 悪意ある陰謀

祝Pv70000達成!!いつも読んで下さる皆さんのおかげです。ありがとうございます。

今回の話しは、少し悪が濃くなっていますW

 「なんなのよ!!アイツらは!!」


 ガッシャン!!


 壁に投げ付けられた花瓶が割れる。


 「私はあのエルフの野蛮な国アレフガルドを降した国ゲシュタルト王国の第1王女ルミナス・ゲシュタルトよ!!

 その私に分不相応な負け犬のエルフが持っていたブローチを取り上げようとしただけで、半年間の自室謹慎!?ふざけるんじゃないわよ!!」


 王女ルミナスの怒りは収まることを知らず、エスカレートして行く。

 御付きの女給達も近寄ることさえ出来ない。


 ガチャリ、王女の自室の扉が開いた。そこに居たのは1人の近衛騎士。


 王女ルミナスは途端に先ほどの悪鬼羅刹のような顔は何処へやら、満面の笑みで近衛騎士を迎え入れる。


 「嗚呼、私の騎士アーノルド、お父様たら酷いのよ。たった1つの我が儘を言っただけで、私をこの部屋に半年間も幽閉すると言うのよ」


 「嗚呼、いと高貴なる王女ルミナス、陛下も何て残酷なことをするのだろう。今や盛りと咲き誇る薔薇をこのように寂しい場所に閉じ込めてしまうなんて!!」


 「貴方からもお父様に言って下さらない?私を半年間もこのように閉じ込めておくことは、何よりもゲシュタルト王国の損失だと!!」


 「嗚呼、王女ルミナス、残念ながら陛下の御関心は何処の馬の骨とも知れない男の事に向いている。残念ながら近衛騎士副団長の私が正論を述べようとも、お耳を貸しにならないだろう!!」


 「あの忌まわしいマコトとかいう黒髪黒目の男ね!お父様もあんな不気味な男の何処がお気に召されたのかしら?冒険者なら冒険者らしくさっさと魔物にでも喰われて死んでしまえば良いのに」


 「へぇ、その男は冒険者なのかい?」

 

 「ええ、お父様は男爵にしようとしたらしいけれども、あの変わり者のモーラス叔父様が止めたらしいわ。叔父様もたまには良い事を為さるわ」


 「では、こうしよう。王都近郊に危険な魔物が現れた際には我々近衛騎士団にも出撃命令が下ることが多い。

 その際に、その冒険者の男を指名依頼で呼び出して危険な任務を押し付けてしまおう。 

 場合によっては傷付いたその男に私が止めを刺しても良い!!」


 「嗚呼、アーノルド!!貴方って何て頭が良く勇気があるのかしら!!

 ついでに、指名依頼で相応しく無い行いをしたと言ってあの男の軍団(レギオン)の資産を没収してしまえば良いわ。

 そうすれば、あの宝飾品の数々も私の物!!」


 「しかし、私のルミナス。この企てには時間がかかる、その事だけは覚えておいてくれ」


 「ええ、私のアーノルドあの宝飾品が手に入るなら、いくらでも待ちますわ」


 「それでは、騎士団の仕事もあるから、残念だが行かなくてはならない」


 「ええ、それも貴方の責務、頑張っていらして」


 「では、また、私のルミナス」


 「ええ、また、私のアーノルド」


 アーノルドは女給が開けた扉を通り、王女の部屋を後にした。



 「嗚呼、(けが)らわしい。貴女達あの男のいた場所は徹底的に掃除しておきなさい」


 「「はい。かしこまりました」」


 「伯爵家の次男坊ごときが私に馴れ馴れしいのよ!!まあ、この企てを成功させて、長男を暗殺なりして次期当主になれば考えないでもないけれども・・・・・」




 「あの我が儘女が何が1つの我が儘だ。たかが1つのブローチの為に国王と侯爵の怒りを買う何て馬鹿のすることだ。

 しかし、アレフガルド王国討伐で名を馳せた男を倒せるだけの魔物か・・・いざとなれば、こちらで用意するか。

 英雄を倒した魔物を倒す新たな英雄、悪く無いな・・・・・・」




 「・・・・・・」





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次回更新は4月28日午前7時を予定しています。


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