62話 激戦アレフガルド王国 11
「重迫撃砲小隊、重機関銃班、撃ち方始め!!」
ヒューン ズドン、ズドン、ズドン
ドドドドドドン、ドドドドドドン!!
120mm重迫撃砲の榴弾が獣人の集団の中で炸裂する。
城壁上部に設置された12・7mm重機関銃が唸りをあげて、獣人の戦列を薙ぎ払う。
距離にして約1km離れた箇所からの攻撃に最初は驚いていたアマゾニア王国軍の獣人達も、そういうものだと逆に開き直ったのか、前進する足を止めようとはしなかった。
逆に、アレフガルド王国軍は自分達の持つ兵器よりも長射程の兵器に恐れを成したのか、前進を止めたようだった。
アマゾニア王国軍の兵士はその数を減らしながらも城壁に取り付こうとしていた。
距離約300mの目印の岩をアマゾニア王国軍兵士の前衛が通過した時を見計らってマコトは次の命令を無線で指示した。
「軽機関銃班、自動小銃班、撃ち方始め!!」
それまで、タイミングを待っていた約60挺の軽機関銃、自動小銃が一斉に火を吹く。
更に多くのアマゾニア王国軍の兵士がバタバタと倒れる。
ここに来て漸く無策での突撃の愚かさに気付いたらしかったが、もう遅い。
城壁までの距離は100mを切っていた。
「放て~!!」
8000人のエルフの射手が城壁の裏側から山なりに全力で矢を放つ。
8000本の矢は空を暗く染め、アマゾニア王国軍に襲いかかった。
「第2射、放て~!!」
再び8000本の矢がアマゾニア王国軍に降り注ぐ。
その数を4000人近くまで、磨り減らしたアマゾニア王国軍はそれでも自慢の脚力を生かし、一気に城壁を駆け上った。
しかし、そこに待っていたのは、復讐に燃えるゲシュタルト王国軍1万9000人だった。
たちまち、乱戦となったがゲシュタルト王国軍兵士は多数対1という数の多さを生かした戦法を取り、城壁を駆け上って来るアマゾニア王国軍兵士を次々と討ち取って行った。
その頃になり、漸くアレフガルド王国軍も前進して来たが、重迫撃砲や、重機関銃により多くの犠牲者を出すとアマゾニア王国軍を置いてたちまち退却してしまった。
城壁上の乱戦が始まって1時間程して戦場は静かになった。
アマゾニア王国軍3万人は1人の捕虜も出さずに壊滅して、アレフガルド王国5万人は数千人の死傷者を残して退却した。
城塞都市ガルムはアマゾニア王国軍の猪突猛進さと、アレフガルド王国軍が臆病風に吹かれたことにより救われた。
城塞都市ガルムは3万人近い死者の埋葬と戦場の後片付けの日々に追われる日々を過ごすことになった。
兵士と民間人を合わせても6万人程しか居ない城塞都市ガルムでは、死者の埋葬だけでも大仕事だった。
そこで、死者は火葬にして、大きな穴に埋葬する合同葬の方法を取ることにした。
それでも薪やらの燃料の確保が大変だったがアレフガルド王国軍が防衛戦の為に用意した油の残りが役にたった。
それでも、全ての作業を終えるのに3週間程かかったが、作業を終えるとほぼ同時期にゲシュタルト王国からの援軍が到着した。
アマゾニア王国が参戦したとの報告から、ゲシュタルト王国本国では、アマゾニア王国に手を焼いている近隣諸国に声をかけて何と、15万人の3ヶ国合同軍を結成してアレフガルド王国に派遣して来た。
この大兵力でアマゾニア王国をアレフガルド王国から叩き出し、一気にアレフガルド王国を占領する予定である。
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次回更新は4月13日午前7時を予定しています。




